こんにちは、ピッコです。
「ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜」を紹介させていただきます。
今回は169話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
どういう訳か小説の中の悪の一族、アグリチェ一家の娘「ロクサナ」に生まれ変わっていた!
アグリチェは人殺しをものともしない残虐非道な一族で、ロクサナもまたその一族の一人。
そして物語は、ロクサナの父「ラント」がある男を拉致してきた場面から始まる。
その拉致されてきた男は、アグリチェ一族とは対極のぺデリアン一族のプリンス「カシス」だった。
アグリチェ一族の誰もがカシスを殺そうとする中、ロクサナだけは唯一家族を騙してでも必死に救おうとする。
最初はロクサナを警戒していたカシスも徐々に心を開き始め…。
ロクサナ・アグリチェ:本作の主人公。
シルビア・ペデリアン:小説のヒロイン。
カシス・ペデリアン:シルビアの兄。
ラント・アグリチェ:ロクサナの父親。
アシル・アグリチェ:ロクサナの4つ上の兄。故人。
ジェレミー・アグリチェ:ロクサナの腹違いの弟。
シャーロット・アグリチェ:ロクサナの妹。
デオン・アグリチェ:ロクサナの兄。ラントが最も期待を寄せている男。
シエラ・アグリチェ:ロクサナの母親
マリア・アグリチェ:ラントの3番目の妻。デオンの母親。
エミリー:ロクサナの専属メイド。
グリジェルダ・アグリチェ:ロクサナの腹違いの姉。
ポンタイン・アグリチェ:ラントの長男。
リュザーク・ガストロ:ガストロ家の後継者。
ノエル・ベルティウム:ベルティウム家の後継者
169話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 本格的な始まり
『姉ちゃん、僕が・・・』
ジェレミーはロクサナの手を握りしめながら言った。
『僕がもっと頑張るから』
だから捨てないでほしいという意味を込めて、彼はロクサナを切実に見つめる。
二度と捨てられないためにはどうすればいいのか。
彼女の役に立つ人間になればいい。
一生ロクサナのために献身して死ぬことができれば、これ以上望むことはなさそうだと、ジェレミーは心からそう思った。
それで彼女がこのまま自分をずっとそばにいられるようにしてくれれば。
『ジェレミー、あなたは今も十分に上手くやっているわ』
ロクサナはそんな彼をしばらくじっと見つめ、ジェレミーがもう一度不安感に包まれた頃に口を開いた。
『そしてジェレミー。これ以上私のためにあえて何かをしようと努力しなくてもいいの』
その言葉に心臓が裂く鼓動する。
ロクサナは表情の変化のない顔でジェレミーを見つめていた。
もしかして、これ以上は自分が必要ないという意味だろうか。
それで、これ以上何もしなくてもいいという意味かな?
『私たち、もうやめましょう』
しかし、ロクサナはジェレミーの手にさらに深く温度を重ねながら、彼に向かって低く囁く。
『そんなことで価値が決まる人生がどれほど虚しくなるか、あなたと私はよく知っているはずよ。だから私たち、もうお互いにそうしないようにしましょう?』
『姉ちゃん・・・』
『あなたが私に何もしてあげられなくても大丈夫だから』
そして続いた言葉にジェレミーは思わず息を止めてしまう。
『それでもあなたは相変わらず私の大切な弟で、私は絶対にあなたを捨てない』
ロクサナはそんな彼を見て、水で滲んだ絵の具のように微かに微笑んだ。
『あの日、あんな風に離れてごめんね。もうしないから』
最後にロクサナが囁いた言葉は、ジェレミーの心臓の上にまで深く刻まれた。
『ジェレミー。私がこのアグリチェで幸せになることを心から願っているのは母とあなただけよ』
その時、ジェレミーは生きている間のどんな瞬間よりも手に取るように、鮮明なロクサナの真心を見たと感じる。
それはジェレミーにとって夜空に彩られた星のように輝き、また花園いっぱいに漂う花の香りよりもとても甘い物だった。
もともとジェレミーはロクサナの願いなら何でも叶えることができた。
だから・・・、今度もやはり、彼女の意思がそうだとしたら。
その上、必ずしもそのような理由でなくても、今回のことはアグリチェに必要なことでもあった。
だから、もしロクサナがこの場にいなかったら、ジェレミーが出たに違いない。
それなら、尚更ここでロクサナを支持しない理由はなかった。
「気持ちは分かるけど、とりあえず今ここではみんな事故を起こさないで大人しくしていて。私もいつまでもじっとしていろと言うわけではないから」
意外にも優しく話すジェレミーの態度に、硬直したアグリチェの雰囲気が一層緩んだ。
ジェレミーは異母兄弟たちを後にして席を離れる。
彼が向かったところは、シルビア・ペデリアンがいる場所だった。
さっきから宴会場の片隅に立って静かに状況を見守っていたオルカがクスクス笑う。
「ああ、ユグドラシルに来てよかった」
まだ親睦会の翌日なのに、もうこんなに面白いなんて。
「そうね、面白いなんて幸いね・・・」
オルカの隣にいたパンドラは渋々と呟く。
楽しんでいるオルカと違って、パンドラはさっきからジェレミー・アグリチェの目を避けるのに必死だった。
それでも今は、彼がシルビア・ペデリアンと一緒に他の所に行ってしまったので安心している。
パンドラは適当に隅にいてから抜け出そうと思った。
ところが、そんな彼女の気持ちも知らず、突然オルカがパンドラの肩に腕を回す。
「じゃあ、私たちも行こうか、姉さん?」
「どこに行くの?」
「そろそろ動く人たちが出来てきたのに、私たちだけが遅れを取るわけにはいかないじゃないか」
パンドラが表情を歪めるかどうかにかかわらず、オルカは一人で似合う相手を探し始めた。
「えーと、面識のあるシルビアさんは、すでに黒の首長が先手を打ってるし。あれ?あの、あの首長の隣にいる人、姉さんの好みだと思うけど?一度近くに行ってみようか?」
「行くならあなた一人で行って」
「ええ、私が恥ずかしがり屋だって姉さんも知ってるくせに。姉さんも一度詳しく見てみて。本当に姉さんの好みなんだって」
「あなたが私の男の好みをどうやって知るの?」
そのようにオルカはパンドラを引っ張って、リュザック・ガストールがいるところに向かって動き始めた。
もちろんパンドラの意思は眼中にもない。
ユグドラシルでの2日目。
宴会の本格的な始まりだった。
ロクサナのジェレミーへの言葉がいい!
アグリチェが崩壊した日に別れた時のわだかまりが解けたような気がします。
そしてジェレミーがシルビアに接触。
ロクサナとカシスも気になりますが、この二人の会話も気になりますね!
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