こんにちは、ピッコです。
「夫を味方にする方法」を紹介させていただきます。
今回は157話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
死ぬ前に読んでいた本の中の悪女ルードべキアに憑依してしまう。
前世では養子となった家族から虐待を受けていたけど、ルードべキアも同じような境遇だった…。
しかも父によって政略結婚させられた北部最高の冷血な騎士イースケは原作で自分を殺すことになる夫だった!
小説の内容をすでに知っているルードべキアは、生き延びるために夫を愛する演技をするが…
ルードベキア:ルードベキア・デ・ボルヒア。本作の主人公。愛称はルビ。
イースケ:イースケ・バン・オメルタ。ルビの結婚相手。愛称はイース。
エレニア:エレニア・バン・オメルア。イースケの妹。愛称はエレン。
フレイヤ:フレイヤ・バン・ピュリアーナ。イースケの幼馴染。
ボルヒア:教皇。ルビの父親。
チェシアレ:チェシアレ・デ・ボルヒア。長男
エンツォ:エンツォ・デ・ボルヒア。次男。
ローニャ:ルビの専属メイド
157話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 次兄の来襲③
「・・・」
「ごめん、私も知らないうちにあなたがまだ私の妹だと思っていたんだよ。それでもちょっと手加減してくれない?お前はもう他人の家の人だと言うが、私はその事実がまだ適応できないし、その間に父と兄が虚構の日にあなたを行ったり来たりさせるから・・・」
「兄さんが嫌いだという意味ではないです」
「じゃあ、お父さんとお兄さんは嫌いってこと?」
「兄さんが私だったらどうだと思う?」
エンツォはしばらくふさふさした髪の毛をごしごししながら、自分なりに何かじっくり考えているようだった。
この単細胞がまた、何の奇想天外なことを言うだろうか。
「よく分からない。正直、僕はお兄さんほどあなたに近かったわけでもないし、僕たちが幼い頃からいつも2人だけ親しかったじゃん。私が入る暇がなかったというか?だからわざともっと外に回ったような気もする。誰かのせいだというのではなく、ただそうしているうちにお互いによく分からなくなった」
「・・・」
「お兄さんは口ではなくても、いつもお父さんが余計なことをして私のような馬鹿をしていると不満が多い。私がそれも知らないわけじゃないよ、お兄さんの目だけ見ても私のことがどれだけ嫌いなのかはっきり見えるから。とにかく、どっちみち信頼されるのは偉いお兄さんの方じゃない?お前の結婚だけしてもそうだし、私はそのような問題に関しては口もきけない立場である上、どうせ私ももうすぐ父の言うとおりに背中を押されて結婚するはずなのに、あれこれ家事には全く気を使ってしまうのが気楽だと思った。単純な頭一人で転がしながら腹が立っても何の役にも立たないからね」
「単純だということは分かっていたね」
「ちょっと待って、私が何を言おうとしたんだっけ・・・?ああ、そうだ、それで
見たまましか知らないって。あなたはいつも何の不満もなく楽しそうだった。特にあの時病気になってからは昔ならつらく食ってかかったことも素直になって・・・。正直にたまにはあなたが怖くもあった」
「私が怖かったって?前から?」
「いや、病気になってから。私が考えても面白い話ではあるが、たまには君が何の感情もない人のようだった。同じように笑って泣いているのに、なんかがらんとした感じだったというか・・・。ちくしょう、もう知らない、とにかく君が今になって本当は家族を恨んでいたとしても、私はあまり驚かないだろう。君が私を兄さんと呼びたくもないバカだと思っても、まあ自業自得だよ」
「兄さんが嫌いなわけではないと言ったじゃない」
冗談めかして言うと、ぎこちなくごろごろしていた濃い青色の目が、ぴたっと私を見た。
私は彼のことを少し大目に見ようと決心する。
「それで、これからどうしたいの?それから言ってみて」
「どうしたいかというと、見れば分からない?」
「分からないんだけど?」
「何だよ、あなた。元々こんなに意地悪だったのか、本当に・・・。正直、お父さんが言ったことはよく分からないし、ただ兄があなたに何の間違いをしたのか教えてほしい。私に何かできることじゃないけど、言ってみて、まさか兄さんがあなたと言い争って手出しでもしたの?」
「知らなかったの?間こえなかったの、それとも本当に忘れたの?」
「・・・いや、本当に・・・?」
「そんなに驚くことはないよ、初めてのことでもないんだから。一度や二度でもないし」
「え?それはまた・・・」
「兄さんはいつもお父さんに殴られるとぶつぶつ言っていたが、私も変わらなかった。あなたみたいに外で事故を起こしたわけでもないのに」
「冗談でしょ?お兄さんがそうするように放っておくはずが・・・」
「信じようが信じまいが関係ない。一番上の兄も同じだったから」
「・・・」
「まあ、もう完全に他人で、私は完全にオメルタの人よ。だからできるだけこちらに得になり次第交渉するだろう。父がどれだけ家族の重要性を云々しても、私の家族はもうボルジアではないと」
静寂が降った。
頭上の木から鳥が激しく飛び散る。
雪の粉が落ちてしょうが色の頭に舞い降りた。
それなのに、エンツォは毛のことも考えないのか、びくともせず、私をじっと見ていた。
目と口が同じようにほんやりと開いている姿が少し面白い。
「憎んでいる?」
「え?」
「お父さんとお兄さん、憎んでいるの?」
「いいえ、別に何の感情もないわ」
本当に何の感情も感じられなくて言った言葉だったが、あごをぴたりと閉じた私たちの単細胞はなぜか急にとても悲しく見えた。
誰かが見たら私が憎んでいると答えたと思うだろう。
何日かここを歩き回ったからって、あなたも多重人格になってるの?
