こんにちは、ピッコです。
「ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜」を紹介させていただきます。
今回は151話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
どういう訳か小説の中の悪の一族、アグリチェ一家の娘「ロクサナ」に生まれ変わっていた!
アグリチェは人殺しをものともしない残虐非道な一族で、ロクサナもまたその一族の一人。
そして物語は、ロクサナの父「ラント」がある男を拉致してきた場面から始まる。
その拉致されてきた男は、アグリチェ一族とは対極のぺデリアン一族のプリンス「カシス」だった。
アグリチェ一族の誰もがカシスを殺そうとする中、ロクサナだけは唯一家族を騙してでも必死に救おうとする。
最初はロクサナを警戒していたカシスも徐々に心を開き始め…。
ロクサナ・アグリチェ:本作の主人公。
シルビア・ペデリアン:小説のヒロイン。
カシス・ペデリアン:シルビアの兄。
ラント・アグリチェ:ロクサナの父親。
アシル・アグリチェ:ロクサナの4つ上の兄。故人。
ジェレミー・アグリチェ:ロクサナの腹違いの弟。
シャーロット・アグリチェ:ロクサナの妹。
デオン・アグリチェ:ロクサナの兄。ラントが最も期待を寄せている男。
シエラ・アグリチェ:ロクサナの母親
マリア・アグリチェ:ラントの3番目の妻。デオンの母親。
エミリー:ロクサナの専属メイド。
グリジェルダ・アグリチェ:ロクサナの腹違いの姉。
ポンタイン・アグリチェ:ラントの長男。
リュザーク・ガストロ:ガストロ家の後継者。
ノエル・ベルティウム:ベルティウム家の後継者
151話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 疑いの欠片
そんなダンテの姿はニックスの最後の記憶でもあったので、ロクサナがあえて言わなくてもニックスは既にそれを数えきれないほど頭に浮かべていた。
あの最後の光景で、ニックスは本当にもしかしてと思うこともあったが・・・。
「彼らはベルティウムで起きた全ての事は、あなた一人で勝手に行ったことだと言い訳したわよ」
もしかしたら、自分はベルティウムから捨てられたのではないかという小さな疑いが心の中に芽生えるのを感じなければならなかった。
「そう言いながら、自分たちが潔白だという証拠として、あの場ですぐにあなたを壊そうと提案してきたわ」
そしてまるでその疑いが正解だと言うように、次の瞬間、ロクサナはニックスに向かって烙印を押す。
「ベルティウムは、あなたを捨てたわ」
「黙れ」
もっと明確な証拠と論理でロクサナの言葉を否定したかったが、実際に口から出るのはこのような感情的な声だけ。
一度胸の中に渦を巻いて定着した不吉な予感は簡単に消えない。
「私に言葉が嘘なら、あなたはなぜここにいるの?」
「あの時は内部が騒がしかったから、その隙を狙って私を攫って・・・」
「たとえそうだとしても傷一つなく抜け出すことができたと思う?それにあなたの言う通りなら、彼らが今までこんなに静かなのはどうして?」
ロクサナは混乱しているニックスに向かってじっくりと話し続ける。
「一度よく考えてみて。あなたは決まった命令だけを実行する他の人形とは違って、自分で判断できる頭を持っているじゃない」
ニックスの本能はロクサナの言葉を鵜呑みにするなと囁いていた。
彼女は自分と同じように、人を騙すのが上手な部類なのだから。
しかし、すでに心に刺さってしまった疑いの欠片がニックスの目と心を曇らせてしまう。
本当にベルティウムでロクサナにしたことの全ての容疑を自分に被らせるつもりではないのだろうか。
気絶する直前に聞いたように、ニックスが知っているダンテなら、いくらでもベルティウムのために自分を捨てることができるだろう。
そしてノエルは・・・。
もちろん自分をとても大事にしているが、それでもダンテがそばで一生懸命説得したとしたら・・・。
ノエルの機嫌が悪い度に、彼の手で壊れていった人形の姿が目の前にちらつく。
「そんなことを信じろなんて、私を軽視しすぎじゃないか?」
しかし、ここでロクサナの言葉に揺れる姿を見せることはできなかった。
ニックスは皮肉を言う。
「君の言うことが本当なら、なぜベルティウムから捨てられた私を連れてきたの?君こそ私を殺しがっていたじゃないか」
「さあ・・・」
今まで通り淡々としているが、どこか妙に遅い声がニックスの耳に食い込んだ。
「もしかしたらあの日、あなたの前で最後の瞬間に躊躇してしまったのと同じ理由かもしれないわ」
ニックスの口が閉ざされた。
あの日、ベルティウムで起きた記憶が再び彼の頭の中で浮上する。
ロクサナが言ったように、彼女は最終的にニックスを殺す直前に躊躇った。
あの反応だけは、どんな見せかけでも隠すことのできない真実だったため、ニックスは絡み合った考えを整理できないまま沈黙せざるを得なかったのだ。
そんな彼を静かに眺めていたロクサナが再び口を開いたのはしばらく後だった。
「それでも昔の主人が懐かしいのなら、彼のところにまた連れて行ってあげる」
「え?」
ニックスは予想外のロクサナの言葉にさらに混乱する。
まさか自分をベルティウムに連れて行ってあげると言われるとは想像もできなかった体。
「もう分かると思うけど、実は私はあなたという存在が嬉しくないわ。あなたが私にしたことは今考えてみても不愉快だし」
ロクサナの目つきと声には、本当にニックスに向けた愉快ではない感情がそのまま染み込んでいた。
「正直、あなたをここに連れてきたのも衝動的な理由からだったわ」
それを遠慮なしに表すのを見ると、むしろロクサナに彼を誤魔化す理由がないという気さえした。
「けれど、あなたがあえて自分を殺そうとした昔の主人の元に戻りたいなら、あなたの言うように一生懸命説得して、あなたを助けなければならない理由もないからよ」
それを最後に、ニックスの前に座っていた女性は椅子から立ち上がる。
彼を見下ろす視線は温もりもなく乾燥していた。
「ちょっと待って、まさか本気なの!?あ、ちょっと待ってよ!何でも聞いてって言ったじゃん!」
「時間が過ぎたわ」
ニックスは声を張り上げて叫んだが、ロクサナは彼にこれ以上機会を与えずに冷静に振り向いて刑務所を離れる。
巧みな話術でニックスがベルティウムを疑うように仕向けたロクサナ。
ニックスをベルティウムに帰すという言葉は本当なのでしょうか?
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