こんにちは、ピッコです。
「夫を味方にする方法」を紹介させていただきます。
今回は178話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
死ぬ前に読んでいた本の中の悪女ルードべキアに憑依してしまう。
前世では養子となった家族から虐待を受けていたけど、ルードべキアも同じような境遇だった…。
しかも父によって政略結婚させられた北部最高の冷血な騎士イースケは原作で自分を殺すことになる夫だった!
小説の内容をすでに知っているルードべキアは、生き延びるために夫を愛する演技をするが…
ルードベキア:ルードベキア・デ・ボルヒア。本作の主人公。愛称はルビ。
イースケ:イースケ・バン・オメルタ。ルビの結婚相手。愛称はイース。
エレニア:エレニア・バン・オメルア。イースケの妹。愛称はエレン。
フレイヤ:フレイヤ・バン・ピュリアーナ。イースケの幼馴染。
ボルヒア:教皇。ルビの父親。
チェシアレ:チェシアレ・デ・ボルヒア。長男
エンツォ:エンツォ・デ・ボルヒア。次男。
ローニャ:ルビの専属メイド
178話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- エピローグ
超大型の額縁に包まれた紫色のベルベットが流れ落ちるやいなや、しばらく沈黙が流れた。
死稗たちの期待に浮かれたキラキラした目つきを徹底的に無視したまま、ついに誰かがゆっくりと口を開く。
「これは一体何ですか?」
「当レンブラントのビシェリエ公爵からの贈り物です。正確には教皇庁で、だからご存知のように・・・」
「それは分かりますが、これは一体何なんですかって?」
「ええ?あはは、先ほど説明したように、システィナホールを飾る絵と同じコピーです。南部最高の画工が丹精込めて描いた・・・」
意気揚々と騒ぎ立てていた使臣が、ようやく周辺の雰囲気に気づいたのか、口をつぐんだ。
予想とは裏腹に,これらの北部の貴族たちの表情が何かひとつ噛んだように気まずかったのだ。
額縁の下の銅板にただで書かれた、南部最高の画工が真心を込めて描いたという絵の名前は他でもない「サタンの下水を退ける聖母」。
どうやら、昨年の冬、ひとしきり騒がしかった法王庁聖母発現事件を描いたようだった。
・・・だから、真実の全貌を知らない人たちの目には十分にそう見えたかもしれないことだった。
生涯、魔獣とは接することのなかった純真無垢な南部市民が、なぜ無垢な肥大症のドラゴンが飛んできて、法王庁の建物に頭突きをするのを見て、どれほと驚いたことだろうか。
弱り目にたたり目で、そこでルードベキアと再会したドラゴンが嬉しくて媚びる姿を見た恐怖に怯えた大衆が、聖母が降臨して龍を落ち着かせていると勝手に誤解したしても仕方のないことだった。
そして、サタンの下水と登場した悪魔たちによって法王一家と手足が屠殺された悲劇が起きたが、時ならぬ聖母の発現であるという奇跡によって聖徒の民は救われたという。
末永く歴史に記録されるような神聖な事件となってしまった。
ボルヒアは敵が多かった。
もしルードベキア奪還事件が公式的な反正になっていたら、この全てが終わってルードベキアも一生脅威に苦しめられたかもしれない。
したがって、数多くの陰謀と裏工作、取引が交わされた末に隠蔽された真実を知る人たちは、ただその悪魔たち本人と当時の秘密同盟たちの首脳部だけだった。
そこにビシェリエ公爵はもちろん、現法王の座を奪った作者も含まれているのは言うまでもない。
ところが、何の悪臭美的な企みでこのような絵をプレゼントとして送ったのか、底意が疑わしいほどだった。
「ルビが見たら何と言うか気になりますね」
唯一興味深いという目で絵を見つめていたエレニアがつぶやく。
これに対し、当時聖母発現を招いた悪魔たちは、極めて気まずい目つきを交換した。
こいつ一体何のつもりでこんな絵をプレゼントで送ったんだ?
