メイドになったお姫様

メイドになったお姫様【50話】ネタバレ




 

こんにちは、ピッコです。

「メイドになったお姫様」を紹介させていただきます。

今回は50をまとめました。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

【メイドになったお姫様】まとめ こんにちは、ピッコです。 「メイドになったお姫様」を紹介させていただきます。 ネタバレ満載の紹介となって...

 




 

50話 ネタバレ

メイドになったお姫様【49話】ネタバレ こんにちは、ピッコです。 「メイドになったお姫様」を紹介させていただきます。 今回は49話をまとめました。 ...

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • 中級侍女②

ジャンヌがシアナについて知ったのは数日前のことだった。

「今度教育を受けに来る中級侍女の名前がシアナですって?」

オームは軽くうなずいて言った。

「そうだよ。あの子が来たら、空気を読んであげて。他の下級侍女たちが君の言うことをよく聞くじゃないか」

ジャンヌは正式な侍女になったばかりだが、特有の親和力と贈り物攻勢で下級侍女たちの心を得た。

それで今は台所の多くの下女たちがジャンヌに従っている状態だ。

それを知っているオームはジャンヌに頼んだのだ。

普段ならジャンヌは「分かった」と力強く答えながら、新しく来た中級侍女の歓心をどう生きるか悩んだはず。

自分の味方は一つでももっといたほうがいいものだから。

(でも、その中級の侍女がシアナだなんて!)

数ヵ月前、ジャンヌより一歩先に正式侍女になったシアナが行ったところは、皇女アリスの宮だった。

ジャンヌはそのことを知ってくすくす笑った。

「どうしよう。すごくよく似合う」

敗戦国出身の卑賤な侍女と父に捨てられたお姫様だなんて。

ジャンヌはシアナが幼い皇女と一緒に薄暗い宮で一生を過ごすと思った。

しかし、間もなく状況が変わった。

アリス皇女が皇太后の関心をたくさん受けるようになったのだ。

(その知らせを聞いてどんなに腹が立ったことか!)

怒りが解ける前にシアナが私の前に現れたのだ。

それも中級の侍女になって。

「これは本当にあり得ない」

シアナが正式な侍女になってまだ1年も経っていない。

ところが、もう中級の侍女になるなんて、とても信じられなかった。

ジャンヌはオームにそのことを話した。

「確かに下らない術数を使って中級の侍女になったに違いありません。あの子は見習い侍女時代にもそのように正式侍女になりましたから!」

仲間の侍女が小さなミスでも犯せば、侍女長のところへちょこちょこ駆けつけて告げ口をした。

目上の人の機嫌を取るために数万の賄賂を捧げて愛嬌を振りまいた。

ジャンヌはシアナについてあらゆるうその噂話をする。

そうして、オームは顔も見たことのないシアナを嫌うようになったのだ。

教育を受けに来た中級の侍女が、「人格に深刻な問題があるのではない限り、適当に優しくしてあげなければならない」という慣例を破るほどに。

そして、それは厨房の下級侍女たちも同じだった。

 



 

「ジャンヌに話は聞いたが、本当に小麦粉で作ったパンのようにぼうっとしているね。嘘一つできなさそう」

「だからもっと怖いんだよ。あんな顔をして何をして回るのにもう中級の侍女になったんだよ」

小さく囁く言葉がシアナの耳元に聞こえてきた。

シアナはジャンヌが下級侍女たちに何を言ったかどうか予想できた。

シアナに対する悪い言葉の後にこの言葉を付け加えただろう。

[シアナは敗戦国から来た奴隷だよ。元々は皇居の正式な侍女にもなれないつまらない女の子だよ!]

そのため、下級侍女たちがあんな目つきをすることができるのだ。

あえて中級の侍女に対して。

「ふむ・・・」

シアナの目が細くなる。

シアナは寛大な性格をしていた。

過去にも、最も嫌なことをする侍従たちにまで丁重で暖かく接していた。

しかし、それがカモというわけではない。

シアナは自分の善を守らない者に対して厳格だった。

まさに今のように。

「みんな、侍女の礼法を知らないの?」

冷ややかな声にひそひそと話していた下女たちは、言葉を止め、ゆっくりとシアナに向かって首をかしげる。

下級の侍女たちは思わず肩を動かした。

シアナに漂う雰囲気が先ほどまでとは全く違っていたためだ。

それは、はるかに高い上級侍女や、少しずつ出くわした皇族から感じた威圧感だった。

シアナは目を伏せて言った。

「今すぐお辞儀をしないと。私は中級の侍女、あなたたちは下級の侍女だからね」

息の詰まるような雰囲気に、下の侍女たちは戸惑った。

そして、それは彼女たちの間にあったジャンヌも同じ。

ジャンヌは青ざめた顔で歯を食いしばった。

(またあの変な術数を使うね)

見習い侍女だった時代もそうだ。

シアナはいつも変な話題に時折あんな顔をした。

すると妙に雰囲気がしらけ、人々はシアナの顔色をうかがった。

しかし、ジャンヌは今回もそのようにやられるつもりはなかった。

いずれにせよ、この厨房にいる侍女たちはみなジャンヌの味方だった。

数ヵ月間、甘い言葉とあらゆる贈り物を与えて心を惹きつけた。

(たかが中級の侍女一人に振り回される理由がない)

