こんにちは、ピッコです。
「ジャンル、変えさせて頂きます!」を紹介させていただきます。
今回は92話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
92話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 王族会議③
王は悔しかった過去を暴露し始めた。
そうすると藁の山に火がついたように、2人の間の雰囲気がより一層燃え上がる。
「殿下!落ち着いてください!」
「放っておけ。王国の太陽たちがしていることではないか。とこまでやるのかちょっと様子を見てみよう」
近衛兵たちが戦々恐々とする刹那、会議中に何も言わなかったマリナが嘲笑を含んだまま警備兵たちに向かって手をゆっくりと振る。
兄のパトリックが先王の胸ぐらをつかんだのがとても面白いようだ。
マリナも先王に積もったものが多かったし、少なくはなかったはずだから。
「王室会議、これでいいのか・・・」
しかも、記録まで残る会議ではないか
事がラムガート王朝実録に残って代々伝わると思うと、頭がくらっとした。
ラムガート第24代国王ユーゲンと第25代国王パトリックがユディットという傍系王族の結婚問題のために感情が高じて胸ぐらをつかんだという話が、まるで太祖と太宗の話のように野史に漂うだろう。
(ゴシップ新聞を越えて実録まで・・・。ああ、どうしてよりによってここは史観文化があるところなのだろうか)
私は残念ながらため息をついた。
マリナは哲助し、ビクトリアとジョセフィーヌ、サムエルは王を応援している。
唯一の先王の味方と言えるルカも内心、自分とシャルロットを編もうとする先王の言葉が不快な様子だった。
そしてこのとんでもない婚約の当事者、シャルロットは・・・。
私はびっくりした。
内心、租父の先王が彼女をチェスの馬のように転がすことに傷ついたと思ったが、シャルロットはいつものように人形のようにおとなしい笑みを口元に浮かべたままだったのだ。
シャルロットは騒乱の中で口を開く。
「私は構いません。ヴィンターヴァルト卿ならいいです」
シャルロットの声はそれほど大きくなかった。
シャルロットを見ていた私は彼女の言葉にはっきりと気づいたが、盛んに先王と国王の戦いを見守っていた彼らはシャルロットの言葉をまともに聞くことができなかった。
シャルロットが発言したことに気づいたピクトリアが尋ねる。
「何て言ったの、シャルロット?」
「私はヴィンターヴァルト卿と婚約しても構いません」
「え?」
「シャルロット!」
「何を言ってるんだ!
その時になってようやくシャルロットの言葉を聞き取った王族たちは、口をそろえて混乱を吐き出す。
「これは全部過ちだ!」
「サムエル、お前・・・」
先王が睨むかどうかにかかわらず、サムエルは末の妹の毅然とした態度に嗚咽するように涙を流した。
え、泣いてるの?
私はサムエルの意外な姿に戸惑ったが、辺りはみんな毅然としている。
ピクトリアはサムエルにハンカチを渡すように投げつけた。
しかし、サムエルはハンカチを受け取ることも考えず、シャルロットを説得しようと努める。
「善良なお前がそのように犠牲にして雰囲気を和ませる理由がない。だからそんなことは言わないで。ね?」
「別に犠牲にしているわけではありません。雰囲気を和らげるつもりもありません。ただそれが悪くない考えだと思っただけです」
シャルロットはこの状況を理解していないというよりは、むしろあまりにもよく知っているように見えた。
シャルロットはまつげを巻きつけ、決心がしっかりしていることを示した。
「お前は十歳だ!」
「今結婚するわけでもないし、婚約するわけじゃないですか?」
「あの子は君の従兄弟で・・・!」
「王室は4親等以降は結婚が自由じゃないですか。ヴィンターヴァルト卿は次期ヴィンターヴァルト公爵ですから、それも加算点です」
「次の公爵か何か、まだ確定していないことだよ、シャルロット。それに、あなたが自然に結婚に関する話が出る時になると、もっといい新郎候補が出るかもしれない」
「ヴィンターヴァルト卿が今のまま成長してくれれば、どうせ私の結婚適齢期当時の最高の新郎になるのに、他の人を待つことに意味があるのでしょうか?そして、その時になって結婚に関する話がまた交わされるよりは、今の話が出た時に解決した方がいいんじゃないですか?太陽が浮かんでいる間に干し草を作れという言葉もあるじゃないですか」
シャルロットは静かな声で姉と兄のすべての言葉に反論する。
え、大人っぽいとは思っていたけど・・・シャルロットはそれでもおとなしく柔順だと思っていたが、そうではなかった。
(これは完全に女バージョンのルカじゃないの?)
