こんにちは、ピッコです。
「ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜」を紹介させていただきます。
今回は118話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
どういう訳か小説の中の悪の一族、アグリチェ一家の娘「ロクサナ」に生まれ変わっていた!
アグリチェは人殺しをものともしない残虐非道な一族で、ロクサナもまたその一族の一人。
そして物語は、ロクサナの父「ラント」がある男を拉致してきた場面から始まる。
その拉致されてきた男は、アグリチェ一族とは対極のぺデリアン一族のプリンス「カシス」だった。
アグリチェ一族の誰もがカシスを殺そうとする中、ロクサナだけは唯一家族を騙してでも必死に救おうとする。
最初はロクサナを警戒していたカシスも徐々に心を開き始め…。
ロクサナ・アグリチェ:本作の主人公。
シルビア・ペデリアン:小説のヒロイン。
カシス・ペデリアン:シルビアの兄。
ラント・アグリチェ:ロクサナの父親。
アシル・アグリチェ:ロクサナの4つ上の兄。故人。
ジェレミー・アグリチェ:ロクサナの腹違いの弟。
シャーロット・アグリチェ:ロクサナの妹。
デオン・アグリチェ:ロクサナの兄。ラントが最も期待を寄せている男。
シエラ・アグリチェ:ロクサナの母親
マリア・アグリチェ:ラントの3番目の妻。デオンの母親。
エミリー:ロクサナの専属メイド。
グリジェルダ・アグリチェ:ロクサナの腹違いの姉。
ポンタイン・アグリチェ:ラントの長男。
リュザーク・ガストロ:ガストロ家の後継者。
ノエル・ベルティウム:ベルティウム家の後継者
118話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- ベルティウムの裏面
「本当に真心が感じられるプレゼントです」
「やはり美しい方には花がよく似合いますね」
「本当にお綺麗です」
「このように並んでいるのを見ると、お二人はとてもお似合いです」
今までずっと存在感なくついてきた使用人たちが待っていたかのように、ノエルとロクサナに相次いで大袈裟な褒め言葉を飛ばした。
パチパチパチ!
宴会場でもそうだったように、手厚い拍手の音が鼓膜を刺して入ってくる。
ノエルは彼らを背後に置いて嬉しそうな表情を浮かべた。
ロクサナは、彼の好みが幼稚だということを今はっきりと理解する。
「行こう、ルナ。内園に席を用意しておいた」
ロクサナがベルティウムを離れるまで残り僅か。
ノエルは時間が経つにつれて焦りを感じていた。
そのため彼はどうにかしてロクサナの心を掴むために色々な努力をしている。
美しい人形を集めてロクサナを支えるのもその一環だ。
「こちらにお座りください。陰の下に席を設けておきました」
「今日は日差しが少し強いですね。暑ければ扇がせていただきます」
「今の季節にだけ楽しめるベルティウムの珍しい果物です。一度召し上がってください」
「冷たい飲み物をお持ちしましょうか?蜂蜜に漬けたレモンを入れて、その上に花びらを浮かべます。温かいお茶がよければ仰ってください」
「楽団を事前に準備させておいたのですが、お聞きしたい曲はありますか?」
「体に手を触れるのを許してくださるのなら、私がマッサージをして差し上げます」
美しい人形に囲まれて手厚いもてなしを受けるロクサナは、本当にベルティウムの女王のようだった。
そのような姿が少しもぎこちなく不自然に見えないので、なおさらだ。
ロクサナとしては、「どこまでするのか一度見てみよう」という心境で黙っているだけなのだが。
しかし、ノエルは彼女は気に入っていると思ったのか、満足げな笑みを浮かべている。
「ルナは指一本動かす必要はないよ。何でも望むことがあれば言葉だけ言って」
「そういえば、最初に私の世話をしてくれた女中たちが見えないわね?」
「うん。君に粗相をしたと聞いたから交代させたよ」
「そうなの?大したことなかったのに」
平然と流したロクサナの言葉に、ノエルが一瞬止まった。
「あの子たちが気に入ったのなら、もう一度呼ぼうか?」
先に世話をしていた人形はすでに壊れたが、再び直すことはそれほど難しくない。
もし復旧に時間が長くかかりそうなら、顔だけ優先的に直した後、他の人形の顔と入れ替えてもいいのだから。
どうせ世話をする人形たちの中身は似たり寄ったりだ。
しかし、ロクサナは断った・
「そこまでする必要はないわ。訳もなく煩わしいだけじゃない」
「一つも煩わしくないよ。ルナが望むことは何でもできる」
「どうせ私は明日出発するのに?」
その瞬間、ノエルの口が塞がった。
ロクサナは顔に刺さった視線を感じられなかったように、手を動かして髪の毛を耳の後ろに梳き流す。
その優雅な手振りにノエルの視線がついてきた。
「ここで働く人たちはみんな人形なの?」
「どうして分かったの?」
視線を浴びた人形たちがにっこり笑う。
それもやはり非常に作為的に感じられる微笑だ。
しかし、ノエルは本当に分からないように首を傾げている。
「一様に手が氷のように冷たいわ」
「あ」
ノエルはそのことを思いつかなかったように動揺した。
ひょっとしてロクサナが新しい人形からの世話を断った理由はそれなのだろうか?
「じゃあ、これからは体温を持った人形を作れるように研究するよ!」
ノエルはやる気を出したが、ロクサナはどうでもいいと言わんばかりに紅茶を飲む。
ここベルティウムはノエルの王国であることが正しい。
毒蝶を送ってみると、ベルティウムは二つの大きな空間に分かれていた。
今この建物にはノエルと彼の腹心であるダンテ、そして人形が住んでいて、他のベルティウムの人々は後園の別棟で生活しているようだ。
人々の間では、ノエルと彼の人形に対する不満が日々積もっている実態だった。
そのような理由で、二つの群れの間では時々摩擦があるらしい。
平和で美しく見えるベルティウムの裏面とも言えるだろう。
もう一つ、やはりノエルはロクサナの毒蝶について知っているようだった。
ここに来た初日、歓迎パーティー前からニックスの存在を隠そうとするように仮面をつけていた使用人だけを見ても見当がつく。
ロクサナはノエルと花園を散歩している間、ダンテとニックスの会話を事前に植えておいた毒蝶で聞いていた。
後園にある離れでニックスと他のベルティウムの人々の間に起きた出来事も把握済みである。
アグリチェとは違う意味で、現在のベルティウムの状況もかなり混乱しているように見えた。
月明かりがさす窓の外の風景を静かに見つめていたロクサナは、やがてカーテンを閉めながら振り返る。
明日、彼女は予定通りベルティウムを離れるつもりだ。
ノエルがどれだけ頑張っても、ロクサナの心が開くことはなさそうですね。
ロクサナが帰るまで残り一日。
ニックスの暗躍も気になりますが、ノエルはどうするつもりなのでしょうか?
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