ジャンヌは負けないように目に力を入れて言った。

「私たちはあなたに挨拶しないよ」

「どうして?」

シアナは少しも慌てずに尋ねる。

ジャンヌは強い目でシアナを見つめながら言った。

「あなたが正当な方法で中級の侍女になったわけじゃないから。私たちはそんな方を認めることができない・・・キャー!」

ジャンヌは声を張り上げる。

シアナが自分の前に近づいてきて手を伸ばしたからだ。

一瞬見たシアナの目つきがあまりにもぞっとして殴られると思った。

しかし・・・。

シアナはジャンヌに手をなすりつけなかった。

シアナはジャンヌの頬を撫でながら目を伏せて言った。

「あなただけでなく、下級侍女みんなの考えがそうなんだよね?」

「そ、そうよ」

「それなら君たちはみんなクビだよ」

「・・・」

ジャンヌの目が大きくなる。

ジャンヌの後ろに立っていた他の下級侍女たちも同じだった。

真っ先に気がついたジャンヌが眉をつり上げながら鋭く叫んだ。

「とんでもないことを!」

いくらシアナが下級侍女より上の人だと言っても、たかが中級侍女に過ぎない。

それも上がってきたばかりの。

そのような者に下級侍女を斬る権限はなかった。

しかし、シアナは眉をひそめながら言った。

「ジャンヌ、君が言ったじゃないか。私が正当でない方法を使って中級の侍女になったと」

「・・・?」

「その言葉を否定しない」

そうではないと言ったところで、「変な言い訳ばかり並べ立てる」と悪口を言うはずだ。

(何よりアンジェリーナ皇妃様の力を借りて中級侍女になったのだから、その通りだ)

そこでシアナは決心した。

どうせ噂になったら、節約して食べることに。

「実は私はあの上にいる高貴な方の推薦を受けて中級の侍女になったの。だからその方に訪ねて今日のことをお話するつもりよ」

「・・・」

「大変です、下級侍女たちが私の言うことを聞きません。それで慈愛に満ちたあの方は聞くだろう。下級侍女は中級侍女の命令を聞くのが当然なのに、なぜ君の言うことを間かないのか。それでは私はこう答えるしかない」

シアナは胸の上に両手を置いて言った。

「彼らは河海のような聖恩を受けて中級の侍女になった私が滑稽に見えるようです」

「・・・」

ジャンヌと下の侍女たちはその言葉の意味に気づき、青ざめた顔をする。

それはすぐ私の後を見てくれた人のところに行って告げ口するという話だった。

(図々しい!)

ジャンヌと下の侍女たちは呆れた顔でシアナを見る。

シアナはにっこり笑って言った。

「それじゃ困るよね、みんな?」

シアナは女中の間でひそかに起こる暴力を使わなかった。

険悪な言葉を発して気争いをすることもなかった。

笑いながらいくつかの言葉を吐き出しただけ。

しかし、その波紋は強かった。

 



 

躊躇いがちな下女の一人が頭を下げる。

「シ、シアナ様にご挨拶申し上げます」

その侍女をはじめ、他の下級侍女たちも次々と頭を下げ始めた。

いつの間にか、ジャンヌだけが頭を上げて立っている。

(この裏切り者たち!)

確かに自分と一緒に行動することにしたのに、あんな生半可な脅迫の一言を聞いたからといって、後を絶たないなんて。

あきれて怒りが爆発した。

ジャンヌは歯を食いしばって考える。

(シアナの言葉は全部大げさだよ!)

いくら自分が昇給させた侍女だとしても、どんな権力者が侍女などの愚痴を聞いてくれるというのか。

聞くとしても、「とんでもないことを言う」と言ってイライラしたり、「なるほど」と思って見過ごすだろう。

たかが侍女一人の言葉に振り回される姿を見せたくないだろうから。

(だからあんな言葉に振り回される必要はない。もっと強く出てもいい)

そう思ってが・・・。

シアナを見た瞬間、それができなかった。

それには丸い顔に幼い目つきがあまりにも冷たかったからだ。

自分の話は決して冗談ではないというように。

(憎らしい女の子!)

ジャンヌは震える拳を握りしめながら頭を下げる。

これで部屋の中にいたすべての下級侍女たちが頭を下げた。

シアナは満足そうに女中たちを見下ろす。

間もなくシアナの口元がそっと上がった。

(脅迫が効いて良かった)

実はジャンヌの考えが正しかった。

シアナは自分を中級侍女に昇級させてくれたアンジェリーナ皇妃にも、仕えるアリス姫にも今日のことを話すことができなかった。

正確に言えば、少しも話すつもりはなかった。

このような私事を奉る方に言うのは侍女の本分をはずれたことだから。

(たとえ言ったとしても、たかがこういう理由で下級侍女たちを大挙解雇することはできない)

どんなに低い役職だとしても侍女は侍女。

それも10人を超える侍女を一度に切るのは、.いくら皇族だと言っても容易なことではなかった。

(少しだけ頭を転がせばそこまで考えが届くはずなのに・・・)

素直に頭を下げた侍女たちを見ると、祭宴気がかなり優れていたようだ。

おそらく侍女たちには、シアナがとてつもない権力者を後にした厚かましく悪辣な中級侍女に見えるだろう。

見間違えたら疲れるような。

(まあ、言うことを聞かない侍女を使うには、その程度のイメージがいいだろう)

シアナは半月のように目を曲げる。

 



 

下級侍女たちの反乱も簡単に解決するシアナ。

これでジャンヌが諦めたとは思いませんが、次は何を企んでくるのでしょうか?

 

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