こんにちは、ピッコです。
「夫を味方にする方法」を紹介させていただきます。
今回は79話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
死ぬ前に読んでいた本の中の悪女ルードべキアに憑依してしまう。
前世では養子となった家族から虐待を受けていたけど、ルードべキアも同じような境遇だった…。
しかも父によって政略結婚させられた北部最高の冷血な騎士イースケは原作で自分を殺すことになる夫だった!
小説の内容をすでに知っているルードべキアは、生き延びるために夫を愛する演技をするが…
ルードベキア:ルードベキア・デ・ボルヒア。本作の主人公。愛称はルビ。
イースケ:イースケ・バン・オメルタ。ルビの結婚相手。愛称はイース。
エレニア:エレニア・バン・オメルア。イースケの妹。愛称はエレン。
フレイヤ:フレイヤ・バン・ピュリアーナ。イースケの幼馴染。
ボルヒア:教皇。ルビの父親。
チェシアレ:チェシアレ・デ・ボルヒア。長男
エンツォ:エンツォ・デ・ボルヒア。次男。
ローニャ:ルビの専属メイド
79話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- side エレニア⑤
イースケは実にワガママな性情の持ち主だ。
幼い頃は、母があんな風に死ぬまではかなり寂しかったような気もしたが、それ以降は氷嵐のように荒々しく急変した。
家族にとって無愛想な程度なら、他の人には魔手のようだった。
剣を握ること以外には何にも興味を見せず、他人の事情や本音を察するどころか、それでどうしろというのかと笑う性情だ。
それほどに無関心なくせに敏感ではあるが、また気難しいほど神経質で、誰かが気分を逆撫でしたりすると飢えた魔手のように乱暴になった。
そんな人間が初めて他人への愛着を、明らかに厄介だと想っていた南部の女性に殆ど盲目的に見えるほどの執着を露わにして、悲しく夢中になっていることがエレニアの目には悪いことではない。
彼女が心配しているのは他の人たちだ。
彼にとって自分だけは特別だと思っていたはずの他の人々。
たとえば・・・。
「とにかく、私がさっき言ったことはルビには言わないで。最近は少しずつ良くなっていたけど、お兄様が焦らせば多分耐えられないと思う」
「呆れた。お前は私を一体何だと思っている?」
イライラして呟くイースケは、とても複雑な目つきになっていた。
そしてエレニアは呆れる。
良心があるの?
ますます生半可な人間のように振る舞うのが、なかなか適応しにくい。
「お兄様の性格通りなら何をするか心配だからよ。せっかく用意したのに全部吐いてしまったのかと怒鳴ったら・・・」
「私がどうしてルビに癇癪を起こす?お前こそ生半可に顔色を伺うな」
「私が何を気にするって言うの?私こそ心配でこうしているのよ?昨日の件だけでも、ルビがちゃんと言ってくれたら、私は聞いただろうと。ただ何もしていないとだけ言っているのに、そこでもっとどうしろと言うの?」
一理ある主張だった。
何よりもエレニアは、それほどルードべキアの隠された面貌について知らない。
しかし、イースケは北部の地元の人たちに囲まれて怯えたはずのルードべキアを責めたくなかった。
弱り目に祟り目でそんな奇癖だなんて。
痩せた体に全く変化がないとは思っていたが。
初めて見た時よりは少しマシになったが、これまで密かにそうしてきたのだろうか。
どれだけ長い間そうしてきたのか。
知らないふりをしなければならないのに、捕まえて話してみなければならないのか。
その主題を持ち出すと彼女はどう反応するのだろうか。
頭がムカムカして腹が煮えくり上がった。
誰への怒りなのか分からない。
頭が複雑で汚い気持ちだ。
最近のルードべキアは以前のように奇妙な恐怖がちらつく目つきで彼を見なかった。
ともすれば肩をすくめて顔色も伺わなくなった。
それで良かった。
心の荷物を一つ捨てたように生き生きとした笑顔も、先にはらりと近づいて抱きしめるのも、毎晩彼のお腹の上で世の中の知らない顔で眠るのも良かった。
甚しくは昨夜のように頭を悩ませながら、軽い手で殴ることさえ良くなっている証拠だと思ったが、これはどこから触れればいいのだろうか。
根本的な問題を暴くのも仕事だったが、周辺の人間の問題も仕事だ。
今回ルビを泣かせた人物は、何年も信じられていると考えてきた人たち。
しかし、今はむしろ魔物たちの方が信頼できるほどだ。
女中とフレイヤ。
フレイヤとローレンツォ・・・。
「なんで急に口数が少なくなったの?」
エレニアの質問にイースケは答えない。
フレイヤの考えを思い出すと、頭の片方がひんやりした。
元々、あのように両面的な性格の持ち主だっただろうか?
乗馬会での事件とともに、ローレンツォのことが昨夜から粘り強く脳裏を侵食し、冷たい柿のようなものを促している。
彼の従者アンディミオンはなかなか問題に巻き込まれるような性情ではなかった。
そんな彼が先日、ローレンツォと豪勢に喧嘩を起こしたのだ。
「なぜ喧嘩したのか」と問い詰めても、何の説明もない。
後でこっそり尋ねると、「ローレンツォが公爵妃に対して誤った感情を抱いているようだから気をつけてください」という声。
その誤った感情とは、10代少年の軽挙妄動な初恋を意味するものではないはず。
「お兄様?」
「とりあえず、ルビは私の庭であのような不味い騒ぎが起きたので、先に謝りたいとせがんでいた。お前にもすまないと伝えて欲しいと言われたが」
「私にはどうして?」
「お前の乳母を殴ったからだろう」
エレニアはため息をつき、両手をギュッと握る。
「私もルビとぎこちなく過ごすのは嫌よ。このような状況は本当に苦手だから」
「それは安心だね。ちょうど君にお願いしたいことがある」
「お願い?」
「まもなく私たちの神聖な親戚が、このむさ苦しい町を訪問するだろう」
皮肉るような言葉をつなぐイースケの瞳がひんやりと沈む。
この人間が先に何かを求めてくるのは珍しいことだったので、エレニアは黙々と耳を傾けた。
「私は試合に参加するために見る暇が足りなくなるから、お前が私の代わりに目を離さないでほしい」
「誰から?」
「妻とその実家の人たちから。目を離さずによく見て、特にバレンティーノ枢機卿と一緒にいるとき」
まずは証拠を掴むところからですね。
いよいよルビの家族が訪問。
チェシアレの存在が一番不穏です・・・。
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