こんにちは、ピッコです。
「夫を味方にする方法」を紹介させていただきます。
今回は96話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
死ぬ前に読んでいた本の中の悪女ルードべキアに憑依してしまう。
前世では養子となった家族から虐待を受けていたけど、ルードべキアも同じような境遇だった…。
しかも父によって政略結婚させられた北部最高の冷血な騎士イースケは原作で自分を殺すことになる夫だった!
小説の内容をすでに知っているルードべキアは、生き延びるために夫を愛する演技をするが…
ルードベキア:ルードベキア・デ・ボルヒア。本作の主人公。愛称はルビ。
イースケ:イースケ・バン・オメルタ。ルビの結婚相手。愛称はイース。
エレニア:エレニア・バン・オメルア。イースケの妹。愛称はエレン。
フレイヤ:フレイヤ・バン・ピュリアーナ。イースケの幼馴染。
ボルヒア:教皇。ルビの父親。
チェシアレ:チェシアレ・デ・ボルヒア。長男
エンツォ:エンツォ・デ・ボルヒア。次男。
ローニャ:ルビの専属メイド
96話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 兄の質問③
「私の愛しい妹、しばらく会っていないうちにそんな酷い癖をつけてどうする?」
頬を撫でる手が優しい。
「・・・ごめんなさい。考えが浅かったです」
「大丈夫、少なくとも反省しているのだから。直る可能性はあるってことだろ?」
チェシアレは私の頬に触れた手を離し、一歩後退した。
それからピエトロに向かって軽く顎を動かす。
出てドアの前を守っていろという意味だ。
ピエトロは静かに部屋を出る。
「夫が気づくと思うわ」
別に意図したわけではないけど、声がすごく哀願しているように流れ出た。
「彼が夜私のところに来たら・・・」
「当分の間、二人が顔を合わせる暇もあまりないと思うけど?その次は君が自分で行動しないと」
今日から試合が終わるまで、すべての参加者と監督委員会は指定宿舎に泊まる。
それは私も分かっていた。
その後も体の調子が悪いという言い訳をすれば無理に押し付けることはないことも。
「当分の間、世話は自分ですると言って・・・」
にもかかわらず、なぜ無駄な言葉が出たのか分からない。
夫がもし私の体にできた新しい傷を見たらどう反応するのだろうか?
次の瞬間、私の体は飛ばされていた。
ああ、全身がもうヒリヒリしてる。
「足を見えるようにして」
ため息が出るよ。
どうせこうなると分かってたから大丈夫。
ちょっと我慢すれば終わりだから。
他の考えに集中しよう、他の考えに。
あのベルトは燃えないゴミ?燃えるゴミ?
この世界はリサイクルのような概念はないよね?
巨大なドーム型競技場を埋め尽くした人波は前回よりさらに凄まじいように見えた。
この時期になると、エレンディルはいつも外国人客で賑わっていたが、今年は特になおさらだ。
ブリターニャの寵児、イースケ・フォン・オメルタが今回の大会で再び優勝できるか、皆かなり気になっているようだった。
あるいは、彼とボルヒア兄妹が久しぶりに一堂に会した間、どんな興味深い事故が起きるのではないかと期待して海を渡ってきたり。
エレニアはそのような考えを今日は特に青空に吹き飛ばし、軽く扇ぎ始めた。
「文句を言うようには聞こえたくないけど、ちょっとアレじゃない?」
隣の席に座って、同じく扇ぐふりをしていたフレイヤが慎重な口調で呟く。
エレニアは、わざとゆっくり反問する。
「何が?」
「いや、席の配置がどうしてもちょっと・・・」
何を言っているのは明らかだった。
エレニアは視線をチラリと向けて、枢機卿団のいる観覧席の方を眺めた。
ロマーニャから足を運んだ神聖な委員会のために設けられたバルコニー状の観覧席。
一番前の上座にはバレンティーノ枢機卿が座っていて、その隣には義姉が座っていた。
フレイヤの指摘は正しい。
儀礼的にルードべキアはあちらではなく、こちらでエレニアと一緒に座らなければならなかったからだ。
なぜなら彼女は厳然たるオメルタの公子妃。
しかし、誰もその点を敢えて指摘しない理由は満ちていた。
当然そうだろうと思ったこともあるだろうし。
そこまで考えていたエレニアは、ふと眉間に皺を寄せた。
彼女自身もやはり、先ほどまではこの席の配置を大したことではないと思っていたことに気づいたばかりだった。
「エレン?」
「・・・うん」
「大丈夫?表情が急に悪くなったわよ」
「・・・」
「ごめんね、公爵様も納得されたことを私が余計に持ち出したみたい」
納得。
エレニアは、今度は国王とオメルタ公爵らが座っている方にチラリと視線を向けた。
誰が何を考えて何を納得しているのか分からない。
それには彼女自身も含まれている。
「とにかく意外と良い方のようでした、バレンティーノ枢機卿は。昨日の宴会で見たら、イースにも凄く丁寧に接していたし」
陽気に話題を変えるフレイヤの声が、なぜか耳障りに聞こえることも。
エレニアは答える代わりに、静かに昨日の宴会を思い出した。
確かに噂とは裏腹に、チェシアレは父親の権勢を背覆って北部を見下すような部類とは違うように見えた。
非の打ち所もなく丁寧ながらも優雅だった。
ところが、他の人たちを相手にして一息つくのを兼ねてもう少し詳しく調べようと探した時、兄妹は消えていた。
イースケに尋ねたときの答えは傑作だ。
二人で祭りの街を見物しに行ったとか。
それを許すなら、そもそも自分に兄妹を見守って欲しいと頼んだのはなぜ?
問題の兄妹は夕食会が始まる前に再び現れた。
チェシアレは終始陽気で満足そうに見え、ルードべキアは少し疲れていたようだったが、大丈夫そうだった。
疲れていたのか、すぐに了解を得て、先に公爵邸に戻ったこと以外は。
少し妙だった。
エレニアが知っているルードべキアなら、翌日のイースケが重大な試合を控えている間、あれほど早く帰ってしまうことはなかっただろう。
しかも、これから数日間、二人きりでいる暇もないはずなのに。
もちろん疲れるに値する。
街の見物はさておき、実家の人たちだけでなく、昔の婚約者たちまで来たのに、あれこれ気を使って顔色を伺うだけでも疲れていたはずだ。
その点はエレニアも考慮しているし、イースケも同じ考えのはず。
それなのに、なんでこんなに気まずい気分を振り払うことができなのか。
隣にくっついていたかったが、先日の騒動のせいで仲もぎこちない。
ルードべキアとフレイヤの騒動の一件で。
ルビ・・・。
彼女の異変にイースケは何も気づいていない?
エレニアも違和感を感じているので、何とかして気づいて欲しいところです。
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