こんにちは、ピッコです。
「ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜」を紹介させていただきます。
今回は112話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
どういう訳か小説の中の悪の一族、アグリチェ一家の娘「ロクサナ」に生まれ変わっていた!
アグリチェは人殺しをものともしない残虐非道な一族で、ロクサナもまたその一族の一人。
そして物語は、ロクサナの父「ラント」がある男を拉致してきた場面から始まる。
その拉致されてきた男は、アグリチェ一族とは対極のぺデリアン一族のプリンス「カシス」だった。
アグリチェ一族の誰もがカシスを殺そうとする中、ロクサナだけは唯一家族を騙してでも必死に救おうとする。
最初はロクサナを警戒していたカシスも徐々に心を開き始め…。
ロクサナ・アグリチェ:本作の主人公。
シルビア・ペデリアン:小説のヒロイン。
カシス・ペデリアン:シルビアの兄。
ラント・アグリチェ:ロクサナの父親。
アシル・アグリチェ:ロクサナの4つ上の兄。故人。
ジェレミー・アグリチェ:ロクサナの腹違いの弟。
シャーロット・アグリチェ:ロクサナの妹。
デオン・アグリチェ:ロクサナの兄。ラントが最も期待を寄せている男。
シエラ・アグリチェ:ロクサナの母親
マリア・アグリチェ:ラントの3番目の妻。デオンの母親。
エミリー:ロクサナの専属メイド。
グリジェルダ・アグリチェ:ロクサナの腹違いの姉。
ポンタイン・アグリチェ:ラントの長男。
リュザーク・ガストロ:ガストロ家の後継者。
ノエル・ベルティウム:ベルティウム家の後継者
112話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 柔らかくて甘いクリームのような笑顔
ニックスは先ほどテーブルを挟んで向かい合った顔を思い浮かべながら、ふーっと低い声を出した。
「あのアグリチェの男にロクサナに対してもう少し聞けば良かった」
当時はロクサナに個人的な関心がなかった。
そのため、当時気になっていたロクサナの行方と事実に関する情報だけを男に聞いたことが、後になって残念に思う。
ただ平凡な女性だと思っていたロクサナに魔物を使役する能力があるのも少し気になった。
しかし、その後ダンテが別に調査した結果、ロクサナ・アグリチェが持っている魔物は、あの不思議な蝶一つだけだと言ったので。それだけ注意すれば大した問題になることはないはずだった。
「準備しておいた薬なんだけど、明日はもっと沢山入れてもいいと思う」
ニックスは、彼女の上品な顔が失望と悲しみに染まるのを見たいと考えて微笑む。
「慎重に仕事を進めるのも結構だけど、やっぱり今日準備した量は少なすぎたよ。一滴だけ摂取してもすぐ効果が現れると言ったのに、デタラメじゃないか。彼女が普通に歩いて出て行くのをお前も見ただろ?」
ダンテはニックスの言葉に否定的な反応を示す。
「しかし、そうするうちにミスでもしたら・・・」
そのミスというのは、第一にロクサナが薬について気づくことと、第二に定量以上の薬を摂取して副作用が現れることを意味した。
「どうせ機会がそれほど多いわけでもないじゃないか。ノエルが望む通りにしようと思ったら仕方ないけど」
ノエルはニックスが思っていた以上にロクサナを気に入っている。
衰弱した彼女をノエルにプレゼントするつもりだ。
その後、ノエルが幸せの頂点に立っている時、彼の手に握られたものを壊してしまうのも面白そうだった。
おそらくノエルは怒り、また挫折するだろう。
ああ、その姿を見て笑ったらノエルはどんな表情を浮かべるのだろうか?
ニックスの顔に子供のような悪戯っ子が浮かぶ。
ダンテが酷く嫌う表情。
今ニックスが何を考えながら笑っているのか分からないが、なぜか背筋が寒くなる。
ダンテはしかめた顔でニックスをじっと見つめていたが、すぐに我慢できず本心を吐き出してしまう。
「ニックス、おそらくあなたの中に入っているのは悪魔でしょう」
「お褒めの言葉をありがとう」
ニックスはニッコリ笑って席を立つ。
「でも言葉には気をつけないと、ダンテ」
ニックスの視線が毒蛇のようにダンテに巻き付いた。
「ノエルの美しいルナがいる間、私は彼女の優しいお兄さんであるアシルなのだから」
踊るように歩いてダンテに近づいたニックスが、優しく彼の肩を軽く叩く。
その後、彼は応接室を出て行った。
「ルナ、本当にごめんね!」
ノエルは夕方になってやっと目が覚めた。
彼は起きるや否や、あたふたとロクサナの元を訪ねる。
「本当は朝早く私が先に訪ねて行こうとしたのに!だけど、何日もベルティウムで君を迎える準備をして徹夜したら私も知らないうちに眠ってしまって!で、でもダンテがこの時間まで私を起こさなかったから!」
ダンテが聞いていたら、悔しさを滲ませた表情を浮かべていただろう。
ノエルは弱腰に感じられるほど途方に暮れて、ロクサナに謝罪と言い訳を繰り返した。
手紙のやりとりと昨日の宴会でも感じたが、彼は自分の顔色をかなりうかがっている。
よほど自分の機嫌を悪くさせたくないようだ。
ノエルの気兼ねのない態度や呼称が非常に気になったが、「ノエル・ベルティウム」という人物を把握するには役立つだろう。
ロクサナはそれほど長く悩まず、ノエルに対する態度を決めた。
「どうして謝るの?まだ約束した一日が過ぎたわけでもないのに」
昨日とは違って、温もりのこもった優しい声がノエルの鼓膜に食い込んだ。
彼はボーッとロクサナを見つめる。
そして初めて見る彼女の笑顔に心を奪われてしまった。
ノエルが憂慮したこととは異なり、ロクサナは怒っても不快にも見えない。
柔らかくて甘いクリームのような笑顔がノエルを迎えてくれた。
ノエルは昨日、ロクサナが宴会場で冷たい姿を見せたことを今この瞬間に全て忘れてしまった。
ロクサナがわざと敬語を使わずに言葉遣いを無邪気に変え、彼との距離感を一瞬にして狭めたことも認識できなかった。
「ちょうど良かったわ、ノエル。あなたの人形について考えていたところだったの」
「え、わ・・・私の人形?えっと・・・、ニックスのこと?」
ノエルは少し頭が回っていないようだ。
彼は苦労しながらニックスの名前を思い浮かべることに成功する。
「ええ、それについて聞きたいことがあるの」
ロクサナはそんなノエルにそっと囁きながら近くに来いと言わんばかりに手を差し出す。
「な、なんでも聞いてよ!ルナが知りたいことなら私が全部教えてあげるから・・・!」
ノエルが赤く上気した顔でささっと近づいてきた。
ロクサナの手を握った彼は、彼女の前にひざまずいて座り込む。
その姿はまるで主人に尻尾を振っている犬のよう。
ニックスが仕組んだ薬は気になりますが、ロクサナも毒には耐性があるはず。
すぐに影響が出ることはないと信じたいですね。
一方、ノエルとの距離を縮めることを選んだロクサナ。
ロクサナの手を握ったノエルの姿をカシスが見たら、彼は怒り狂ってしまうのではないでしょうか?
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