こんにちは、ピッコです。
「影の皇妃」を紹介させていただきます。
今回は158話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。
皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。
そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!
自分を陥れた大公家への復讐を誓い…
エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。
リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。
フランツェ大公:ベロニカの父親。
クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。
イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。
レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。
フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。
ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。
アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。
158話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 恐ろしい女
「公女様ご本人についていくということでしょうか?」
「やっと話が通じましたね」
ボロニー伯爵の言葉に、エレナは微笑みを浮かべた。
「当初、リアブリックが仕事の処理を上手く行えていれば、このような事態は起きなかったはずです」
「共感します」
「誰かが責任を負わなければならないのに、リアブリックはそうではないですよね。そうするうちに責任はそのまま貴族の方々が負うことになったのです」
ボロニー伯爵はうなずいて返事をする。
十分共感されているが、まだ本音を曝け出すには慎重のようだ。
「補償するのもそうです。ノブレス通りの事業が成功すれば、上納金に相応する収益金を与える?実態のない空手形ですよね」
「その通りです、公女殿下」
ボロニー伯爵は結局我慢できず不満を吐露した。
そのような反応にエレナの笑みがさらに濃くなる。
彼女が望む方向に対話が進んでいるのだから。
「私なら違うと思います。確かな補償を約束するでしょう」
「確かな補償?」
「ええ、ノブレス通りで発生する収入を分けるんです、均等に」
「・・・!」
破格の提案にボロニー伯爵の目が貪欲に。
ノブレス通りの事業は貴族たちも成功の可能性を高く見る事業なので、彼も足を踏み入れたくて焦っていた。
エレナはその事業に自分を入れてくれると言ったのだ。
「もちろん、今は無理です。伯爵様が私を助けてくれるという仮定の下で可能なことですから」
「助けるというと?」
ボロニー伯爵の態度が積極的になる。
他でもなく次期皇太子妃であり、大公家の後継者の提案。
短い時間だが損をしない商売という判断が立ったのだ。
エレナは微笑んでしばらく時間を費やす。
彼が焦りを募らせる頃、彼女は再び口を開いた。
「リアブリックの失脚です」
「他でもなく、私がリアブリック子爵を落とすと?」
「また出来ないと言うつもりですか?伯爵様が乗り出してくださって、多くの貴族が助けてくだされば出来ない理由はないはずですが?」
ボロニー伯爵は乾いた唾を飲み込む。
彼の目に映ったエレナは恐ろしい女だった。
大公家の頭脳であるリアブリックに対して、彼女は平気で失脚を言及し、笑ったりするのだから。
そんなエレナの本心も知らず、彼女の称賛に鬱蒼とした自分がとても恥ずかしかった。
「・・・血は争えないですね」
エレナの笑みが濃くなる。
フランツェ大公とは血一滴も混じっていない他人なのに・・・。
けれど、ボロニー伯爵の目に映った2人は明らかに重なった。
人に自ずと頭を下げさせるカリスマ。
それは学んだからといって上手くいくものではない。
先天的に生まれ持ってこその力。
「公女殿下、私は何を手伝えばいいのですか?」
「西部貴族の世論を集めてください」
「世論?どういう風にでしょうか?」
ボロニー伯爵は依然として慎重な態度を崩さなかった。
エレナが差し出した手を握る方に心が傾いたのは事実。
しかし、むやみに差し出した手を握るには性急な感じがある。
もう少し対話を通じて尤もらしい計画があるかを把握し、動いても遅くない。
「一つ指摘しましょう。リアブリックがなぜ上納金を上げるのかご存じですか?」
意味深長な笑みを浮かべるエレナに、ボロニー伯爵は取り憑かれたように彼女を見つめた。
「ノブレス事業に問題が生じたんですよ」
「問題?深刻なのでしょうか?」
「だからこそリアブリックが上納金を上げたのでしょう?」
エレナはありのままをボロニー伯爵に打ち明けた。
土地を買い入れる過程で情報が漏れたために不必要なお金を支払った事実。
不注意な失策で天然大理石をなんと時価の5倍で購入した事実まで全てを話した。
これまで大公家が隠していた恥部に接したボロニー伯爵の顔が興奮で赤くなる。
誰が見てもリアブリックの失敗を貴族たちに転嫁したのは明らかなのだから。
「本当に不当ではないですか。本人の失敗のため、貴族に上納金を徴収するなんて・・・!」
ボロニー伯爵の息遣いが荒くなる。
知らなかったら分からないだろうが、真実を知ってみると、さらに被害意識が激しくなるしかなかった。
流れに乗ったエレナが楔を打ち込む。
「上納金の増税は仕方がないと言いますが・・・、大公家の一員として家門の威信を落としたリアブリックも責任を負うべきではないでしょうか?」
「公女殿下の言葉は正しいです。単なる自作の癖に・・・、呆れますね」
ボロニー伯爵は少なからず怒っていた。
最初の不審な態度と比べると、はっきりと変わった様子だ。
(ほぼ終わりね)
終わらせたかったが、残念ながらエレナに与えられる時間は足りなかった。
演奏中の「笛を吹く女性」が幕を閉じると、これ以上の対話は無理だろう。
今もリアブリックがこちらを注視しているのだから。
リアブリックを失脚に追い込むエレナ。
その姿はフランツェ大公と似ていると言われて複雑な心境ですね。
このまま貴族たちの分裂を促すことはできるのでしょうか?
https://recommended.tsubasa-cham.com/trash-of-the-counts-family-matome/
https://recommended.tsubasa-cham.com/survive-maid-matome/