政略結婚なのにどうして執着するのですか?

政略結婚なのにどうして執着するのですか?【49話】ネタバレ




 

こんにちは、ピッコです。

「政略結婚なのにどうして執着するのですか?」を紹介させていただきます。

今回は49をまとめました。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

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49話 ネタバレ

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登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • 黄金のバラ

決闘が終わったにもかかわらず、トーナメントの勝者を誰と見るべきか意見が分かれた。

本来の優勝者はタクミだったが、ウィンターフェル侯爵がタクミを破ったので、彼を優勝者とみなすべきだ。

いや、決勝戦が終わった時点でこのトーナメントはもう終わったのだ。

それ以降の決闘はさらなるイベントに過ぎない。

だから優勝者はタクミだ。

両者とも、もっともらしい主張だった。

当然のことながら、タクミを庇う側はバラジット公爵の派閥に属した人々が主流だ。

どちらも退かない拮抗した対峙が続いている時、治療を受けて出てきた当事者の一言が状況を終了させた。

「私が負けたのですから、優勝者は当然侯爵にならなければなりません」

本人が敗北を認めるなんて、他に言葉を載せることができるはずがない。

公爵は不機嫌そうな表情をしたが、すでに覆水盆に返らずだった。

そうして優勝賞品はグレンの手に渡った。

いや、もっと正確に言えば、彼がバラを捧げるレディーの手に入るようになったと表現した方が正しいだろうが。

「勝者、グレン・ウィンターフェル侯爵は陛下にお礼を言いなさい」

グレンは王の前にひざまずいて礼を尽くした。

王室の侍従がガラスケースの中に置かれた黄金のバラを持って入ってくる。

黄金のバラを受け取った彼は、丁寧な態度で立ち上がった。

「さあ、もう君のレディーに花を捧げよう」

国王がそう言うと、興味深い視線がナディアに向かう。

黄金のバラの持ち主が誰になるのか、答えが明確だったのだ。

妻のいる優勝者が他の女性にバラを捧げた前例は一度もなかった。

グレンが一歩ずつ足を運び、周りの人たちは後ろに下がって道を開く。

あっという間にナディアに向かう道が作られる。

みんなの視線を一身に受けながら、ナデイアは瞬きをした。

(これは一体どういうことなんだろう・・・)

黄金のバラをもらう日が来るとは。

少しも予想できなかった状況だけにとても戸惑ったし、戸惑ったほど・・・嬉しかった。

彼女の口元にまだ隠すことのできない喜びがぽろぽろと漏れている。

カレインの黄金のバラをひそかに羨ましがっていたのは、子供の頃だけだと思っていたが、今こんなに嬉しいのを見ると、そうでもないようだ。

 



 

グレンがついに目の前に立つ。

彼と目を合わせるために,ナディアは頭を下げて上を見上げなければならなかった。

近づいてきた彼を見上げていると、ふと結婚式の日の記憶が浮かんだ。

あの時もこんな姿勢で向かい合って立って誓いの口づけを・・・。

(いや、私が何を考えているのか)

あの時も思ったが、本当に偉そうな顔だ。

彼女は思わず唾をごくりと飲み込んだ。

何故か心臓が張り裂けそうに動いていた。

近くまで来たグレンが片膝をつく。

そして、腕を伸ばして黄金のバラを捧げながら言った。

「どうかこの薔薇を受け取ってくれるか?」

「はい、喜んで」

悩む理由がない。

ナディアは恥ずかしそうにバラを受け取った。

すると、四方から拍手が沸き起こる。

ナディアはいつの間にか立ち上がった彼を見つめながら言った。

「おかげさまで私が黄金のバラを貰う日も来ましたね」

「こんなに喜ぶと知っていたら、ファビアンの代わりに私が出て行ったのに」

「私も自分がここまで好きだとは思いませんでした」

ナディアは幸せそうで苦々しい笑みを浮かべ、黄金のバラを撫でる。

ずいぶん前に諦めたと思っていたが、実は腹違いの妹が受ける好意や関心のようなものが内心羨ましかったようだ。

「本当に・・・本当にうれしいです」

「・・・

「グレン、ありがとう」

・・・ところで、この後はどうすればいいんだっけ?

彼女は過去の記憶を辿って悩んだ。

黄金のバラをもらったカレインがどのように行動したか?

「たぶん・・・バラをくれた騎士に感謝の口づけをしたんだろう」

頬にそっと唇を近づける軽いキスだった。

しかし、それは未婚のレディーと騎士の話であり、ナディアとグレンは厳然と結婚した夫婦の間柄だ。

それだけに頬にキスをする程度では足りない感があるだろう。

「グレン、ちょっと頭を下げて」

「こんなに?でもなんで・・・」

「ちょっと失礼します」

頭を下げてはくれたが、もともと身長の差があったため、つま先立ちをしなければならなかった。

かかとを上げたナディアはグレンの首に腕を巻く。

彼の肩口のこわばりが腕の下にも感じられる。

グレンは当惑して何か言おうとしたが、彼女の唇が話し声を飲み込むのが最初だった。

「・・・」

彼の目が大きく開いているのを見て,ナディアは目を閉じた。

唇の上に温かい人の体温が優しく下がる。

キスは長くなかった。

そもそもパフォーマンス用だったので、やりすぎる必要はなかった。

 



 

パチパチパチパチ!

短い接触の後、ナディアが離れると、周りの歓声がさらに大きくなっていった。

グレンは大きな歓声の中で口をびくぴくさせている。

言葉を継げない顔が赤く上気している。

「今、これは・・・」

「急にごめんなさい。普通、黄金のバラをもらったレディーは感謝のキスをするそうです。人が見てるじゃないですか。どうぞ笑ってください」

その言葉どおりだった。

この場に集まった人たちの中で、ナディアが突然キスをしたことを変に思う人は誰もいなかったのだ。

ふと彼女は歓呼する人々の間でタクミの姿が見えないことに気づく。

(どこに行ったんだろう?)

彼にとって楽な席ではないはずだから、席を立ったのが理解できた。

ナディアが適当に納得して覗線を引き戻そうとする瞬間、彼女の目を引くものがある。

まさに父親の隣の席で表情を固めている妹、カレインの姿だった。

何がそんなに気に入らないのかは敢えて聞かなくても明らかだ。

(私が黄金のバラを持って行ったのがお腹が痛くて死にそうみたいだね)

タクミがグレンに決闘を申請しなかったら、黄金のバラは自分のものになったはずだからだ。

彼の行方を探すために父親の隣の席を調べたが、予想外の収盆だった。

あらゆる否定的な感情に濤き立つ青い瞳。

カレインがあんな目つきをする時はいつも事故が起きる。

建ててもいない罪を理由に父に叱られたり、家庭教師に罰せられたり。

(予告をしてくれて、むしろありがとうと言うべきか)

そして、そんなカレンの行動にはいつも一貫性があった。

まさに彼女は、自分の異母姉と父親の間が親しくなることを望んでいないということ。

 



 

騎士とレディーのキス。

タクミはどこに行ったのでしょうか?

カレインの悪巧みも気になります。

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