ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜

ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜【62話】ネタバレ




 

こんにちは、ピッコです。

「ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜」を紹介させていただきます。

今回は62をまとめました。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

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どういう訳か小説の中の悪の一族、アグリチェ一家の娘「ロクサナ」に生まれ変わっていた!

アグリチェは人殺しをものともしない残虐非道な一族で、ロクサナもまたその一族の一人。

そして物語は、ロクサナの父「ラント」がある男を拉致してきた場面から始まる。

その拉致されてきた男は、アグリチェ一族とは対極のぺデリアン一族のプリンス「カシス」だった。

アグリチェ一族の誰もがカシスを殺そうとする中、ロクサナだけは唯一家族を騙してでも必死に救おうとする。

最初はロクサナを警戒していたカシスも徐々に心を開き始め…。

ロクサナ・アグリチェ:本作の主人公。

シルビア・ペデリアン:小説のヒロイン。

カシス・ペデリアン:シルビアの兄。

ラント・アグリチェ:ロクサナの父親。

アシル・アグリチェ:ロクサナの4つ上の兄。故人。

ジェレミー・アグリチェ:ロクサナの腹違いの弟。

シャーロット・アグリチェ:ロクサナの妹。

デオン・アグリチェ:ロクサナの兄。ラントが最も期待を寄せている男。

シエラ・アグリチェ:ロクサナの母親

マリア・アグリチェ:ラントの3番目の妻。デオンの母親。

エミリー:ロクサナの専属メイド。

グリジェルダ・アグリチェ:ロクサナの腹違いの姉。

ポンタイン・アグリチェ:ラントの長男。

リュザーク・ガストロ:ガストロ家の後継者。

ノエル・ベルティウム:ベルティウム家の後継者

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62話 ネタバレ

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登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • 親子の対話

「変わらない」

しばらく黙ってカシスを眺めていたリセルが、固く閉ざされていた唇を開く。

ところが、彼の言葉はカシスの予想外のもの。

「今回ラントを死なせ、アグリチェをそうさせたのは確かに私の「死感」も含まれている。だからペデリアンに相応しくないとしたら、お前より私が優先だろう」

まさか父親からそんなことを言われるとは思っていなかったカシスは、言い表せなき気持ちに包まれる。

「結局、私は以前にもタブーを破ってシルビアを助けたし、今回もお前を傷つけようとしたラント・アグリチェを許すことができず、ペデリアンの名前を利用して断罪しただけなのかもしれない」

「父さん・・・」

「幼いお前には手に負えない力だと考えて禁制をかけたのだ。だが三年前、お前を失うところだった時・・・」

リセルの目が冷たく沈むが、その中に立ち込めた寒気はカシスに向けられたものではなかった。

「最初から私がお前を信じて、あの時に力を縛らなかったらアグリチェに足を引っ張られて、あんな危険に晒すこともなかっただろう」

「・・・」

「そして、アグリチェから黒い手を差し伸べる前に、私が先にラントを処理していたら、初めから問題になることはなかったのかもしれない」

リセルの瞳に刻み込まれた感情は、明らかな後悔。

 



 

「だから、お前に思う通りにしなさい」

その後、リセルから流れた音声には歳月の跡が。

「お前の意志が固まっているのだから、それでいいじゃないか」

カシスはそんな父親と向き合って、ゆっくりと深い息を吐く。

そうして初めて真心を込めて言った。

「ありがとう、父さん」

「体裁を言うな。どうせ、私の許諾を求めるつもりではなかったくせに」

リセルは、くすぐったいことを言うなと言わんばかりに、わざと険しい口調で嗜める。

それを聞いて、カシスはクスッと笑う。

「父さん、もし私の行動がまた別の後悔を生むならば、それも私が負うべき責任です」

「ああ、お前はちゃんと理解している」

それを最後に、親子の対話は終わる。

それぞれの心に小さなものを残していた部分は、いつの間にか雪のように溶けて消えた後だった。

 



 

父親の執務室を出たカシスは、母親にも短い挨拶をした後、再び別館に向かった。

そして、カシスはある部屋の中に静かに入る。

部屋の中で、ロクサナが目を閉じてベッドに横たわっている。

このように目を閉じてじっと横になっている姿を見ると、ベルティウムが渾身の力を込めて作った人形と言われても信じられそうだった。

しかし、カシスは目の前の美しさに感嘆する代わりに、違う感情を抱いていた。

彼はロクサナが息をしていないのではないかと思い、彼女の顔の近くに手を差し出す。

しばらくすると彼の指に、途切れるような細い息遣いが。

カシスはそれを確認してホッと安堵する。

彼は自分自身の感情をはっきりと理解していなかった。

それは憐憫や同情とはどこか違う。

カシスはもう少しロクサナ・アグリチェという人物について知りたかった。

もしこのままロクサナが死んで永遠に別れることになったら、名残惜しさより大きな未練と後悔が残りそうだったから。

それに加え、正確に誰だか分からない対象に激しい怒りが込み上げてきそうでもある。

ロクサナがこんなに青白い顔をしているのを見るだけでも、何故か少し腹が立つ。

無理にでもご飯を食べようと努力する姿を見ると安心したし、たまに彼女が荒涼とした瞳で虚空を眺めていると胸の片隅が思わず暗くなってしまう。

ロクサナは知らないようだったが、彼女が意識を失い眠っている間、時折涙を流していた。

3年前よりも大きなざわめきが胸の中で生まれる。

事実、ロクサナの寿命を伸ばすことはペデリアンの力でも難しい。

それでも、カシスは全てをしたかった。

もしかしたらロクサナは望んでいないかもしれないが、彼は彼女をこのまま死なせたくなかったから。

 



 

リセルが良い父親でした!

絶対にロクサナを匿う事を反対すると思っていたのですが・・・。

カシス自身も、ロクサナへの感情がハッキリしていないようですね。

明らかに好意を寄せているのは確かでしょうが。

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