「そう、そうなんだ・・・。そうなんだ・・・」
「・・・」
「じゃあ、私は?私にも何の感情もないの?」
チェシアレのそれとまったく同じでありながら、全く違うサファイア色の瞳、その目に浮かぶ水気に、私はしばらく言葉を失ってしまう。
ふと、法王がなぜ特にこのトラブルメーカーに歯ぎしりをしながらも、そんなに甘いのか、少しは分かる気がした。
エンツォに兄にはない決定的な一つがあるとすれば、それはまさにこれだろう。
人間性というか。
憎めない率直で純粋な人間性のことだ。
「正直よく分からない、私があなたに何かを望んだり期待したりしたことはないから。顔を合わせることもほとんどなかったじゃない、私たち」
「・・・」
•••••••
「ただ、たまには憎たらしかったけど、兄さんといるのは嫌ではなかった。バカだとは思ったけど、一緒にいるとただ面白くて楽しかったんだ。家族の中で唯一ね」
息を一度大きく吸い込んだエンツォが手の甲で目元を強くこすった。
その後、ぶつぶつという声が間こえてきた。
「ああ、恥ずかしい・・・」
「・・・」
「よし、お前の気持ちはよく分かった!下手に理解するなんて騒ぐことはできないが、これからは私も私なりに決断を下す」
「その決断って?」
「何もしない」
「え?」
「お父さんが私にここに来て、こうしろとやらせたことは何もしないと。どうせよく思い出せないからよかったよ。まあ、ついでにせっかく遊んで帰るよ」
これはまた、どこから飛び出した単純無知な結論だというのか?
「本気で言ってるの?」
「私が今どれだけ真剣なのか見えないのか?涙までだらだら流しし。もう、誰かが見たらダメなのに・・・」
「・・・」
「最初から許しを請うなら、私ではなく兄が直接来るべきだった。私があなたの夫だったとしても殺そうとしたはずなのに、ここであえて私が私もやりたくないことをしなければならない理由がないじゃないか?とうせ私は政治であれ外交であれ、よく知らないし関心もない奴だから、送った父の過ちだ」
「お父さんはお兄さんを殺そうとしているのに」
「一日二日でもないんだから、いいじゃないか」
「それはそうだけど・・・」
「そんなこと気にしたことある?姻戚の家と仇を取るにせよ、背骨を奪われるにせよ、そんなことは厚かましい兄と父が自分で悩んでみろと言いなさい。私にできることはあまりなくても、少なくともあなたを困らせたくない。あなたの新しい家族も同じだし。正直、あなたの夫はとても有名人だけと、喧嘩したくない。今年の大会また優勝したんだって?ああ、あの子怪物じゃないの?いくら兄だとしても、ちょっとびびったと思うけど」
「もう十分困らせてるんじゃない?」
着くや否や三日も姿を消していったところが。
「あ、おい!」
笑いが出た。
私が笑い出すと、かっとなっていたエンツォがどぎまぎして目を大きく開ける。
何だか驚いたようにほんやりした表情で。
そうするとすぐにつられて彼も笑った。
「いいんだよ、バカ」
「ありがとう、お兄ちゃん」
エンツォが良い意味で馬鹿で良かったです。
ルビとエンツォの関係は悪化されないことを祈ります。
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