こんにちは、ピッコです。
「影の皇妃」を紹介させていただきます。
今回は167話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。
皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。
そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!
自分を陥れた大公家への復讐を誓い…
エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。
リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。
フランツェ大公:ベロニカの父親。
クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。
イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。
レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。
フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。
ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。
アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。
167話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 不可解な質問
「そんな酷いことを言わないでくれる?こっちも大変だったんだから」
「はぁ・・・。一体何がそんなに大変だったんですか?」
エレナがため息をつくと、レンは急に腰を下げて目の高さを下げる。
息の音が届くほど近くに顔を当てて視線を合わせた。
「な・・・、何をしているんですか!?」
いつもはしっかりしている彼女だが、近づいてきたレンの予想外の行動にどうしていいか分からなかった。
そんなエレナの反応を楽しんでいるかのようにレンが囁く。
「子供は知らなくてもいい」
エレナは呆然と睨み、レンを押しのける。
力いっぱい押したわけでもないのに、レンが大袈裟な仕草で後退した。
「うわぁ、折れたらどうするつもり?」
「知りません。じゃあ、私は行きますので」
これ以上困難なことに巻き込まれたくないエレナが背を向けようとしたとき。
「・・・あの日は大丈夫でしたか?」
「いつ?」
「・・・貴族会議の晩餐です。退場する時、スペンサー子爵が後についていったじゃないですか?」
エレナはその日のことをずっと気にしていた。
子爵は剣術祭で負けたという理由で、レンに暴力的な性向を表したことがある。
レンがレンらしく振る舞ってこそ、リアブリックの疑いを避けることができるという言葉に同意はするが、心配になるのは仕方がないだろう。
「君、今俺のことを心配してくれてるのか?こうなると分かっていたらもっと暴れれば良かった。今日までずっと青ざめるように」
レンが訳もなくニヤニヤと笑った。
何が面白いのだろうか?
「余計なことを聞きました。では、私はこれで」
「ちょっと待てよ」
両手をズボンのポケットに入れたまま、レンは遠くなるエレナをじっと見て言葉を投げる。
「何ですか?」
「皇太子妃選出式は、どうせごまかしだろ?適当にすればいいのに、何でそんなに最善を尽くそうとしているんだ?」
「そうすることが出来ないことを知っているじゃないですか?」
どうしてそんなことを言うの?
リアブリックが適当なごまかしで騙される女ではないことを知っていながら・・・。
今更そんなことを言うレンの本音がさっぱり分からなかった。
エレナは黙礼で別れの挨拶をする。
知っている人だから、あえて前に出て説明する必要性を感じなかったのだ。
そのように遠ざかるエレナを見てレンは呟く。
「知ってるけど、ムカつくじゃん。誰かによく見せようとしてるみたいだし」
・
・
・
展示場を出たエレナは馬車に乗る。
すると向かい側の建物の中で、隠れた小路の入り口で身を隠していたローレンツが現れて馬に乗った。
しばらくして変装したレンが時間を置いて展示場を出ると、彼は悠々自適に歩きながら消えていく。
誰が見ても変な点が見つからないほど自然な状況。
しかし、そんなエレナとレンを盗み見るもう一つの目があった。
夜明け前から大公家は慌ただしかった。
皇太子妃選出式の第1次競合が、今日皇居で行われる予定なのだ。
そのため、侍女たちは息をつく暇もない。
前日からエレナの入浴を助け、選出式の基準に合う服装と化粧をするために熱意と誠意を尽くしていた。
アンもいつもより緊張している。
乱れたレースを端正にし、皺くちゃになったドレスの裾を広げて見逃す部分がないか神経を引き締めていた。
「アン、落ち着きなさい。誰かが見たら、あなたが選出式に出ると思ってしまうわ」
「今日は重要な日じゃないですか。私はお嬢様が皇太子妃になる姿を必ず見たいのです」
意志を燃やすアンを見て、エレナは失笑する。
それは果たしてエレナのためなのだろうか?
皇太子妃になったエレナについて皇居に入ろうとする私欲を満たすためだろう。
身だしなみを終えたエレナが鏡の前に立って自分の姿を見る。
したようでしていない化粧、厳粛さを強調したベラインドレス。
そして、古臭いデザインのネックレスとイヤリングが目についた。
評価を引き受けた貴婦人たちの目の軽薄に映らないように気を使ったスタイルだ。
「お嬢様、大公殿下様がお待ちです」
「お父様が?」
エレナは最後に耳の横で乱れた髪を整えて部屋を出る。
一階のホールを横切って邸宅を出ると、馬車の前でフランツェ大公とリアブリックが待っていた。
エレナはスカートの裾を持ち上げて挨拶をする。
優雅な礼法にフランツェ大公は満足げな笑みを浮かべた。
「皇太子妃に全く遜色のない姿だ」
「褒めすぎです、まだまだたくさん学ばなければなりません」
謙虚に答えたエレナが視線をリアブリックに向ける。
「リブ、行ってきます」
「緊張してミスをしないように」
エレナの目つきが三日月のように曲がった。
ミスさえしなければ、1次競合で落ちることはないと言うことだ。
出迎えの家臣たちの激励を受けながらエレナが馬車に乗った。
アンとメイが同乗し、護衛を務めたヒュレルバードが馬を運転して護衛する。
大公家の門を通り過ぎ、よく整備された街道を走っていく。
レンの行動は、シアンへの嫉妬でしょうか?
エレナとレンを見ていた視線が気になります。
いよいよ第1次競合当日。
どんな試験が待っているのでしょうか?
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