影の皇妃

影の皇妃【166話】ネタバレ




 

こんにちは、ピッコです。

「影の皇妃」を紹介させていただきます。

今回は166をまとめました。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

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フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。

皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。

そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!

自分を陥れた大公家への復讐を誓い…

エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。

リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。

フランツェ大公:ベロニカの父親。

クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。

イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。

レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。

フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。

ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。

アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。

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166話 ネタバレ

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登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • 展示場での再会

「果たしてこの街が完成した時、どんな姿になるのかしら」

サンゼリゼ通りは日毎に発展していた。

シークレットサロンを中心にバシリカが建てられると、貴族や投資家らが我先にと建物を増築したり、リニューアルしたりをするのに熱を上げていた。

エレナはこのサンゼリゼ通りをノブレス通りの対向点に立たせる計画だ。

その計画はだんだん現実になっていった。

その中心にはシークレットサロンの存在が。

特に本館を遥かに上回る規模の別館が完工を控えている。

大型ホールと劇場、そして公演場からなる別館まで生まれれば、サロンはもう一度文化中心の空間に跳躍するだろう。

それだけではない。

首都郊外にLの後援で学校が設立された。

平民を対象にした教育施設で、ザカリンが初代学長を務め運営中だ。

今後、バシリカが完成すれば、一部の空間は学校として利用する計画。

Lの影響力が文化に留まるのではなく、帝国の市民になる子どもたちにまで及ぶのだ。

「残り僅かね。この殻を捨ててLとして人前に立つ日は」

エレナは一日も早くその日が来ることを待ち侘びていた。

 



 

時代を先導する大多数の名将や巨匠たちがシークレットサロンに集まるようになり、他の展示場はそれよりもレベルが低い芸術家たちが主に集まっていた。

(今日がそのケースね)

展示場を訪れたエレナは、背面にかかっている酷い絵の水準に舌打ちする。

今日展示会を開いたキュリー夫人は、レイモンド子爵の妻で、芸術的な熱望と憧れ、虚栄心が非常に強い女性だ。

学術院で美術を専攻したにもかかわらず、頭角を現したことのない彼女の絵は、目を開けて見ていられないほどにメチャクチャだった。

にもかかわらず展示場を訪れた理由は、キュリー夫人がそれなりに社交界で評判と名声が高いだけに、印象を与えようとするため。

「おめでとうございます、奥様」

エレナは飾り気のある微笑みを浮かべて、彼女に挨拶する。

「あら、公女殿下が来てくださるとは思いませんでした。いらっしゃいませ」

キュリー夫人はエレナの手を取り合って喜んだ。

他でもなく皇太子妃として有力な公女が展示場を訪れてくれただけでも、彼女の格が一段階上がった気分だった。

「夫人の芸術的な素質はよく知っていましたが、これほどだとは思いませんでした」

「褒めすぎですよ」

謙虚なふりをするキュリー夫人の満面に隠せない笑みが広がる。

「本当に心配です。奥様のせいで芸術家たちの居場所がなくなったらどうするんですか?」

「そんなことはありませんわ」

満面の笑みを浮かべているキュリー夫人を見て、とても情けなくる。

エレナはもう少し絵を鑑賞するという言葉を残して背を向けた。

彼女の機嫌にさらに合わせると、気が狂いそうになるので、感想を口実に展示場の片隅に避難した。

 



 

「はぁ、まったく・・・」

ここにも低レベルの絵が掛かっているので、思わずため息をついてしまう。

これらを見ながら時間を過ごすのも大変だが、キュリー夫人に対して心にもない賛辞を並べるよりはましだった。

「見逃せない水準だね。これを絵と呼べるのだろうか」

背後から聞こえる声に、エレナは眉をひそめた。

訪問客の足がほとんど届かない奥まった場所だが、辛辣に自身の本音を騒ぐ姿はあまり良くない。

「裕福な貴族たちは芸術を知らない。昔から絵というのは地下に閉じこもって描くのが醍醐味だよ。どうせなら肖像画で。モデルはショートヘアの女の子が好きだね」

訳もなく絡まりたくないので振り向かずにいたエレナの瞳が揺れた。

既視感が感じられた声と話し方、違和感を与える単語が彼女を振り返らせる。

(まさか違う人よね?)

後ろ姿だけ見ると、綺麗なスーツ姿だった。

悪くない身なりに片眼鏡をかけた男性は、軽薄な口調とは違って大人しく見える。

それにもかかわらず、慣れが感じるのはどうしてなのだろうか?

「元気だった?」

「・・・!」

片眼鏡で隠すことのできない赤い瞳と、色とりどりの微笑み、彼はレンだった。

動揺して言葉が出ないエレナを見て、レンがニヤニヤ笑う。

しかし、突然のレンの登場はエレナとしては嬉しくない状況だ。

「どうして先輩がここにいるのですか?」

「絵を見に来た」

平然としたレンの返事に、エレナは眉をひそめる。

「じゃあ絵を見て行ってください」

「どこに行くの?」

「私は絵を見に来たのです。訳もなく先輩といてリアブリックにバレたら私だけ困ります」

憂慮を拭えないエレナとは違い、レンは泰然自若だった。

「だから変装しているじゃないか」

「どこがですか!」

エレナはカッと込み上げる感情を堪える。

それなりに変装したとはいえ、どことなく粗雑だ。

エレナが一目で気づいたのだから。

 



 

シークレットサロンは順調に進んでいますね。

別館が完成した頃には、エレナもベロニカとしてではなくLとして活躍しているかもしれません。

そんな状況でのレンとの遭遇。

一緒にいるところをリアブリックにバレたら危険な気がしますが・・・。

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