ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜

ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜【119話】ネタバレ




 

こんにちは、ピッコです。

「ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜」を紹介させていただきます。

今回は119をまとめました。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

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どういう訳か小説の中の悪の一族、アグリチェ一家の娘「ロクサナ」に生まれ変わっていた!

アグリチェは人殺しをものともしない残虐非道な一族で、ロクサナもまたその一族の一人。

そして物語は、ロクサナの父「ラント」がある男を拉致してきた場面から始まる。

その拉致されてきた男は、アグリチェ一族とは対極のぺデリアン一族のプリンス「カシス」だった。

アグリチェ一族の誰もがカシスを殺そうとする中、ロクサナだけは唯一家族を騙してでも必死に救おうとする。

最初はロクサナを警戒していたカシスも徐々に心を開き始め…。

ロクサナ・アグリチェ:本作の主人公。

シルビア・ペデリアン:小説のヒロイン。

カシス・ペデリアン:シルビアの兄。

ラント・アグリチェ:ロクサナの父親。

アシル・アグリチェ:ロクサナの4つ上の兄。故人。

ジェレミー・アグリチェ:ロクサナの腹違いの弟。

シャーロット・アグリチェ:ロクサナの妹。

デオン・アグリチェ:ロクサナの兄。ラントが最も期待を寄せている男。

シエラ・アグリチェ:ロクサナの母親

マリア・アグリチェ:ラントの3番目の妻。デオンの母親。

エミリー:ロクサナの専属メイド。

グリジェルダ・アグリチェ:ロクサナの腹違いの姉。

ポンタイン・アグリチェ:ラントの長男。

リュザーク・ガストロ:ガストロ家の後継者。

ノエル・ベルティウム:ベルティウム家の後継者

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119話 ネタバレ

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登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • ベルティウムでの最終日

「もう今日が最後の日だね」

香ばしい匂いを漂わせる液体が金縁をまとった白い茶碗に注ぎ込まれた。

「もう少し深い話をする時間があれば良かったのだけど、残念だ」

そう語るニックスは、今日も相変わらず大人しい顔をしている。

彼は自分の手で最後の茶菓子を用意していた。

「今日は特別にもっと気を遣って準備したんだ。気に入ってくれると嬉しいよ」

そう言いながらニッコリ笑う顔は、昨日、毒蝶を通じて見た姿とは全く異なっている。

ロクサナは思わず失笑した。

昨日、花園でノエル・ベルティウムが一瞬見せた目つきもそうであり、今まで自分に出してくるものの中に着実に毒を入れてきたニックスの行動からも感じられるところ。

彼らは最初に脅迫状を送るときを除いて、表面的には自分を強制する姿は見せていない。

けれど、それは本心ではないのだろう。

ロクサナはニックスが淹れたお茶を飲まず、ゆっくりとした手振りでティーカップに触れる。

ニックスは相変わらず笑顔のままだ。

少しの焦りも、動揺も見せない姿は、主人のノエルよりましだろう。

ロクサナは昨日より長く蒸して、前のガラス瓶に入っていた角砂糖を湯飲みに入れた。

1つ、2つ、3つ・・・。

お茶に溶け込む角砂糖の数が多くなるほど、2人の間に流れる沈黙を濃くなっていく。

甘いのを嫌うはずなのに、今日のロクサナは異常なくらいに湯飲みに砂糖を入れている。

 



 

「もし最後に言いたいことがあれば言ってよ」

しばらくロクサナの手に沿って視線を動かしていたニックスが、優しい言葉遣いで囁く。

「言いたいこと?」

砂糖が溶け込むティーカップを見つめていたロクサナの視線が動き、二人の視線が触れ合った。

「私があなたに?」

「とにかく、私の外見は全く同じだからさ」

単調な反問に、ニックスはいっそう濃い穏やかさを顔にかぶせる。

「かなり突然の死だったから、兄が死ぬ前に伝えられなかった言葉のようなものがあっただろう?だからもし望むなら、今だけでも私を兄だと思っても良いという意味だよ」

微笑む唇から穏やかな音声が付け加えられた。

「昨日のようにね」

「そうね・・・」

無表情のまま、ロクサナは口を開く。

「私があなたを見守ることに決めた理由が何か知っている?」

ニックスが口を開いたが、ロクサナは最初から彼の返事を必要としなかった。

「アシルの体を持ったあなたに関心があったから?生きて動くあなたを見て、薄っぺらな慰めを得ようとしたから?」

獲物の近くを徘徊する獣のように茶碗の上をゆっくり這っていた細い指が初めて動きを止める。

「いいえ」

花のような笑みが視界に突き刺さった瞬間、ニックスの顔が凍りついた。

「あなたを殺すか、放っておくか決めようと思ったからよ」

今、視線を合わせている相手の命が自分の手にかかっていることを、微塵も疑わない声と目つき。

それがニックスの心の中にある一部分を深く突いて入ってきた。

「それはどういう意味?」

しかし、彼はロクサナの言葉がどういう意味なのか分からないように、表情に困惑感を描き入れる。

「急にどうしてそんなことを言うの?あ、もしかしてさっきの私の話が不快だった?」

「そうね」

ロクサナは簡単に納得した。

「だから、ご存知のように演技をするのはやめてちょうだい。どうせ似合いもしないのだから」

冷ややかな笑みが浮かんだ唇から辛辣な言葉が溢れ出る。

 



 

「演技だなんて、どうしてそう思うの?これが僕の本来の姿なんだけど」

それでもニックスは訳が分からないように困った顔をした。

次第に曇っていく顔が中々に尤もらしい。

何も知らない人が今のニックスを見たら、彼を可哀想に思うだろう。

ロクサナの口元に描かれた冷たい笑みが一層深まった。

「こんなものを出してきたくせによく言えるわね」

彼女はティーカップを持ち上げてテーブルの上にこぼす。

液体が白いテーブルクロスを濡らす。

しかし、ティーカップからこぼれたのはそれだけではない。

湿ったテーブルクロスの上に散らばった何かを見て、ニックスは表情を固める。

砂糖や塩の粒ほどの黒い塊。

ロクサナが入れた角砂糖と化学反応を起こした毒が固体状態になって固まっていたのだ。

ニックスが今日用意した毒は昨日までとは違うもの。

昨日後園の人間に直接効能を確認した後、なぜかロクサナにだけ毒が効かないことを知り、効き目が同じな他の種類の薬に変えたためだった。

しかし、ロクサナが毒と共にした歳月は1、2年ではない。

彼女は茶菓に混ざった微かな匂いだけで、今この茶碗の中に入っているものが何なのか簡単に分かったのだ。

 



 

ベルティウムでの最後の日。

ついにロクサナがニックスに対して本音を話しましたね。

毒に精通しているロクサナに、生半可な毒は効かないでしょう。

本性がバレていたと知ったニックスはどうするのでしょうか?

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