こんにちは、ピッコです。
「ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜」を紹介させていただきます。
今回は235話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
どういう訳か小説の中の悪の一族、アグリチェ一家の娘「ロクサナ」に生まれ変わっていた!
アグリチェは人殺しをものともしない残虐非道な一族で、ロクサナもまたその一族の一人。
そして物語は、ロクサナの父「ラント」がある男を拉致してきた場面から始まる。
その拉致されてきた男は、アグリチェ一族とは対極のぺデリアン一族のプリンス「カシス」だった。
アグリチェ一族の誰もがカシスを殺そうとする中、ロクサナだけは唯一家族を騙してでも必死に救おうとする。
最初はロクサナを警戒していたカシスも徐々に心を開き始め…。
ロクサナ・アグリチェ:本作の主人公。
シルビア・ペデリアン:小説のヒロイン。
カシス・ペデリアン:シルビアの兄。
ラント・アグリチェ:ロクサナの父親。
アシル・アグリチェ:ロクサナの4つ上の兄。故人。
ジェレミー・アグリチェ:ロクサナの腹違いの弟。
シャーロット・アグリチェ:ロクサナの妹。
デオン・アグリチェ:ロクサナの兄。ラントが最も期待を寄せている男。
シエラ・アグリチェ:ロクサナの母親
マリア・アグリチェ:ラントの3番目の妻。デオンの母親。
エミリー:ロクサナの専属メイド。
グリジェルダ・アグリチェ:ロクサナの腹違いの姉。
ポンタイン・アグリチェ:ラントの長男。
リュザーク・ガストロ:ガストロ家の後継者。
ノエル・ベルティウム:ベルティウム家の後継者
235話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 巨大な嵐
同じ時刻、ユグドラシルの使用人たちは皆各自の位置で各自の仕事をするのに忙しかった。
洗濯物整理担当の使用人は、たった今新しく綺麗に洗って干したテーブルクロスを持って宴会場のある建物の方に向かっていた。
そんな中、彼は遠くから近づいてくるある人を見つけた。
それは濃い茶色の服を着た男性。
ところがどこか妙に動きが硬く見えて、もし不便なところがあるのではないかという気持ちで使用人は彼に近づく。
ここで働き始めたばかりで、まだ5家の人たちが皆見慣れていなかったために、今目の前にいる人がどの家の所属なのかは分からなかった。
「こんにちは。何か必要なものがありますか?」
ある程度距離が近づいたとき、男の顔と首筋の一部が濃い茶色で汚れているのが目に入る。
そういえば、彼の服も何かに汚されただけで、もともとこんな色ではなさそうだった。
今は止んだが、夜明けまで雨が降ったせい?
水たまりがたまったところに倒れたりしたようだ。
使用人はそう思ってハンカチをあげるつもりで手を動かす。
一方、目の前にいる人を認知したのは相手も同じ。
だが、向き合った人を「妨害物」として受け入れたという点が違った。
最初に主人の命令を受けた時から今まで「それ」の頭の中を蚕食している考えはただ一つだけ。
[ニックスを探して。そして私の目の前に連れてきて]
そして、ここまで移動する間に通ってきた魔物生息地でそうだったように、今目の前にいる人を見た瞬間、また別の命令が耳鳴りのように耳元に響いた。
[妨害物は除去してもよい]
「それ」は頭の中に入力された命令どおりに動く。
「よかったらハンカチがあるので、とりあえずこれで拭いてください・・・」
上に持ち上げた手は前に出したものを受けて持ち上げる代わりに目の前にいる男の首を躊躇なく引いた。
一瞬のことだった。
パタパタ!
