こんにちは、ピッコです。
「ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜」を紹介させていただきます。
今回は66話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
どういう訳か小説の中の悪の一族、アグリチェ一家の娘「ロクサナ」に生まれ変わっていた!
アグリチェは人殺しをものともしない残虐非道な一族で、ロクサナもまたその一族の一人。
そして物語は、ロクサナの父「ラント」がある男を拉致してきた場面から始まる。
その拉致されてきた男は、アグリチェ一族とは対極のぺデリアン一族のプリンス「カシス」だった。
アグリチェ一族の誰もがカシスを殺そうとする中、ロクサナだけは唯一家族を騙してでも必死に救おうとする。
最初はロクサナを警戒していたカシスも徐々に心を開き始め…。
ロクサナ・アグリチェ:本作の主人公。
シルビア・ペデリアン:小説のヒロイン。
カシス・ペデリアン:シルビアの兄。
ラント・アグリチェ:ロクサナの父親。
アシル・アグリチェ:ロクサナの4つ上の兄。故人。
ジェレミー・アグリチェ:ロクサナの腹違いの弟。
シャーロット・アグリチェ:ロクサナの妹。
デオン・アグリチェ:ロクサナの兄。ラントが最も期待を寄せている男。
シエラ・アグリチェ:ロクサナの母親
マリア・アグリチェ:ラントの3番目の妻。デオンの母親。
エミリー:ロクサナの専属メイド。
グリジェルダ・アグリチェ:ロクサナの腹違いの姉。
ポンタイン・アグリチェ:ラントの長男。
リュザーク・ガストロ:ガストロ家の後継者。
ノエル・ベルティウム:ベルティウム家の後継者
66話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 月の女神
「え?アグリチェが滅んだって?」
ノエル・ベルティウムは手に持っていたフォークを落とした。
眠くて半分ほど閉じていた目も、いつの間にかハッキリしている。
「それじゃあルナは?」
「ルナって?」
「私の女神さま!」
ノエルは他のことはどうでもいいという表情を浮かべていた。
「ルナ」さえ無事でいれば、残りはどうでもいいという表情。
(この重大なニュースを聞いて、それしか興味ないのか?)
ノエルの腹心ダンテは、まさかと反問する。
「もしかして、ロクサナ・アグリチェ様のことでしょうか?」
「そうだよ!」
ダンテは呆れた。
一体いつから、ロクサナ・アグリチェの所有者が彼にあったのだろうか?
それにルナは月の女神の名前。
もちろんロクサナには似合っているけど、人の名前を勝手に改名するのはちょっと違うのではないかと思う。
「いつからアグリチェ様が、ノエル様のルナになったのですか?」
「初めて見た時から!私は一目で彼女に運命を感じた!」
「和合会の時、きっぱり断られているのに・・・」
「誰が断られた!?花も貰ってくれたじゃないか!」
ああ、また始まった。
ダンテは、ノエルの無理強いが始まったことに気づいていた。
一度も恋愛をしたことのない主。
・・・和合会の最後の宴会の日、ノエルは美しいロクサナ・アグリチェを見て一目惚れしてしまったのだ。
それだけならまだ良かった。
しかし、ノエルは宴会場で見苦しい鼻血を出したのに続き、彼女にプレゼントしようとユグドラシルの温室に咲き乱れた花をちぎってくる蛮行まで犯す。
それにもかかわらず、彼は自分自身で花を渡さずダンテに任せたのだから・・・。
近くで見たロクサナ・アグリチェは想像以上に美しかった。
しかし、彼女は自分が渡した花にも、その花を渡した主人にも関心が全くないように見える。
その時を思い出して、ダンテはわざとノエルを怒らせる話を切り出した。
「まあ、ノエル様のご主張通り、あの時は違ったとしても今回は本当に終わりですね。大丈夫です。元々、そういうものじゃないですか?初恋は叶わないという俗説もあるのですから」
「違うよ・・・!私たちは、まだ何も終わっていない!」
