こんにちは、ピッコです。
「夫を味方にする方法」を紹介させていただきます。
今回は98話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
死ぬ前に読んでいた本の中の悪女ルードべキアに憑依してしまう。
前世では養子となった家族から虐待を受けていたけど、ルードべキアも同じような境遇だった…。
しかも父によって政略結婚させられた北部最高の冷血な騎士イースケは原作で自分を殺すことになる夫だった!
小説の内容をすでに知っているルードべキアは、生き延びるために夫を愛する演技をするが…
ルードベキア:ルードベキア・デ・ボルヒア。本作の主人公。愛称はルビ。
イースケ:イースケ・バン・オメルタ。ルビの結婚相手。愛称はイース。
エレニア:エレニア・バン・オメルア。イースケの妹。愛称はエレン。
フレイヤ:フレイヤ・バン・ピュリアーナ。イースケの幼馴染。
ボルヒア:教皇。ルビの父親。
チェシアレ:チェシアレ・デ・ボルヒア。長男
エンツォ:エンツォ・デ・ボルヒア。次男。
ローニャ:ルビの専属メイド
98話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 闘技場②
私の気持ちとは対照的に、空は冷えるほど晴れた日だ。
もちろん、夫の健勝を祈る立場としては幸いなことだが、無駄に強い日差しに意地悪になった。
どうして毎度天気さえ私を怒らせるような気がするのだろうか?
「寒くない?」
優しい口調で尋ねるチェシアレがチラリと振り返った。
黒い修道服で座り、片手には聖書を、もう一方の手にはロザリオを握っている姿が、この上なく敬虔で魅力的に見える。
私を見つめる青い瞳も、この上なく優しかった。
「うん、大丈夫」
「この席が不便なら、すぐ言ってもいいよ」
「不便なことがあると思う?礼儀に反すると誰かが言いがかりをつけるんじゃないかと少し心配ではあるけど」
「文句をつけることでもないだろう、義弟が客席にいるならともかく。むしろこちらの方がもっと熱心に応援しているように見えるんじゃないのかな」
今、私たち兄妹が並んで座った姿が原作に出てきたそのままの光景で、かなり皮肉だった。
いずれにせよ、お父さんでさえこの席の配置に何も言わない事実を勘案すれば、特に問題になることはない。
ただ、私と夫が一緒にいてもいなくても、皆が私をオメルタの人だと思わないのは変わらないという考えで苦笑いするだけだった。
まあ初めから期待もしていなかったけど・・・。
「あそこに来ているね、義弟」
「わあああああ!」
歓声が響いた。
あっという間に両耳が詰まるほど物凄い歓声だ。
色とりどりの鎧をまとった選手たちが秩序整然と馬を走らせて観覧席に近づく間、あらゆる応援とブーイングが降り注ぐ。
そうだね、この部分も覚えている。
神聖な監督団の祝福の祈りが始まる前の短い時間。
親戚から祝福を受け、勝利を祈るハンカチが飛び回る時間だった。
「勢いと見ると、すでに最終優勝は決まっているようだね」
チェシアレの言葉に私は乾いた唾を飲み込み、私たちが座ったバルコニー席のすぐ前に近づいてくるイースケを眺めた。
こんなに真っ直ぐ私の方に来るなんて・・・。
「祝福ありがとうございます」
図々しく答えた夫が私に視線を向ける。
日焼けした銀色の髪が金髪のように輝き、紅玉のような瞳も透明に輝いているため眩しいという気がした。
もう見慣れた真っ黒な鎧さえ目が眩むほど煌めくような。
「イース、これです」
慌ててケープの裾を探してハンカチを取り出す。
今日のために一つ一つ丹精込めて刺繍したハンカチ。
今回は何を刻めばいいのか分からず、しばらく悩んだけど。
ハンカチを渡すために前屈みになると太ももが痛む。
じっと我慢しながらニッコリ笑う私を見守っていた夫が、サッとハンカチを受け取った。
すると、一度覗いて私に向かって微笑む。
「これは昨日あげるべきだったね」
「でも、みんな今・・・」
「だから他の人にあげる時、仕方なくあげる感じになるんだよ」
「そんなはずないじゃないですか!」
カッとなって叫ぶと、イースケは憎らしく笑い声を上げ、次に信じられない行動をとった。
腕を伸ばしてきて私の足を掴んだのだ。
正確には私の靴の踵を手のひらでそっと支えて足の甲にキスをする。
天下のオメルタ公爵がする行為ではない。
しかし、一瞬凍りついてしまった私とは違って、夫は全く平気な図々しい顔で爽やかに吐き出した。
「ありがとう、奥さん」
昨日私があまりにも簡単に別れを告げて行ってしまったせいで気分を害したのではないかと心配していたのだけど。
「怪我をしてはいけません」
最もらしいことを言いたかったが、せいぜい出た言葉はこれだ。
彼が無事優勝するということは知っていたけど。
イースケは返事の代わりに、最後にもう一度微笑む。
「よくするのかい?」
「うん・・・?」
「さっきみたいな行為は」
一瞬、何と答えたらいいか分からず、ただ横をじっと見つめた。
チェシアレは、まだ笑顔で視線を前に固定したままだ。
ただ、目元がいつの間にか暗く染まった姿に、自ずと寒気がする。
お前はなんでこんなに一つ一つ不満が多いの?
四方から色とりどりのハンカチが飛び回り、熱い応援と嘲弄が交わされた末、選手たちが再び退場した。
やがてチェシアレを初めとする監督団が席から立ち上がる。
公正誓約と祝福祈祷が始まるやいなや、騒がしかった一帯が一瞬で静まり返る。
私はとても淡い青みを帯びた透明な膜がまるでガラスドームのように競技場を包み込む風景をじっと見つめた。
試合が終わるまでこんなに大きなシールドを維持できるなんて、訳もなく枢機卿たちが必要なのではない。
一体この世界の神聖の基準が何なのか気になるね。
むしろ魔法なら理解できるが、聖職者の人格は何の関係もないようだ。
「・・・アーメン」
「アーメン」
何であれ、この祭りが早く終わりますように。
イースケはルードべキアの怪我に気づいた?
相変わらずチェシアレは嫉妬している様子。
このまま何事もなく終わるとは思えませんね。
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