青く敷かれた芝生の上に赤い雨が降る。
主人を失った首が空中を飛び、ついに生臭い血を撒きながら床に落ちてきた。
下に崩れた体の切られた断面から流れた血がすぐに周辺に水たまりを作る。
同時にひらひらと落ちた白いテーブルクロスが一瞬にして赤く濡れた。
ギギック。
妨害物を取り除いた「それ」は再び最初の命令を履行するために動く。
一歩遅れて到着した同僚たちが、そんな彼の後ろに一人二人と姿を現し始めた。
むしろ魔物をはじめとする外部生命体がユグドラシルの敷居を越えたら警報が鳴っただろうが、獣でも人でもない彼らには反応しなかった。
ただし、呪術的機能を抑制するユグドラシルの結界によって一部破損した人形の体は、動きがある程度鈍くなった状態だ。
頭の中ではノエルが下した命令が絡み合ってうるさい騒音を出している。
ユグドラシルに巨大な嵐が吹き荒れる直前のことだった。
「毒殺って、何を根拠にそんなことを言うんだ?」
ジェレミーが現れ、庭には妙な緊張感が漂い始めた。
しかし、ジェレミーは芝生の上で倒れた人を見て、とりあえず緊急なことから解決しようとするかのように、他の言葉を長くはしなかった。
「医者」
ジェレミーは偶然に庭の前で会い、同行者を静かに呼んで催促する。
「じっと立っていないで、君のやるべきことをやりなさい」
「は、はい!」
空気に乗って流れる尋常でない気流に戸惑っていた医者が、急いで患者に近づいた。
「ちょ、調子はどう?まさかデュランが死ぬんじゃないよね?」
少し前までは、アグリチェに向かってうなっていたフィペリオンの一員が、医者を捕まえて急いで尋ねた。
医者は深刻な顔をしたまま倒れた人の状態を綿密に調べる。
そうするうちにとうとう顔を上げて答えた。
「一応深刻な状況ではないようなので安心してもいいです」
「本当か?」
「はい、息も整えて脈も正常です。詳しいことは今から調べてみます」
その時になって、ようやく張り詰めていた空気が少し緩んだ。
その間、ジェレミーは周囲を見回しながら口を開いた。
「あの子はどうしたの? 」
彼の目が届いたところは、芝生の上に伏せている異母兄弟だった。
それを見て近くにいた兄妹たちが照れくさそうに近づいて彼女を助けた。
「あっ!痛い。どうやら足首をくじいたようだからやさしく起こしてちょうだい」
うめき声がとても弱く,哀れに聞こえる。
しかし、かつて休憩室で彼女が邪悪に笑って刃を研ぐ姿を見たフィペリオンとしては、その姿が憎らしく感じられるだけだった。
実際、そのように考えるのは他のアグリチェの人々も同じだった。
ジェレミーも心の中で鼻で笑う。
たかがあんな産毛のような手に一度押されたことで足首をくじいたとは。
とんでもないことを言っていた。
状況を見ると、やはり彼の異母兄弟たちがあのお茶に何かをしたことが明らかだろう。
果たしてジェレミーの推測どおり、実はお茶の中には毒が入っていた。
ユグドラシルの中のある街角には腹痛を引き起こす毒草が生えている。
昨冬の和合会で発見したまさにその毒草。
見た目が一般雑草と似ていたため、毒草と薬草に該博な人でなければ区分しにくかったが、廃棄処分されずに今まで生きているアグリチェの人の中にそれを知らない人はいない。
いずれにせよ、それで異母兄弟の一人がそれを偶然発見し、フィペリオンを遊んであげるのに利用しようとしたのだった。
ユグドラシルの中には、ここにいる多くの人々と同じくらい多様なお茶の種類が備えられている。
家門ごとに好むお茶はすべて異なり、その中でもフィペリオンの3人は最近になって疲労解消と心身の安定に良いお茶をよく飲んだ。
茶葉を保管する場所に隠れて、そこに毒草を混せておくのはそれほど難しいことではなかった。
毒草といっても効果はやっと腹痛が少しする程度で、それを毒殺だと思う人は毎晩しつこく一身上の脅威を感じたフィペリオンの3人程度しかいないだろう。
「笑わせるな!そんなに罪のないふりをしても誰が信じると思う?君たちが何もしないデュランがこんなに急に倒れるわけがないじゃないか!」
しかし、実はお茶を飲んだ人がこのように気絶することまであるとは思わなかったので、アグリチェの人たちも内心戸惑っている。
ついにジェレミーは固く閉ざされていた唇を離した。
「毒殺だなんて。神聖な5家の親睦会で、あえてそんな陰険な心を持った人がいると主張するのか」
非常に敏感にならざるを得ないテーマだったため、庭園内の雰囲気が一気に凍りつく。
「しかも、それがアグリッチェ?そう思う根拠は何?」
「それは・・・」
「私の家族が怪しい行動をするのを直接目撃したのか?君たち、庭に来てこれを触ったことある?」
ジェレミーは返事を待たずに腹違いの兄弟に尋ねる。
「いや、絶対にない!」
「ご存知のように、フィペリオンとはぎこちなくて、最初から近くに座ることもなかったんだ」
「今日このことが起こるまでは、一言も口にしたことがない」
「そうだよ。他の家門でも全部見たから、確認してみてもいい」
アグリッチェの兄弟は平然と答えた。
「では、直接見たわけでもないのに疑っているということだね」
なるほと、その通りだったので、周りにいた他の人たちもひそひそ話した。
ユグドラシルに迫っていたのは、ノエルの人形たちですね。
その数は計り知れないと思うので、間もなく混乱が訪れる事でしょう。
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