こんにちは、ピッコです。
「ジャンル、変えさせて頂きます!」を紹介させていただきます。
今回は107話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
107話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 貧民街③
え?プロポーズ?今この状況で?
とんでもないと言って、無駄口をたたくなという言葉が思わず口の外に飛び出すところだった。
私はかろうじてその言葉を喉越しに飲み込んだ。
今まで「リューディガー」を見て、「雰囲気が読めない」と叱ったのがおかしいほど、めちゃくちゃなプロポーズの提案だった。
(・・・うん。私には馬鹿げた提案だけど、フランツにはこれ以上の選択肢はないだろう)
リューディガーを処理し、ルカも処理するからといって、フランツがヴィンターヴァルトを完全に食べられるわけではなかった。
鉄道敷設権。
ヴィンターヴァルトに垂れ下がったラムガートの首輪がまだ残っているためだ。
フランツがヴィンターヴァルトを継ぐためには王族との結婚が必要。
(でも、あの身では王族との結婚は夢にも考えられないだろう)
ほとんど半身不随に等しい状態ではないか。
王家でそのような人を王女の夫に選ぶはずがない。
一言で言えば、私と結婚することが鉄道敷設権問題を解決するためのフランツの唯一の突破口。
リューディガーが自分を騙して腹立ちまぎれに拉致を犯したのではないかと思ったが、それなりに頭をたくさん転がしたようだ。
(それなら・・・私が承諾しなくても、下手に殺さないかもしれない。とりあえず、私を生かしておいたまま説得しようとするんじゃないかな?)
もちろん、説得が口先だけで流れるわけではないだろう。
暴力であれ、他の手段であれ、私としては依然として安堵することはできない状況だった。
私は何も知らないふりをして話を続ける。
「それで、私があなたに差し上げなければならない代価がまさにプロポーズの承諾だということですか?」
「代価なんて」
フランツは苦笑いした。
それさえも飾り気に見える。
「あなたにとってただの悪い提案ではないでしょう。私は彼のようにあなたを束縛することはありませんから。あなたに自由を保障します」
「・・・」
私が簡単に答えないまま葛藤する姿を見せると、フランツは焦ったように言葉を付け加えた。
「そしてルカも守ってあげます」
表に出さないようにしたが、ぶるぶる震える頬の動きを完全に感じられなかった。
「ルカはなぜですか?」
「表では紳士のふりをしておいて、裏ではあらゆる残酷なことをためらわないのが、リューディガーです。そして、彼には自分の子供も平然自若として殺す冷血漢の血が流れています」
「子供を・・・殺す?」
「ヨナスがなぜ死んだのかご存じですか?彼の父親であるヴィンターヴァルト公爵に除去されたものです」
心臓が大きく落ちた。
後ろにしっかり縛られた手に血が回らないにもかかわらず、冷や汗がにじんだ。
マリナから一度聞いた話。
あの時は噂、あるいは.一種の陰謀論のように感じられたが・・・。
それが誰でもないフランツの口から再び聞くことになるとは思いもよらなかった。
本当に真実なのかな?