ノエルは本当にショックを受けたのか、涙を浮かべてダンテを睨みつける。
彼は世の中の全てのことに疎いくせに、一度心を許したことには恐ろしいほど執着した。
「おい、ダンテ。お前がまたノエルを泣かしたのか?」
ちょうどその時、春風のような美声が耳に響いた。
二人の前に現れたのは金髪の美しい少年。
「ニックス!」
夜の女神にちなんで名付けられた彼は、ノエルが最も大事にしている人形だ。
「ルナがいなくなった。他の奴らが横取りする前に、私が取ろうと思ったのに!」
「ルナって、この前お前が言った彼女?」
「うん、君と同じくらい美しい私の女神さま」
「ふうん、ノエルが一目惚れした女だなんて気になるね。私が探してあげようか?」
「本当?見つけられる?」
「もちろん。私はあなたが作った一番完璧な人形じゃないか」
ニックスはノエルを見てニッコリ笑う。
一瞬彼の瞳に、どこか捻れた不気味な光が通り過ぎた。
だがノエルはそれに気づかず、ただただ無邪気に喜ぶ。
その場で唯一、ニックスの本性を知っているダンテだけが、その姿を見て眉をひそめただけだった。
「これは確かにおかしいな」
オルカ・フィペリオンは眉間に深い皺ができるほど顔をしかめる。
彼はフレデリカ高原から毒蝶の名残を追ってきたところだった。
何日も探索してみたが、ニシキヘビ生息地の痕跡さえ発見できない。
毒蝶はもう一度だけ、オルカの目の前に現れた。
しかし、それはオルカが追いつく前にペデリアンの城壁越しに飛んでいって、そのまま消えてしまう。
まるでペデリアンの領地に入ったかのように。
もしあの毒蝶が本当にペデリアンから出てきたのなら、訪問許可を取っておけばよかったと後悔する。
そしてすぐにオルカは首を横に振った。
単純に自分が見間違えただけかもしれないから。
「オルカ!」
悩んでいるオルカの頭上から、突然声が飛んできた。
「あれ、姉さん?」
穴に入ってきた人物は、オルカの従姉のパンドラ。
長い淡青色の髪と黒髪をした彼女は、オルカと同じ魔術師だ。
頭上ではパンドラの使役する魔物テュロベが黒い羽をヒラヒラさせている。
「本当にお前だったのか。よりによって、どうしてこんな時にここにいるの?」
「こんな時って?」
パンドラの言葉にオルカは困惑した表情を浮かべる。
「お前はまだ便りが遅いんだな」
彼女は、オルカにアグリチェとペデリアンの間で起きたことを説明した。
「へえ・・・。そんなことが?じゃあ今アグリチェは誰もいないのか。使えそうなものがないか、あそこの飼育場を探索してみたいね」
「もう行ってみたけど、空っぽだった」
「あ、そう?」
「追加で面白い事実を一つ教えてあげようか」
パンドラは思い切って語ったかのように、カシス・ペデリアンが連れ去った女性のことを話す。
オルカは、ラント・アグリチェについて聞いた時とは比べ物にならないほど驚いた。
「本当に?あのカシス・ペデリアンが?女性を?」
「ええ。私の可愛い子に聞いたわ」
オルカは、天下の貴公子が女性を直接連れて行って、自分の領域内に入れたという言葉に大きな興味を感じた。
「・・・!」
ちょうどその時、オルカの目の前に赤い蝶の群れが現れる。
今回は三日ぶりのことだった。
「じゃあ、私は行く。オルカ、お前も何をしにここまで来ているのか分からないが、いい加減に帰れ」
パンドラを乗せたテュロベが舞い上がったとき、オルカが魔物の足を掴んだ。
「おい!気が狂ったのか!?」
「出発して、早く!」
「お前こそ、早く手を放せ!」
「あれを追いかけないと!毒蝶だよ!」
「何?毒蝶?」
「そうだよ!だから早く!」
オルカの凄まじい勢いに飲まれて、パンドラは思わずチュロべを出発させた。
ノエルが想像以上にヤバい子でした。
人間と同じような人形を作れるとは・・・。
ニックスも危険そうです。
そして、オルカは相変わらず毒蝶を追いかけていますね。
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