こんにちは、ピッコです。
「影の皇妃」を紹介させていただきます。
今回は113話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。
皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。
そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!
自分を陥れた大公家への復讐を誓い…
エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。
リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。
フランツェ大公:ベロニカの父親。
クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。
イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。
レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。
フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。
ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。
アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。
113話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 期待できる二人
「君はアヘンの背後に大公家がいることをどうやって知ったんだ?」
「・・・」
「それも教えてくれないか・・・」
シアンの質問に、エレナはしばらく口をつぐんで悩む。
目的は違っていたが、エレナとシアンが最終的に望むのは大公家の没落。
「敵の敵は同志」という言葉のように、大公家の絶え間ない底力を考慮すれば、手を繋いで敵対することが最善だろう。
結論を下したエレナが口を開く。
「私も追いかけていましたから」
「君が?」
顔を上げてシアンと目を合わせる。
「アヘンを、そして大公家を」
「恨みでもあるのか?」
「はい。私は彼らを決して許すことは出来ません」
エレナの禍根に満ちた瞳の中に、あの日の記憶が生々しく残っている。
死にかけている自分を見つめながら最愛のイアンを奪ったベロニカ。
自分を虫のように見るフランツェ大公。
そんな自分の最後を計画したリアブリック。
エレナは自分を騙しただけでは足りず、悲惨な死を迎えさせられた彼らを許せなかった。
そんな彼女の憎しみと恨みの深さが計り知れないことにシアンは気づく。
「もし君がそれほど憎しみを抱くなら、それだけの理由があるのだろう」
「殿下・・・」
「君の怨念を晴らすために協力しよう」
シアンは理由すら問わなかった。
その一方で、「エレナの味方になる」と話してくれた。
その一言が彼女の胸に小さな波長を与える。
エレナは感謝の言葉の代わりに優雅な作法で感謝の気持ちを伝える。
彼女が感じた感謝の気持ちを最も切実の伝えることができる手段だから。
「でしたら、殿下はアヘンの流通ルートを把握するために舞踏会に来られたのですか?」
「そうだね。流通経路さえ把握すれば、アヘンの主成分となるピネチアの栽培地を見つけることが出来るだろうから」
アヘン製造所を再起不能にしたシアンは、より具体的な栽培まで掘り出して根絶しようとしていた。
「さっき中毒者が大騒ぎしたのは、アヘンの量が不足していたからなのですね」
「ああ」
エレナは深い考えに耽った。
(白紙の状態に戻さないと)
当初の計画を破棄することに。
シアンを通じて大公家が背後であることが分かった以上、敢えて計画に固執する必要はなかった。
悩み続けていたエレナの目が異彩を放つ。
「上手くいけば栽培地が見つかるかもしれません」
「それは本当か?」
「はい。簡単ではありませんが、殿下が助けてくだされば可能です」
エレナは計画をシアンに説明する。
成功するかどうかがシアンの手にかかっていると言っても過言ではないだけに、彼の同意と力量が必要だったのだ。
「どうでしょうか?」
「・・・君はいつも私を驚かせるね」
この短時間で自分が与えた情報と状況を組み合わせて、このような計画を立てたエレナにシアンは感嘆する。
「L」として活動しながら知性人として賞賛を受けていることは知っていたが、このような計画を思いつくとは思ってもいなかった。
「やってみよう」
「殿下なら、きっとやり遂げられるでしょう」
シアンとエレナは目を合わせて、お互いに微笑む。
エレナが計画を立てて、シアンが実行する。
想像もできなかった呼吸で、期待できる二人だった。
シアンが先に部屋を出た後、時間を置いてエレナも部屋を出る。
門前を守っていたヒュレルバードが軽い黙礼で挨拶をし、エレナの後に続く。
突き当たりの部屋の前は、アヘン中毒の貴族で賑わっていた。
数歩後ろでドアが開くのを待つ。
アヘン10kg。
そんな上客を簡単に諦めるはずがない。
どんな方法であれ接触してくるだろう。
その時だった。
後ろに立っていたヒュレルバードが動いてエレナの側を遮る。
首を向けると、胸の開いたドレスに蝶の仮面を被った女性が立っていた。
「私のことを覚えているかしら?」
彼女が「角の仮面の男」の味方である暗殺者だと思い出す。
「私について来てください」
女性は静かにエレナを案内する。
ホールを横切って反対側の角を曲がると、同じ階段が現れた。
そして一階の隅の部屋の前で立ち止まる。
「お迎えしてまいりました」
部屋の中に入ると、ソファに傲慢に座っている角の仮面の男の姿が。
男はウイスキーをボトルごと飲んでいる。
「飲むか?」
「結構よ」
男の誘いにエレナはキッパリと断る。
「強情な態度だな。ククク」
「時間がありませんから、早速本題に入りましょう。粉10kgは用意できましたか?」
「お金を先に見せてくれ」
エレナは頭を上げてヒュレルバードに目を向けた。
ヒュレルバードは鞄の中に入っている金貨が見えるように開ける。
金貨を見て、男の目が貪欲に。
気持ちとしては武力を動員してでも強奪したいという欲望があった。
しかし、それは出来ない。
エレナの隣に立っている男を相手に冒険するのはとても危険だったから。
「さあ、そちらが用意したのを見せてください」
「こっちに持ってこい」
男が手招きをすると、蝶の仮面の女性が小さな鞄を持ってくる。
目分量から見ても、10kgを入れるには小さすぎた。
それを見てエレナの目つきが鋭くなる。
(予想通りね。殿下が製造所を破壊したから物量不足に苦しんでいるのだわ)
これで計画の第一段階が成功した。
ここからがエレナの仕事だ。
まだベロニカ公女の代役ということは話しませんでしたね。
確かにここで正体を打ち明けてもシアンが混乱するだけでしょうし、まずはアヘンを根絶することを目標にしているのでしょう。
そして、エレナの計画が気になりますね!
過去の世界ではお互いに気持ちの通じ合えなかった二人ですが、今の二人ならば期待できますね♪
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