これを聖母の夫に見せると、何が起こるか想像もしたくない。
一方で、期待したのとは裏腹に青ざめて複雑微妙極まりない北部人たちの反応を死神たちはまともに分析しようと必死に努力してみたが、いくら待っても望んだ反応が出てこないので、ついあきらめては不機嫌に退いた。
「また来たのか?」
オメルタ公爵の書斎。
ある意味、北部の権力の最高集中地といえる場所に勇猛かつ力の差があり足を踏み入れたアイバンは、ややもすると自分の上官と大先輩の面前で、そのまま格好悪くなるところだった。
しかし、すぐに気を取り直しては、「一振りの花の騎士」らしく、優雅に滑るように姿勢を正す。
「そうおっしゃると・・・」
「聞くまでもなく、今日も同じことを言いに来たのだろう。私の答えは今日も同じだね。ダメだね」
「こ、公爵様・・・」
「うちの娘がそんなに欲しがっているものと、うちの息子から勝ってくるだろうか。あの意地悪な奴にも勝てない軟弱者に私の娘をあげられない。死んでもだめだ!」
軟弱者だなんて・・・。
それこそ生まれて初めて聞く音にアイバンは気が遠くなる衝撃に包まれた。
どれほど衝撃が激しかったのか、天のような団長が見守っているという事実さえ忘れて、数歩よろめくほど。
何気ないように気品のある身振りで茶碗をすすっていたバロンズ卿が舌をびくびくと鳴らした。
「よちよち歩きをしたと自慢しに来たのか、アイヴァン卿?」
「いいえ、違います。それより私は今日この男がまだ病人になりすましているか確認しに・・・」
「まだ布団に埋もれているようだね。これを機に君が殴って引っ張ってきてくれようが。ひょっとしたら、せっかくあいつに勝ついいチャンスだろうか」
弱っている相手を殴って勝つのは厳然たる騎士道に反する反則行為だったが、とにかくアイバンはおとなしくその友逹の所に向かった。
あの2人のお年寄りの会話に中途半端に割り込もうとしても、どんぶり勘定に過ぎないという事実を前回の経験ですさまじい思いをしたためだ。
「イース」
イースケの居所は珍しくお花畑だった。
あらゆる所から送ってきたあらゆる見舞いの花と賄り物が片付けられずにそのまま置かれていることだけを見ても、部屋の主人の状態がどれほど深刻なのか一目で分かることができる。
豪勢に押し入ったことが恥ずかしくも、アイバンはつい絶望的なため息をついてベッドの近くにもじもじと近寄った。
「おい、イース」
「・・・」
ふと、ベッドのそばのテーブルに黄色いルードベキアがいっぱい咲いているのが目についた。
怪物のような友人は、厚い布団の中に頭のてっぺんからつま先まで埋もれたまま、見ることもできなかい。
「公子の叔父がお礼の贈り物を送っていたそうだが、法王になった記念に。その中の一つが何か想像がつくか?」
「・・・」
「まあ、もう整理できることも全部整理できたのに、みんな気が気でない」
「・・・」
「乗るのもいいだろう、うちの北部がついに誰も触れられないようになったが、いざ一番重要な席が空いているから・・・聞いているのか?みんなお前を待っている」
「・・・」
「それなのに、お前はずっと寝てばかりいて・・・。おい、イース!」
とうとうアイバンは、短い導火線をすべて燃やしては、いきなり飛びかかった。
それから厚い布団を強く握りしめ、さっと反らした。
するやいなやかっとなる苛立たしい叫びが響いた。
「死ぬぞ?アイバン、この狂人め!」
「こんなに落ちぶれてたら、そろそろ起きる頃じゃないかって!」
「消えろ!」と、また薄情に寝返りを打とうとするイースケの上に、アイバンが飛び上がった。
よって、イースケはしばらく奇異な恐怖にとられてびくびくするようになった。
「じゃあ、早起きして王様になれ!」
「そんな面倒なことはしない!」
「じゃあ、私と喧嘩して! イース、夫人がいないからって一日中ベッドに閉じこもって何をしているんだ!?」
ドアがノックもなくバタンと開いたのはその時だった。
ベッドの上で寝返りを打ちながらうなり声を上げていた二人の騎士は、並んで殺気立った勢いで頭を上げる。
そして。
「・・・こ、公女?」
戦いはイースケたちの勝利で終わったようです。
チェシアレも原作通りに死んだのでしょうか?
ルビの姿が見えないのはなぜ?
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