影の皇妃

影の皇妃【96話】ネタバレ




 

こんにちは、ピッコです。

「影の皇妃」を紹介させていただきます。

今回は96をまとめました。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

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フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。

皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。

そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!

自分を陥れた大公家への復讐を誓い…

エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。

リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。

フランツェ大公:ベロニカの父親。

クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。

イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。

レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。

フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。

ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。

アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。

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96話 ネタバレ

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登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • シアンの暗躍

エレナは今日のレンの行動を、どう理解して受け入れるべきか途方に暮れていた。

日が暮れるまで待っていたにもかかわらず、彼は10分もたたないうちに出て行ってしまった。

「思う存分見たから満足した」というおかしな言葉を残して。

寝室に戻った後、エレナはお湯に浸かってベッドに横になる。

「もしかして・・・、私がルシアだと分かったんじゃないわよね?」

さまざまな憶測の末に出した結論。

そうでなければレンの行動は納得できない。

それでも学術院にいたときほど気にはならなかった。

ルシアとして活動することがなくなっただけに、これ以上疑われることもなくなったからだ。

速断せずに、もう少しだけレンを観察することを選ぶ。

いずれにせよ、彼は要注意人物なのだから。

 



 

首都の外郭で、一人の男が狂ったように走っている。

恐怖に染まった男の服には血の痕があり、彼が生き残るためにどれほど切迫しているかを推測させた。

「絶対に逃げ切ってみせる・・・!」

その言葉が自然に出るほど、彼は路地裏の地理を熟知しているのだ。

しかし、彼の自身が崩れるのにかかる時間はわずか数秒もかからない。

暗に運営されていた奴隷市場を襲撃した相手の中で、最も圧倒的な剣術で警備兵たちを制圧していた男が目の前に立っていた。

「帝国は奴隷法を禁止している。数百人を超える罪のない者たちの人生を踏みにじってでも生きたいのか?」

黒い覆面の間に現れた目つきは、この上なく冷めていた。

「この野郎・・・!」

男が全力で逃げようとしたとき。

「もう諦めろ」

「・・・!」

奴隷市場を襲撃した集団の二人が男の逃走路を塞ぐ。

太刀打ちできる相手ではなく、男は死を覚悟した。

奴隷市場のトップである自分が捕まれば、後始末のために拷問が待っているだろう。

「くそっ。こんな事になるなら、貯めていたお金を思う存分に使っておけば良かった」

言葉が終わるや否や、手に握っていた短刀を握り直し、自分の腹部を刺そうとした。

しかし、男が自殺を図る前に、黒い覆面の男が首筋に手刀を打ち込んで、男を気絶させる。

「あなたに死という安息は許されない」

 



 

「思ったよりも大きな戦果が上げられましたな」

後から現れた男が覆面を外す。

「証拠は見つかったのか?」

「ラインハルト公爵家が人身売買を行っていたという証拠は全て確保しました」

男を気絶させた人物が覆面を外す。

月明かりさえ飲み込むような黒髪の男は、皇太子シアンだった。

「「帝国の柱」と呼ばれる4大家門までもが、ここまで腐っているとは・・・」

「最初に殿下が私を訪ねてきた時は、私は信じることが出来ませんでしたから」

中年の男の正体は、中立貴族ヴィレム伯爵家のリンドン伯爵だった。

これまで皇室と貴族派のどちらにも手を挙げなかった彼が、シアン側に立ったのだ。

「あなたが今まで中立に立って、私にそっぽを向いていたからだろ?」

「セシリアのことはありがたく思っています。娘は皇居生活に馴染めなかったでしょうから」

「令嬢が望んでいなかった。それだけのことだ。その代わりに、伯爵を授かったのだから」

「大分お変わりになられましたね」

「そうかな?」

淡々と語るシアンの姿を、リンドン伯爵がじっと見つめる。

(眼差しに苛立ちが消えている。以前は貴族の顔色を伺って自分を隠すことに徹底していたのに)

「ルシアという令嬢のおかげでしょうか?」

「・・・」

「殿下を変えた令嬢です」

シアンは何も言わない。

あえて言わなくても、リンドン伯爵は、それが肯定であることを知っていた。

「私も機会があればぜひ会ってみたいですね」

「あなたも惚れると思う。そういう女性だ」

シアンは建物の間から見える満月を見上げた。

ルシアの顔を長い間見ることができず、恋しくなっていたのだ。

しかし、彼の表情は急に暗くなる。

1ヶ月前、ルシアに会いたい気持ちに打ち勝てず、リンドン伯爵に頼んで学術院に人を送ったのだ。

ところが、彼女は持病が悪化し、ベルカン王国に帰ったと聞かされた。

その話を聞いて、シアンは動揺する。

学術院を休学するほど健康が良くないという話が心配になったからだ。

さらにもどかしいのは、皇居に足止めされて、遥か遠い地方に位置した3国連合まで向かえないということ。

「もう少しの辛抱です。まもなくベンが消息を持ってくるでしょう」

リンドン伯爵の言葉も、右から左に聞き流してしまう。

常に人の話に耳を傾けているシアンだが、ルシアの事を考えるときは周囲に注意を払えないのだ。

「状況も片付いたので、そろそろ撤収しましょう」

「ああ」

もうすぐ夜が明けるだろう。

その前にシアンは皇居に戻らなければならない。

再び覆面を引き上げて撤収しようとした時だった。

一人の黒衣の人物が現れる。

「ベンから贈られた伝書文です」

リンドン伯爵は、部下から渡された手紙をシアンに渡す。

ルシアの健康に関する便りをようやく知ることが出来るという期待混じりの視線で手紙を読み上げる。

「・・・」

シアンの目が揺れるのを感じたリンドン伯爵が心配そうに尋ねる。

「健康があまり良くないのですか?」

シアンは何も語らなかった。

あれほど気にしていた知らせなのに喜ぶ様子もない。

 



 

シアンも影で行動しているのですね。

彼がフランツェ大公の闇に触れるのも近いのではないでしょうか?

手紙には何と書かれていたのか気になりますね!

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