影の皇妃

影の皇妃【250話】ネタバレ




 

こんにちは、ピッコです。

「影の皇妃」を紹介させていただきます。

今回は250をまとめました。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

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フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。

皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。

そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!

自分を陥れた大公家への復讐を誓い…

エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。

リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。

フランツェ大公:ベロニカの父親。

クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。

イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。

レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。

フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。

ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。

アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。

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250話 ネタバレ

影の皇妃【249話】ネタバレ こんにちは、ピッコです。 「影の皇妃」を紹介させていただきます。 今回は249話をまとめました。 ...

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • 炎上⑤

エレナは首を回してレンを見た。

さっきの余韻が残って妙にぎこちなかったが、わざと表に出さなかった。

「行け」

レンは首を横に振りながら手を振る。

「一緒に行かないのですか?」

「無事なのを見たからいいよ。君は君のまま、僕は僕のまま、この件を暴かなければならないんじゃない?」

「放火だと思っているのですね」

「君も同じじゃないの?」

エレナは同意するかのように首を横に振った。

まだ適当な手がかりや情況はないが、放火である可能性が高いだろう。

そういえば本当に不思議だ。

あえていちいち話さなくても、レンとは話がよく通じる。

事件の見方や観点が妙に似ているというか。

「行って。行くのを見てから行くから」

「心配してくれてありがとう」

今日エレナが見たレンの顔は本物だった。

心からエレナが怪我をしたのではないかという気持ちがそのまま染み込んでいた。

そんな気持ちがありがたくて、レンを見るエレナの視線が切なくなる。

一層柔らかくなったレンの笑顔を目にしながらエレナは振り向いた。

 



 

斜めに片足をついて立っていたレンは、遠ざかるエレナの後ろ姿を長い間目にした。

黙って見守ることで彼女を見送っている時。

一瞬ゾッとするような緊張感が全身を襲う。

説明のつかない違和感がレンを刺激した。

レンは体系的な訓練に基づいて鍛えられた剣術を駆使する騎士ではない。

本能、野生、感覚。

むしろライオンやオオカミのような猛獣に近かった。

そのためか、レンは本能的に脅威を感知する能力が優れている。

今までも全身の産毛が逆立ちして冷んやりした感じがするのか背筋が冷たかった。

「どこにいる?」

レンは常識では説明できない、この不明瞭で忌まわしい気運の正体に気づく。

素早く周りを見渡し、不吉な殺意の根源地を探そうと努める。

集まった人々、二階建ての建物の中、屋上、路上、路地。

目に見えるところは欠かず目を通した。

「どこだ?」

レンの目が切迫感に染まる。

彼の五感が危険だと警告し続けてきた。

諦めずに周りを見回していたレンの目に力が入る。

ここから百歩以上は離れた向こう側の時計台。

ほのかに降り注ぐ月明かりを受けながら、張り切って弓弦を引いている男のシルエットが見えた。

「シュタイン!」

ぼんやりと体型しか見えなかったが、レンは一眼で彼の正体を見抜く。

百歩を超える遠い距離で、月明かりが全てのこの漆黒の中で目標物を正確に命中させることができる驚異的な弓術を持つ者は帝国にたった一人、騎士シュタインだけだ。

「あいつがなんでここに・・・」

一時もフランツェ大公のそばを離れないシュタインが今日、ホイット公爵家が主催した狩りに姿を見せなかった。

そんな彼が待っていたかのように、この場所に現れる。

その理由に気づくまでには、それほど長い時間は必要なかった。

 



 

「エレナ!」

レンは慌てて身を吹き飛ばした。

シュタインの殺気に満ちた矢尻はエレナを狙っていて、それを見たレンが体を反射的に弾く。

切羽詰まったレンの呼びかけにエレナは顔を顰めながら振り向く。

「いつでも呼んでいいと教えた名前ではないでしょう?」

エレナは目を逸らして指摘する。

名前は許したが、それは二人きりでいる時だけ呼ぶよう許した名前。

しかし、寸刻を争うレンにそんなことを問い詰める余裕はなかった。

「避けて!」

その瞬間、シュタインが矢を放つ。

月明かりを含んだ矢尻が軌跡を描きながら稲妻のように飛んでいく。

矢は空気を引き裂き、エレナの心臓を狙った。

訳も分からないまま立っていたエレナは、月明かりを含む煌めく矢を見る。

避けなければならないのに、そうするには遅すぎるという気が本能的に悟った瞬間だった。

エレナの前に突然レンが飛び出してくる。

彼は身を飛ばしてエレナを全身で包んだ。

そして正確にエレナの心臓を狙っていた矢尻がレンの背中に刺さった。

「うっ!」

レンはエレナを抱きしめながら短い呻き声を上げて地面を転がる。

「レン!」

体を起こしたエレナがレンの背中に刺さった矢を見て驚愕した。

「起きないで!」

レンは叫ぶと同時にエレナをギュッと抱きしめる。

耳元に響いた破空音が消える前に、もう一つの矢がレンの背中に刺さった。

エレナの心臓を貫けなかった矢が震え、レンの背中に赤い血痕が鮮明になる。

 



 

レン!

彼がいなかったらエレナは死んでいましたね・・・。

シュタインの攻撃はまだ終わっていない様子。

レンの容態も気になりますが、誰かシュタインを倒せる人はいるのでしょうか?

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