こんにちは、ピッコです。
「ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜」を紹介させていただきます。
今回は81話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
どういう訳か小説の中の悪の一族、アグリチェ一家の娘「ロクサナ」に生まれ変わっていた!
アグリチェは人殺しをものともしない残虐非道な一族で、ロクサナもまたその一族の一人。
そして物語は、ロクサナの父「ラント」がある男を拉致してきた場面から始まる。
その拉致されてきた男は、アグリチェ一族とは対極のぺデリアン一族のプリンス「カシス」だった。
アグリチェ一族の誰もがカシスを殺そうとする中、ロクサナだけは唯一家族を騙してでも必死に救おうとする。
最初はロクサナを警戒していたカシスも徐々に心を開き始め…。
ロクサナ・アグリチェ:本作の主人公。
シルビア・ペデリアン:小説のヒロイン。
カシス・ペデリアン:シルビアの兄。
ラント・アグリチェ:ロクサナの父親。
アシル・アグリチェ:ロクサナの4つ上の兄。故人。
ジェレミー・アグリチェ:ロクサナの腹違いの弟。
シャーロット・アグリチェ:ロクサナの妹。
デオン・アグリチェ:ロクサナの兄。ラントが最も期待を寄せている男。
シエラ・アグリチェ:ロクサナの母親
マリア・アグリチェ:ラントの3番目の妻。デオンの母親。
エミリー:ロクサナの専属メイド。
グリジェルダ・アグリチェ:ロクサナの腹違いの姉。
ポンタイン・アグリチェ:ラントの長男。
リュザーク・ガストロ:ガストロ家の後継者。
ノエル・ベルティウム:ベルティウム家の後継者
81話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- side パンドラ・フィペリオン②
「カシスとは何の話をしていたのですか?」
ああ、くそっ。
声まで幻想的だ。
露が草の上を転がる音はこのようなものなのだろうか。
「差し押さえられた魔物を返していただきましたので、感謝の意を表していました」
「ああ、ペデリアンの城門を越えるのに利用したという魔物ですね」
造物主がロクサナを作るのに心血を注いだため、数日間、飲み食いを全廃したと言われても信じてしまいそうだ。
だが、さっきカシスとロクサナが親しく目を合わせて話していた姿を思い浮かべると、心の中から熱い何かが上がってきた。
今度はパンドラがロクサナに尋ねる。
「青の貴公子様とはいつからお知り合いなのですか?」
「年数で計算すると3年になりますね」
カシス・ペデリアンはこのまま何もしないで諦めるには非常に惜しい存在。
チュロべの情報によると、青の貴公子が連れ去った女性はアグリチェ家の女性。
ところが、どうしてペデリアンのカシスとアグリチェ所属のロクサナがあのような親密な関係になったのか納得がいかなかった。
それでも幸いというか、ロクサナはすぐに倒れるようなか弱い姿をしていた。
誰かが少し虐めただけでも涙を流しそうな。
パンドラ自身もそのような光景を思い浮かべると、自分の中に存在することを知らなかった保護本能が刺激される感じがするほどだ。
以前も青の貴公子が彼女をガラス人形のように慎重に抱いて歩いていたことを思い出す。
今日も彼の心配を受けるほど体の調子が悪いって言ってたし・・・。
『あなたが遅くまで寝かせてくれないから』
その瞬間、さっき聞いた彼らの会話が思い浮かんで、表情の管理が難しくなる。
とにかく、全部総合してみるとロクサナ・アグリチェは見た目通り華奢な女性のようだ。
少しだけ怖がらせれば、彼女から身を引くだろう。
もちろん、カシスはロクサナをかなり深く心に抱いているように見えたが、どうせ男女間の愛情というのは体から離れると心も遠ざかるものだ。
「青の貴公子様と今のように近い間柄になったのも3年前からですか?」
パンドラが再び投げた問いにロクサナの視線が動く。
続く答えがパンドラの心を決めた。
「はい、初めて会った時からカシスは私のものでしたから」
傲慢な発言だったが、奇妙にも違和感がない。
パンドラが立ち止まると、ロクサナも立ち止まり、二人は向かい合った。
「ロクサナさん。あなたには、別に悪感情はないけど、私は欲しいものは何でも手に入れないと気が済まない性格なの」
あら、私も同じ。
ロクサナは内心そう考え、外見は無垢な瞳でパンドラを見つめる。
「だから私が狙った男のそばにべったりくっついているあなたが気に触るわ」
それもまた、ロクサナも同じだった。
「だから私の前から姿を消してちょうだい」
パンドラは彼女の魔物を呼び寄せる。
今日返してもらったブレスレットから、ガラスがぶつかるような澄んだ音が響いた。
目の前に小さなか風が吹き、直後、巨大な黒い姿が視界に現れる。
不吉な黒い炎が揺れているような姿をした魔物デュレクトゥスが、ロクサナを今にも飲み込むように威嚇的に口を開けた。
ロクサナはパンドラの予想通り驚いたようだった。
彼女は目を丸くしてパンドラの魔物を見つめている。
しかし、すぐにパンドラの耳元をくすぐる声は、恐怖に怯えたものとは程遠かった。
「残念ね」
小さな囁きの末、ロクサナが低い息遣いを吐き出す。
それは、どこかため息に似ていたが、その直後、美しい顔に浮かんだのは、甘い毒を溶かして塗ったような笑みだった。
「私はここまでするつもりはなかったわ。けれど、相手が先に仕掛けてきた喧嘩を避ける趣味もないから・・・」
意外にも、ロクサナは本当に残念そうに笑う。
それの意味に気付く前に目の前の笑顔が消え去った。
まるで光が消えたように、一瞬にして笑みが消えた場所には、驚くほど冷たく凍りついた寒さだけが残っている。
わあっ!
次の瞬間、視界を覆っていた赤い嵐の中にロクサナの姿が埋もれた。
「それじゃあ、あなたからのプレゼント。ありがたくいただくわ」
ゾッとするような甘い囁きがパンドラの耳元に届く。
続いて頭の上の太陽があっという間に飲み込まれた。
いきなり攻撃を仕掛けてくるとは予想外でした。
毒蝶が飲み込んだのは魔物だけ?
それともパンドラ自身も?
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