こんにちは、ピッコです。
「影の皇妃」を紹介させていただきます。
今回は111話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。
皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。
そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!
自分を陥れた大公家への復讐を誓い…
エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。
リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。
フランツェ大公:ベロニカの父親。
クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。
イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。
レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。
フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。
ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。
アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。
111話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- リアブリックの怒り
「何ですって?」
書類にサインをしていたリアブリックはペンを止めた。
報告するルミナスを見る目には困惑の感情が滲んでいる。
「もう一度報告しなさい!」
リアブリックらしくない問いかけに、ルミナスは眼鏡をかけ直して静かに答えた。
「製造所が襲撃を受けたと聞きました。それも4箇所」
リアブリックの握っていたペンが真っ二つに折れる。
アーディルとルミナスは顔を上げることが出来ないでいた。
アヘン事業は大公家の核心事業。
太鼓受けの財政が天文学的と評価されるのは、不法なアヘン流通で得た収入が大公家全体収入の3割に迫るほどだから。
その主要施設が4箇所も被害を受けたのだから、リアブリックが憤るのも当然だ。
「凶手は?」
「ラインハルト家の奴隷長を襲撃した者たちの仕業だと思われます」
彼らの報告にリアブリックの表情が歪む。
「推測?それさえもハッキリしないの?」
「申し訳ありません。把握された情報があまりにも限定的ですので・・・」
二人は顔を上げることが出来なかった。
アヘンは大公家の核心事業であるだけに、リアブリックの手足である彼らが直接管理していたのだ。
理由を問わず、製造所が襲撃を受けたのは二人の責任が最も大きかった。
「何度も言ったはずよ。気配を感じたら、すぐに閉鎖しろと。それさえも出来ないの?あなたたちの頭は飾り?」
「今も、凶手については把握中のため・・・」
「把握した後は?その次は?騎士団でも招集して掃討するの?私たちがアヘン事業に関与している噂されることを知っていながら?」
「・・・」
二人は何も言えなくなる。
彼らも予想できなかったことだから、普段の頭のキレも今日に限ってその役割を果たせていない。
「尻尾は?」
「切りました」
ルミナスがその部分については自信を持って答える。
アヘンは購入者に手渡されるまでに最小で5人は経由していた。
いくつかの供給者を除けば、尻尾を踏まれても追跡される可能性は低い。
リアブリックが唇をギュッと噛む。
今回のことで受けた被害額は計り知れない。
「よりによって財政が悪化した今・・・」
大公家の資金事情があまり良くなかったため、ノブレス通りの事業にかかる費用が天文学的であるため資金も底をついている。
そのため、安定的な高収入を保障してきたアヘン事業の打撃は致命的だったのだ。
「息抜きをした方が良いのかしら?」
ノブレス通りの事業を中断しようと考えたが、すぐにそのような考えを消す。
栽培地は健在で、流通網は生きている。
事業を正常化する底力が十分なだけに、性急の行動する必要はなかった。
問題はすぐに融通しなければならない現金で、それに充てる方法もある。
「芸術品を売却しないと・・・」
大公家の倉庫に積もった芸術品だけでも200点を超える。
最近エレナが買い入れた作品も合わせれば、250点余りに達した。
それらを売却すれば、当面は足元の火は消しても残るだろう。
「でしたら、凶手はどうしましょうか?放置すれば問題になると思うのですが・・・」
「敢えて手を下す必要はないわ」
「え?」
「痕跡だけ探してラインハルト公爵に流しなさい」
エレナは10日後の深夜に、再び仮面舞踏会を訪れた。
「角の仮面」との約束通り、アヘン取引を行うために。
招待状はステラ令嬢から手に入れた。
理由は分からないが、後ろめたいことがあるのか、あらゆる方法を尽くして招待状を用意してくれたそうだ。
リアブリックには、「マダム・ド・プランローズの邸宅に2日間滞在する」と言って許可を得た。
今回もヒュレルバードを帯同して仮面舞踏会に入場する。
エレナはアヘンを流通させている背後がフリードリヒ大公家だと推測していた。
けれど、大公家だと確定する決定的な手がかりはまだ見つかっていない。
それで動いたのだ、背後を突き止めるために。
徐々に取引量を増やし、信用を築いた後、「角の仮面」の手に負えない規模まで規模を拡大し、大物上司を引っ張り出して背後を明らかにする計画だ。
2階に上がったエレナは、目的の部屋の前に人が集まっているのを目撃する。
そこには薬中毒で半分狂っている人々の姿が。
エレナは呆れて何も言えなかった。
(貴族という者がこんなに情けないなんて・・・)
「・・・?」
一瞬、不思議な視線を感じ、顔を背ける。
集団から少し離れた場所に立っている獅子の仮面の男性と目が合う。
禁断症状を見せる彼らと付き合うには異質すぎる。
端正で揺るぎのない慎重さが感じられた。
(私を見ている?)
最初は偶然かと考えたが、男性はあからさまに見つめている。
それからしばらくして、男性はエレナに近づいた。
異様な気配を察知したヒュレルバードが一歩前に出て警戒する。
獅子の仮面の男性がエレナの一歩前で立ち止まった。
「あなたは・・・」
「・・・!」
男性の口から聞こえてくる声に、エレナの瞳孔が大きくなる。
(まさか?)
「あなたがどうしてここにいる?」
「・・・!」
小さいけれど力を込めた声と、仮面の奥深くに見える緑の瞳を見て確信する。
獅子の仮面の男性がシアンだと。
少しずつ追い詰められているリアブリック。
エレナとの会話があまり見られませんが、彼女もそれどころではない様子。
今のところは、少しもエレナのことを疑っていないでしょうね。
そして、仮面舞踏会でシアンと遭遇。
彼は一人で来たのでしょうか?
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