こんにちは、ピッコです。
「夫を味方にする方法」を紹介させていただきます。
今回は156話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
死ぬ前に読んでいた本の中の悪女ルードべキアに憑依してしまう。
前世では養子となった家族から虐待を受けていたけど、ルードべキアも同じような境遇だった…。
しかも父によって政略結婚させられた北部最高の冷血な騎士イースケは原作で自分を殺すことになる夫だった!
小説の内容をすでに知っているルードべキアは、生き延びるために夫を愛する演技をするが…
ルードベキア:ルードベキア・デ・ボルヒア。本作の主人公。愛称はルビ。
イースケ:イースケ・バン・オメルタ。ルビの結婚相手。愛称はイース。
エレニア:エレニア・バン・オメルア。イースケの妹。愛称はエレン。
フレイヤ:フレイヤ・バン・ピュリアーナ。イースケの幼馴染。
ボルヒア:教皇。ルビの父親。
チェシアレ:チェシアレ・デ・ボルヒア。長男
エンツォ:エンツォ・デ・ボルヒア。次男。
ローニャ:ルビの専属メイド
156話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 次兄の来襲②
とにかく大体そうなったのだ。
義姉や執事長らの助けを借りて、安生を新たに几帳面に身につける一方、成長痛に苦しむ竜の子の世話に行くなど、それなりに忙しい日々を送る中、エンツォがエレンディルを訪れてきたのは。
「やあ、ルビ。あなた、心配したのに顔がとても明るくなったね!いいね!一体いつぶりなんだ!」
ローマ法王の使節団を率いて到着するやいなや一人でこっそり抜け出して悠々と遊興街を駆け巡る都市警備隊に捕まって連れてこられたという事実が顔負けするほど、まったく照れくさかったり恥ずかしがるところは、目やに一握りも見当たらないゴンパロニエレだった。
にこやかにちょこちょこと私を抱きかかえてぐるぐる回るので乗り物酔いになるところだった。
こいつもこいつなりにまったく変わっていないね。
「お帰り、寒くはなかったの?」
「寒くないって?到着するやいなや凍え死ぬかと思ったよ!ああ、でも久しぶりに雪を見たら楽しかった。ここは本当に雪がたくさん降ってたよ?思ったよりはるかにロマンチックな場所だね」
凍え死ぬような中でもロマンに酔ってそんな所を歩き回ったというのか?
私は義父の表情を見ないように努力しなければならなかった。
フェノール王といえば、ただ何の表情もなかった。
最近、周辺で起きていることを理解することをとっくに諦めたようだ。
形式的な挨拶と手続きがあった後、私はエンツォとしばらく二人だけの時間を持つようになった。
ちょうど雪がやんだ晴れた午後だったので、私たちは宮の庭に出て一緒に散歩道を少し歩いた。
エンツォがあれほど復旧工事が終わっていく月の塔の寂しい姿を見て感心している間、私は半開きの椿の花を眺めながら頭を空にする。
「でも、この町の人たちはみんな印象がちょっと怖いと思う。寒い国だからかな?」
「お兄さんが来たとたん、また変なところで遊んで、連れてこられたから、そう見えるんじゃないかな?」
「おい、連れてきたんじゃないぞ?そして、おかしいんだけど、ここのバター酒がとてもおいしいから、パブ探訪をちょっと・・・」
「賭博場に閉じこもっていたところを発見されたんだって?お兄様らしいね」
「け、見物だけだよ、見物だけ!私はロマーニャのゴンパロニエレとして大陸各国の民の伝統と習性を・・・」
何とも思えない言葉を、何ともよく並べていたエンツォが、ふと何を考えたのか、改めて真剣な表情で私を眺める。
優しい目つきに独特の茶目っ気が少し欠けていた。
「ところで一体何があったんだ?」
