こんにちは、ピッコです。
「影の皇妃」を紹介させていただきます。
今回は221話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。
皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。
そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!
自分を陥れた大公家への復讐を誓い…
エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。
リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。
フランツェ大公:ベロニカの父親。
クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。
イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。
レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。
フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。
ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。
アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。
221話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- side ベロニカ
「申し訳ありません、事故死に偽装しようとしたのですが・・・」
アセラスは汗を流しながらベロニカに言い訳をした。
もう少し考える時間をくれと言ったラファエルを除いて、大公家の提案を断ったクリスティーナとチェントニオはベロニカの命令通り排除しようとしたのだ。
ところが見事に失敗してしまう。
(こんなに呆気なく失敗してしまうなんて・・・)
たとえリアブリックと比べて一枚ほど劣っているアセラスだが、彼も幼い頃から英才だと定評のある人物だ。
粗末に仕事を処理するほど愚か者ではない。
クリスティーナは馬車事故に偽装した事故死として排除しようとした。
大事故に繋がるように馬車の車輪のネジを外しておいたが、新しい馬車を購入されたことで失敗に終わってしまう。
天才音楽家のチェントニオの生存には天運が伴った。
邸宅が形も残さず焼け落ちたにもかかわらず、彼は無事に抜け出したのだ。
ベロニカは気だるそうな目で鳥籠の中をじっと見つめている。
赤い毛が魅力的な西部地域のオウムだ。
「失敗しましたね?」
「申し訳ありません、二度とこのようなことがないように・・・」
ぎゃっ!
奇怪な音に反射的に屈んでいた頭を上げたアセラスがビクッと震える。
鳥籠に入ったベロニカの綺麗な手の中に、少し前まで孤高に鳴いていたオウムが垂れ下がっていた。
「あ〜あ、死んでしまったわ」
「・・・」
残念さや罪悪感など全く感じられないベロニカの話し方に、アセラスは冷や汗を流す。
そんな彼を見てベロニカは指を軽く叩いた。
アセラスはソファから飛び上がり、ベロニカの近くに立つ。
腰を曲げて彼女の機嫌を損ねないように目線を合わせるのも忘れずに。
ベロニカはギクシャクした視線でアセラスの頭を扇子の角に叩きつけた。
「これは飾りですか?」
「・・・」
「どうしてそこまでしか考えられないのですか?」
ベロニカは指先でアセラスの頭が揺れるほど強く押す。
侮辱的ではなく屈辱的なほど悲惨さが感じられたが、アセラスは彼女の目つきに縮こまるしかなかった。
「私が望んだのはお手本です」
「ぞ、存じております」
知らないはずがなかった。
アセラスも大公家を断れば、どのような代価を払うのかを知らせるために除去しようとしたのだから。
「分かっているのに、どうしてこうなったのですか?方法が間違っているんじゃないですか?」
ベロニカが親切な笑みを浮かべる。
「そ、それは・・・」
「そのまま殺さなければなりませんでした。死体をバラバラに裂いて見ることもできないほどに」
ベロニカの不気味な言葉に、アセラスは肩を震わせた。
彼は非常識なベロニカの考えに背筋がゾッとなる。
さらに鳥肌が立つのは、このような話をするベロニカの口元に微かな笑みが浮かんでいるということだ。
「恐怖とはそういうものです。人間の一番深いところに触れるんですよ。恐怖に襲われると、楯突くことを考えることができませんから」
「ですが、私が疑われそうで・・・」
「その頭でどうやってリアブリックの後任になれたのか分からないわ」
「・・・」
「疑われる?」
ベロニカの表情には罪の意識などない。
「疑いというのは弱者が強者にできないことです。わたしたちを疑う?フリードリヒ大公家を?」
アセラスはその言葉を否定できなかった。
証拠が出たとしても、大公家でないと言えば解決される。
あえて誰が大公家に責任を問うことができるだろうか。
「しっかりしてください、アセラス。また、このようなミスを犯したら、私が厳しく接するしかないじゃないですか」
アセラスは乾いた唾をごくりと飲み込んだ。
死んでいる鳥籠の中のオウムのように、自分も死ぬかもしれないという恐怖が押し寄せてきた。
「二度とこのようなことがないように願っています」
アセラスは頭を大きく下げて、それから向こうのソファに座った。
「入ってちょうだい」
ベロニカの言葉でドアが開いて入ってきたのはルミナスだ。
かつてリアブリックの手足だった彼は、アセラスの補佐官に任命され、実務を手伝っている。
「公女殿下にお目にかかります」
ベロニカを見て丁寧に挨拶をしたルミナスが、アセラスにも軽く黙礼をした。
「どうしたのですか?」
「先ほどLが大々的に公表したそうです。それをお伝えしようかと思いまして」
「そんな話まで公女様が報告を受けなければならないと思っているのか?お前はテーマ把握もできないのか」
アセラスは眉をひそめる。
他人にとっては新女性であり、妙齢の女主人だとしても、彼が見るには単なるマダムに過ぎなかった。
ベロニカが関心を持つには限りなく卑賤な女性に過ぎない。
「私たちが接触した芸術家に関することです」
「え?」
クリスティーナとチェントニオを殺そうとしたのは、やはり大公家の仕業だったのですね。
失敗したアセラスも、なりふり構わず行動してきそうです。
エレナが大々的に公表した内容とは?
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