しかし、フランツの言葉をひたすら信じることは難しかった。
もっと情報が必要だ。
私は信じられないかのようにフランツを煽る。
「なぜ公爵がヨナスを殺したと信じるのですか?」
「信じられないかも知れませんが、私はヨナスとかなり親しかったです。お酒の友逹でした。ロイテン・グリーンハルテン卿を覚えていますか?彼ともそんな酒の席で親しくなった間柄でした」
フランツとヨナスが似合うなんて、実に仲間同士でも遊んだなと思った。
しかし、私が望むのは、そのようなくだらない親交のような枝分かれではない。
私は乾いた口を舌で湿らせながら続くフランツの言葉を待った。
「ヨナスが死ぬ前日にも、私たちはお酒を飲みました。皆が酒に酔って眠りこみました。私が目を覚ましたのは明け方です。周りを見回すと、ヨナスがいませんでした。私はその時までもヨナスが他の女をはめてこっそり抜け出したと思いました」
「・・・」
「それで、何も考えずに窓辺を見ました。その時、私は黒い印影の群れが屋敷を抜けるのを見たのです」
「ただ・・・それだけで公爵様がヨナスを殺したと確言するんですか?他の勢力に助けられた暗殺者かもしれない・・・」
「他の人なら分からないが、ヴィンターヴァルトの血族なら、彼らを知らないはずがない。鳥のくちばしのような疫病医師の仮面をかぶった人々。それはヴィンターヴァルトの執行者でした。当主の手足であり影、あらゆる汚い仕事を解決してくれる清掃員のことです」
そんな人たちがいるということを知らない私としては、フランツの言葉をそのまま信じるしかなかった。
家の掃除人なんて・・・でも十分可能性はある。
リューディガーやフランツも暗殺者を自由自在に操るが、家門の首長である彼がそのようなことを専担する人を置くのも当然だった。
「その後は言うまでもありません。ヨナスが落馬で亡くなり、世の中にはそれが酒に酔って起こった不幸な事故として知られました・・・。ユディットさん、リューディガーが今はルカに優しくしてくれているように見えますが、どうでしょうね。彼がどのように急変するかは分からないものです。あいつは自分の父にそっくりですから」
結論は、リューディガーに対する危険性に突き進んだ。
かなりリューディガーが脅威的だったと思った。
ここまでフランツを恐怖に震え上がらせるリューディガーが相当だと言うか、恐怖にもかかわらずヴィンターヴァルトを食べようとするフランツの意地がすごいと言うか・・・。
「そんなにヴィンターヴァルト人は脅威的なのに、あなたはなぜ彼らに対抗しようとするのですか?バーケンレース伯爵様はこの事実をご存知ですか?」
「お父さんは知りません。多分知りたくもないでしょう。ヴィンターヴァルトの従順なペットですから!」
「・・・」
「ヴィンターヴァルト、あいつらがどれほど人を恥辱させるのか、あなたは知りません。そして、一度彼らに反旗を翻した人を絶対に生かしておくことはありません。リューディガー・ヴィンターヴァルトが私に暗殺者を送った時点から、すでに決まったことです」
何言ってるんだよ。
暗殺者を送ったのはあなたが先だったじゃないか?
事態がここまで進んだのは全てフランツ自身の過ちだったが、彼は決してそうは考えていないようだ。
それだけではない。
なかった罪はもちろん、自分が犯したことも平然と弱々しくリューディガーに被せた。
「グリーンハルテン卿の訃報はお聞きになりましたか?彼もまた、リューディガーに処理されました。もちろん、彼があなたに無礼だったことは知っています。あなたとしてはすっきりすることもできるでしょう。しかし、リューディガーはそんなに簡単に人を殺す男です。その事実をあなたは知らなければなりません。その刃先が近いうちにルカに向かいますから。ルカの命を考えてください」
口に唾もつけずに嘘をつくね。
実際、マクシミリアンがヨナスを殺したかどうかにかかわらず、私とは関係のない話だ。
もうちょっと正確に言うと・・・。
(ヨナスが死ぬようなことをしたんだろう)
私が知っているヨナスなら十分に価値があった。
マリナに初めてこの話を聞いた時は、果たしてどのような方の問題だったのかどうか分からなかった。
しかし、その後、ヨナスについても、ヴィンターヴァルトについても多く把握した。
マクシミリアンが情のない冷血漢であることには同感している。
リューデイガーも「処理、処分」という言葉を口癖にして生きていたのではないか。
しかし、何の理由もなくヨナスを殺すことはなかっただろう。
いや、できればヨナスをできるだけ生かしておこうと思っただろう。
ヨナスが死んでソフィアが一週間以上も食事を絶ったという話を聞いた。
もしマクシミリアンがリューディガーに似ていたら、それほど望まない状況はなかっただろう。
それでもヨナスを殺した。
ソフィアの悲しみに耐えるほど彼を処理することが重要だったという意味だ。
そして、自分の子供を憚ることなく殺すのはフランツもまた同じ。
子供だけではないだろうか?
フランツもイザベラを躊躇なく殺した。
そしてルカもまた、そのように殺そうと歯ぎしりをしているくせに、ヴィンターヴァルトの残忍さについて語るとは・・・。
彼はそのような主題ではなかった。
フランツにとんでもないことを言うなと悪口と共に言い放ったかったが、そのような自由が今の私にはない。
ヨナスが公爵によって殺されたのは本当なのでしょうか?
その真実も気になるところですね。
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