「お兄様は何て聞いたの?」
「俺が特に間いたことがあると思うか?兄貴が俺に何も言わない人間だし。あなたに会ってきたからといって、せっかく面相を見るのも兼ねて君の話も聞くのも兼ねて訪ねて行ったら、一体どういうことなのかお父さんと熱っぽく喧嘩していたよ。いや、喧嘩したんじゃなくてお父さんが兄貴を殺そうとした?父が兄にあんなに怒るなんて、本当に面白かったよ。あなたも見てたら・・・」
「それでお父様はお兄様に何と言ってここに送ったの?」
「うん?私に?よく覚えてないんだけど。お酒がまだ覚めていないからか、まばらだね。腹立つやつの小言を何十回も繰り返したことを思い出す・・・、ちぇっ、私が子供でもないし」
「・・・」
「ああ、適当に君をなだめて兄を許すようにするなんて、まあそんな話だったと思う。家族の重要性なんとか言いながら実家をそんな風に告発したらみんなで困るなんとかかんとか・・・。ああ、それを一体どうして私にしろと言うのか分からない。まったく、いつも私だけこき使うことができなくてやきもきするんだ!」
法王が今、エンツォがしている姿を見れば、必ず首の後ろをつかんで倒しているだろう。
ところで、なんで笑いが出そうなんだろう。
「とにかく一体何があったんだ、あなたと兄貴?見たら、兄貴があなたに何か悪いことしたみたいだけど、それともまさかあなたの夫と一本勝負でもしたの? あ!そうだ、その話もしたよね。夫が兄貴に何とかしたこともあるから、お互いにいい合意をするな。ああ、じゃあ本当に二人で喧嘩したの?誰が勝ったの?なんでケンカしたんだって?ちぇっ、私も見るべきだったのに!」
・・・もう耳が痛い。
「なんだか兄貴がちょっと具合が悪かったみたいだね、やっばり兄貴が負けたんだよね?」
「具合が悪い?どこが?」
「別にどこか具合が悪いというより、ただ具合が悪そうに見えたというか?あなたの夫に殴られて精神的な内傷でも受けたみたい。二人が喧嘩してるの見たよね?詳しくどうしたの?」
チェシアレはよほどのことがないと病気でもなかったし、痛くても誰かが分かるようにそぶりを見せる人でもなかった。
私はふと鏡の部屋で見た強烈な衝突の瞬間を思い出す。
オーラとシールドの衝突、あの時何も知らない私にも恐るべき剣技だった。
枢機卿のシールドがほとんど割れさえしたのだから・・・。
エンツォの言う通り精神的ではないが、あの時何か内傷でも負ったのかな?
そのまま長く病んで、ぐっと死んでしまうなら、本当にいい結末だろうが、それほど致命的だったなら、法王はとっくにそれを持ち出していただろう。
あるいは、エンツォが忘れていたのかな?
あいつが北部で犯した罪の償いをそんなにでもするなら本当にいいのに。
私が何も答えないと、エンツォはようやく雰囲気が少し尋常でないことに気づいたのか、楽しくしゃべりまくりながらこっそりと声を低くした。
「おい、なんで何も言わないんだ?まさか兄貴があなたを無理に離婚させようとしたの?でも、兄貴に怒ったからといって、私にまで怒る必要はないじゃない」
「もちろん違うわ。ただ、特に言うことがないだけよ」
「え?なんで?なんで?私は話も聞く話も山ほどある」
「私は今、父も兄も信じられない。あなたも同じだし。お父様が何を望んでいようが、もう私の知ったことじゃないから、何も期待しないて」
沈黙が流れる。
私が微笑んだ顔で向かい合っている間、エンツォは呆然としているのか、魂が抜けたのか、区別のつかない顔で私をじっと見ている。
「あなた、本当にお嫁に行ったんだね!」
裏表のないエンツォ。
法王やチェシアレと違い、これはこれで疲れるタイプですね。
法王がエンツォを送った理由は?
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