過度に抜け目がなく賢いことも、保護者の立場では心配が大きいだろうと思った。
「そんなに稲妻で豆を炒るように婚約するんじゃないよ、シャルロット!いざ結婚しなければならないジョセフィンは結婚しないと言っていたのに、結婚するにはずいぶん先のお前がこっちに出たら、この父親はどうしろと言うんだ?」
王がジョセフィンを取り上げるやいなや、彼女の片方の眉がつり上がる。
しかし、ジョセフィンはすぐに顔を整えた。
まずはシャルロットの婚約に関する話を取りやめることが優先のようだった。
他の人たちが立ち上がった状況の中で、気まずくなった先王が呟く。
いざシャルロットが気軽に結婚すると出ると、先王も戸惑ったようだ。
先王は横で乾かせば乾かすほど、釜戸に扇ぐように燃え上がる気性だった。
しかし、逆にすぐに納得すれば、かえって一人で冷めてしまう。
その後は、自分が怒り心頭を我慢できずに犯したことを、一歩遅れて噛み締めたりした。
まして、シャルロットをかなり可愛く見たのではないか。
ようやく先王も自分が酷すぎることに気づいたかのように、ぐずぐずと言い続けた。
「まあ・・・シャルロット、あなたもそんなに性急に決めることはないし。ただそういう方法もあるという意味で言っただけで、無理やり婚約させようとしたのではなかった」
とにかく、悪いという言葉でも一言言えば口の中に棘が生えるのか。
しかし、先王の自尊心を考えれば、これだけ譲歩したのか。
先王の許諾も得ただろう、シャルロットの婚約に対する言葉がそのように水泡に帰するように見えた。
しかし、シャルロットは思ったより決心したようだった。
「別にせっかちだとは思いません」
「ああ、シャルロット。今日に限って変だね。どうしてこんなに意地を張るんだ?』
シャルロットがここまで強硬なのは初めてなのか、王族の皆が当惑している。
シャルロットがなかなか引き下がれそうにないので、今まで沈黙したまま状況を見ていたルカの顔がくしゃくしゃになった。
珍しく当惑する表情が顔の下をかすめた。
ルカは断固として言った。
「私は王女様と結婚しません!」
「なぜですか?卿が最高の新郎候補に内定したように、私もまたヴィンターヴァルト卿が結婚適齢期になった時、最高の新婦候補になるはずなのに。私以上の結婚相手はいないですよ?」
そして、シャルロットも図々しく答えた。
王女らしく冷遇する大人びた言葉這いが、この寸劇をさらに滑稽に変えた。
かっとなるルカが叫んだ。
「あなたと私の年の差が!」
「あなたと私の年の差はぴったりだと思いますが」
「・・・」
そうだ。
二人は10歳の同い年。
年の差と言えるものが存在しない状況だった。
ルカは自分の言葉の間違いに気付き、唇をかんだ。
瞬間、ルカの目が私と出くわす。
何か解決策を見つけたようにルカの目が輝いた。
ルカは意気揚々と叫んだ。
「私は非婚主義者です!」
「・・・」
「・・・」
会議室が静寂に包まれる。
非婚主義者というのは、それでもある程度恋愛観と結婚観が立っている人が主張することだ。
十歳の子供じゃなくて。
ルカがいくら自分が非婚主義者だと主張しても「私は大きくなったらパパと結婚する」程度の扱いしか受けられないだけだ。
その事実をルカも一歩遅れて悟ったのか、ルカの顔が真っ赤になる。
私はルカがこの状況から逃れようと必死になっているのを気の毒に思った。
しかし、助けるつもりはない
誰が私の恋愛妨害した?いいざまだ、ルカ!
27歳の叔母が10オの甥に抱くには稚拙な魂胆だったが、これは全面的にルカの業態だ。
「ヴィンターヴァルト大佐も非婚主義者だと聞きましたが、結局はレディー・マイバウムにプロポーズしたではないですか。状況はどうなるかわからないものだから、卿もよく考えてみてください」
シャルロットはゆっくりと答える。
この子もやはり先王の血を引く王族ということだろうか。
ルカの拒否にもあまり気にしないことから確固たる自己主観が感じられた。
「考える必要もない!婚約だなんて!」
国王はびっくりしてシャルロットを止める。
それから、さっと顔をそむけて、先王を懇切な目で見つめた。
毎日事故ばかり起こしている息子を眺めるような目つきで。
2人を見ていると、誰が父親で誰が息子なのか混乱してしまう。
「とにかく、お父さん、どうか落ち着いてください。そして、ラムガートのための決定を下してください」
「私がいつラムガートのためではないような・・・!」
「今日の会議はこれで終わりだ!」
タンタン!
先王が何か言葉を結ぶ前、王が議事棒で閉会を宣言する。
このまま会議を続け、シャルロットとルカの婚約が確定するか不安だったのか、会議を破る国王の行動はとても速かった。
先王は自分の息子のらしくない勢いで口をあんぐりと開けている。
いつも落ち込んでいた息子の、時ならぬ反抗期でも目撃した顔だった。
最初からテーマからしてめちゃくちゃだった王族会議は、そのように何も確定されないままうやむやに終わる。
会議を終えて立ち上がる王族の表情は、しわくちゃになった紙だ。
あちこちで起こった衝撃発言の余波がまだ消えていないようだった。
ひたすらシャルロット、彼女だけが人形のように綺麗な笑みを浮かべたままにっこり笑うだけ。
今まで目立たなかったシャルロットの結婚発言。
想像以上の落ち着きですね。
慌てるルカの姿が可愛いですが、結局は何も解決していないです・・・。