こんにちは、ピッコです。
「ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜」を紹介させていただきます。
今回は60話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
どういう訳か小説の中の悪の一族、アグリチェ一家の娘「ロクサナ」に生まれ変わっていた!
アグリチェは人殺しをものともしない残虐非道な一族で、ロクサナもまたその一族の一人。
そして物語は、ロクサナの父「ラント」がある男を拉致してきた場面から始まる。
その拉致されてきた男は、アグリチェ一族とは対極のぺデリアン一族のプリンス「カシス」だった。
アグリチェ一族の誰もがカシスを殺そうとする中、ロクサナだけは唯一家族を騙してでも必死に救おうとする。
最初はロクサナを警戒していたカシスも徐々に心を開き始め…。
ロクサナ・アグリチェ:本作の主人公。
シルビア・ペデリアン:小説のヒロイン。
カシス・ペデリアン:シルビアの兄。
ラント・アグリチェ:ロクサナの父親。
アシル・アグリチェ:ロクサナの4つ上の兄。故人。
ジェレミー・アグリチェ:ロクサナの腹違いの弟。
シャーロット・アグリチェ:ロクサナの妹。
デオン・アグリチェ:ロクサナの兄。ラントが最も期待を寄せている男。
シエラ・アグリチェ:ロクサナの母親
マリア・アグリチェ:ラントの3番目の妻。デオンの母親。
エミリー:ロクサナの専属メイド。
グリジェルダ・アグリチェ:ロクサナの腹違いの姉。
ポンタイン・アグリチェ:ラントの長男。
リュザーク・ガストロ:ガストロ家の後継者。
ノエル・ベルティウム:ベルティウム家の後継者
60話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- ヒロインとの出会い
一体、今私は何をしているのだろうか?
カシスの冷静な表情を見ていたら、気持ちがよじれて動揺させたくなった。
それで始めたことだが、結局は得たもの一つもなく、余計なことをした気がすると思うと、心の中に溜まっていた熱がするすると抜けていく。
カシスはロクサナを刺激することなく、窓を開けて外にいた部下に出発するように指示していた。
その後、止まっていた馬車が再び動き出す。
今回はカシスも一緒だ。
腰を覆った腕がぐっと締めつけられ、ロクサナは2回戦が始まろうとしているのかと警戒する。
しかし、カシスはロクサナの体を引き寄せて、自分の体にもたれかけさせただけだった。
「目的地まで残り僅かだから」
低い声が耳元で響いて、ロクサナの体の上に暖かい毛布が巻かれる。
いつ熱烈な口づけをしたのかというくらい、淡白極まりない手と声で。
ロクサナは少し失笑したが、それからカシスの手が自分の頭を撫で始めると静かに黙り込んだ。
しばらくして、ロクサナが小さく呟く。
「・・・この状態でどうやって寝ればいいの?」
それが聞こえたのか、微かな笑い声が涼風のように馬車の中に流れる。
カシスはロクサナを抱いたまま背中を撫でた。
彼は顔を寄せている胸元から心臓がドキドキする音を聞く。
(・・・本当に変な状況)
ロクサナが目を覚ましたとき、そこは馬車の中ではなかった。
彼女は真っ白でさらっとした布団に包まれていた。
寝ている場所は、ふかふかのベッド。
焦点を取り戻した赤い瞳が静かに周囲を見回す。
カシスの言葉や態度からすでに予想はしていたが、彼女は刑務所のような場所に閉じ込められているようではなかった。
清潔で居心地のいい部屋の情景が視界に入ってくる。
この部屋を構えた人物は、かなり優雅な好みのようだ。
部屋を埋める家具と装飾品、窓のカーテンと布団一つから高尚な感じが惜しみなく漂っている。
ロクサナは短い観察を終えて、上半身を起こした。
ここまで運ばれる間に何も気づかずに眠るなんて・・・。
いつの間にか警戒心が薄れていたのか、まだ気力が衰えたままなのか分からないけれど。
・・・それとも両方なのか。
視線を見下ろすと服も着替えられていた。
ロクサナは布団をたたんでベッドから出る。
床には絹で作ったような柔らかい室内用の靴があったが、彼女は履かなかった。
白く美しい足が、カーペットの上を音もなく横切る。
ロクサナが向かったのは片側の壁面を占める窓。
少し歩くと、熟した黄色い日差しがカーテンの間から差し込んできた。
その光が眩しくて一瞬だけ顔をしかめる。
その後、ロクサナは窓の外を眺めた。
ここの気候はアグリチェより暖かいのか、すでに花が咲いている。
庭には白い花が咲き乱れる庭に蜜を溶かしたような濃い金色の日光が充満していた。
それが窓の外の風景を一層風情にしている。
ロクサナの視線は、その中にいる華やかな兄妹に移った。
カシスとシルビア。
彼らは顔を見合わせて何かを話しているようだ。
互いへの眼差しと表情が、春の日差しのように暖かい。
まもなくシルビアは長い髪を振り乱して、先にその場を離れた。
カシスは庭から出て建物に入る妹の姿を見届けた後、顔を上げる。
ロクサナは彼の視線が自分のいる部屋に向かっていることに気づいて、カーテンを掴んでいた手を離した。
そして、再び部屋の中が暗くなる。
もしかして、窓際に立っていた自分を見たのだろうか?
ロクサナは窓の前から離れて、部屋から出る扉を開ける。
扉は施錠されていなかった。
そして廊下に出た時、遠くから近づいてくる少女の姿が目に入る。
ついさっきまでカシスと一緒にいたシルビアの姿だった。
意外にも彼女の目的地はロクサナがいる部屋。
華やかな花を胸に抱いたシルビアが、ロクサナを見つけて、一瞬目を大きく開く。
「あ、目が覚めたんですね」
その後、シルビアはロクサナを見ながらニッコリ笑った。
一瞬、視界が花で咲き乱れるかのような笑顔。
まるで自分を歓迎するような日差しのように明るく優しい微笑みだった。
ロクサナとシルビアの初対面!
シルビアからは警戒のような感情はなさそう?
ロクサナがカシスを手助けしたことを知っているのでしょうか?
面白くなってきました!
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