こんにちは、ピッコです。
「影の皇妃」を紹介させていただきます。
今回は138話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。
皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。
そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!
自分を陥れた大公家への復讐を誓い…
エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。
リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。
フランツェ大公:ベロニカの父親。
クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。
イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。
レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。
フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。
ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。
アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。
138話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- レンとの食事会
エレナは心残りを後にして応接室を出る。
混乱するラファエルを見て、訳もなく話を切り出したのかと思ったが、混乱しないように努めた。
知らなかったのならともかく、真実を告白したのなら、すべて明らかにするのが正しいと考えたから。
エレナは次の約束の場所である応接室の扉の前に立つ。
(緊張せずに落ち着いていよう。レンが何を知っていても、動揺したらダメよ)
念を押したまま中に入った。
長い食卓に置かれた美味しそうな食べ物と燭台が最初に視野に入る。
そして、長い食卓の端に頬杖をついて座っている一人の男。
「お久しぶりです、先輩」
エレナは軽く挨拶した。
シークレットサロンの開場日、大公街を訪れたレンと会った。
当時はベロニカの姿だったが、普段とは微妙に変わった態度に対応するにはぎこちなかった。
そのため、ルシアとしての活動中の今が、あの時よりレンに接することが一層楽になる。
「生意気だね。招待する時は、いつも人を待たせるのかい?」
「相変わらず喧嘩腰なのですね」
「喧嘩じゃなくて挨拶さ。久しぶりじゃないのだから」
レンは意味深な話し方をしながらニッコリ笑う。
深夜の仮面舞踏会で見たエレナの姿が思い浮かぶから。
(君を見ていたことを知らないだろうね)
分かるはずがない。
言ってないのだから。
彼女に代わって嘘をついたアヴェラに警告をしたことをエレナが知らないからといって、レンは寂しがらなかった。
変に聞こえるかもしれないが、分からなくてもっと良かったと思えている。
「なぜ笑うのですか?」
「君が初めて私を招待したからじゃないか。とても意味のある席だよ、この席は」
「別に意味はありませんが、あまりにも先走っていますね」
エレナは冷たく返答してテーブルに座る。
横長の食卓の端に座ると、お互いを見るのが遠く感じられた。
「その仮面脱いだら?いつまで被っているの?」
いつの間にかレンは仮面を脱いでいた。
すでに予想していたことだ。
無法で暮らすレンが、サロンのルールを守るとは始めから思っていなかった。
「そうでなくても脱ごうと思っていました」
エレナは自分の手を頭の後ろに回して仮面を外す。
久しぶりにルシアの姿で人に接するから、不慣れでぎこちなくなってしまう。
「これで良いでしょう?」
「いや、とても邪魔だね」
レンは目を細めてエレナをじっと見つめた。
顔を隠している眼鏡、おかっぱのかつら、そして濃い変装まで。
何もかも気に障った。
エレナはそんなレンの最もらしい言葉をイタズラに受け入れる。
「食事をせずに、このまま解散にしましょうか?」
「なんでそんなに敏感なんだ?喧嘩を売っているんじゃないのだから座ってよ」
レンは笑いながら落ち着けという手振りをした。
エレナも初めから出ていくつもりがなかっただけに、椅子に再び腰を寄せて座る。
「食事にしましょう。せっかく作った料理が冷めたら困るじゃないですか」
「久しぶりに気が合ったね。ただでさえ美味しく食べようと朝から飢えていたんだ」
レンはニヤリと笑ってフォークとナイフを掴んだ。
「食べられるものだな。口に合うよ」
「それなりに気を使いましたから」
「それは良い話だ」
にやりと笑うレンの表情を、エレナはじっと見つめる。
その視線を楽しむように向かい合っていたレンが嬉しそうに笑う。
「何の話をするつもりなの?楽しみにしているよ」
「質問が少しきわどいですね」
「ああ、それを判断しているのは俺だ。そして、ぎりぎりな質問は君より俺の方が多いんだけど?」
レンの意味深な発言にエレナの目線が沈む。
会話のニュアンスだけでも、レンが何かを知っていることが感じられたから。
(これからが重要よ。しっかりしないと)
エレナは気を引き締めた。
対話の主導権を失っては困るからだ。
今までレンが見せた怪しい行動とシアンから聞いた話をもとに、どこまで知っているのかを突き止めなければならない。
「殿下に会ったという話を聞きました」
「それが質問?」
「質問に向かう過程です」
レンがニッコリ笑った。
「殿下に会ったんだ。それを君に話したのだから、殿下はちょっと口が軽いみたいだね」
「このような時は軽いのではなく、近い仲だと表現するのが正しいと思います」
「近い間柄?」
レンの眉がうごめく。
エレナが自らの口で、シアンとの関係を定義づける言葉を聞いて、とても気に障ったのだ。
「二人がいつからそんなに近い間柄に?」
「遠い間柄ではないでしょう」
「じゃあ、真ん中だよ。近くも遠くもない」
「言葉遊びはこれくらいにしましょう」
エレナは冷たく言葉を遮った。
これ以上意味のない冗談で時間を費やしたくなかったから。
「あなたは私の敵ですか?」
久しぶりのレンとの再会。
相変わらずレンは飄々としていますね。
けれどシアンとの関係を口にされるとイライラしている様子。
やっぱりエレナのことを意識しているようです。
エレナの質問に、レンはどう答えるのでしょうか?
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