こんにちは、ピッコです。
「幼馴染が私を殺そうとしてきます」を紹介させていただきます。
ネタバレ満載の紹介となっております。
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又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
129話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 目覚めた後
レリアは数日前に見た夢を見た。
夜通しオスカーと話していたあの日のことだ。
その日、セナを訪ねて薬をもらおうと思っていたとき、レリアは頭の中がごちゃごちゃしていた時期だった。
オスカーと会話を交わすうちに、彼女はその緊張をほぐしていった。
「オスカー、あの時神殿から戻って…君はどう過ごしていたの?」
実は、再会してからずっと聞きたかった質問だった。
オスカーはゆっくりと答えた。
「…いつもあなたが恋しかった。手紙が届くのを毎日待ってた。」
「…お父さんにいじめられたりしなかった?」
「特に気にしなかったよ。あなたのことを思えば、それで平気だったから。」
その言葉に、レリアは笑う。
レリアも同じ気持ちだった。
お腹が空いて、寂しくて寒くて孤独だったとき、侍女たちに囲まれてこっそり硬いパンをかじっていたユリアナをこっそり見ていたときもそうだった。
ユリアナ皇女への憧れを必死に抑えていたときも、慌てふためいていた双子が皇子に直面したときも、やっぱり冷え切っていた。
ペルセウス皇帝から受けた心の傷を一人で癒やそうとしていたときも、そうだった。
友達のことを思い出すと、少しは楽になった。
そう、僕にはそんな友達がいるんだから、どうってことない。
ユリアナが何だって?羨ましくなんかない。
そう考えると心が楽になった。
友達がいるだけで、いつも心強かった。
「…君は?」
オスカーが小さく笑うレリアを見て、微笑んだ。
「…私は……」
レリアはしばらくためらった。
話すべきかどうか迷った。
正直に言いたくはなかったが、なぜか言ってもいいような気がした。
「実は手紙では平気なふりをしてたけど… すごく寂しくて孤独だった。誰もいない小さな塔で、一人で過ごしてたの。」
「……」
「お腹も空いたし、怖かったし… でも私も大丈夫だった。神殿での思い出がすごく幸せだったから、これから少しくらい不幸でもきっと大丈夫だって思えたの。」
オスカーは何も言わずに指先を動かした。
小指の先にオスカーの体温が触れた。
そっと壁に寄りかかったまま、小指だけが触れていたので、妙な気持ちだった。
幼い頃に戻ったような気分だ。
幼いころのオスカーは、手も、背丈も、自分よりずっと小さかったのに……
レリアは今や自分よりずっと大きくなったオスカーの手を見て、口元を引き結んだ。
そのとき、オスカーの声が聞こえた。
「最初から気づかなくて、ごめん。」
「…………」
「君を、あんな目で見てしまってごめん。」
レリアはオスカーの謝罪に小さく笑った。
もちろん怖かったし、傷つきもしたけれど……今思えば、何でもなかった。
でも、オスカーは最初の再会の瞬間から、後悔で死にそうな表情を浮かべていた。
「みんなが私の復讐をするとか言ってたけどさ。でも、それで復讐したとして、そのあとどうするつもりだったの?」
「……」
「あなたは皇位を継ぐためにフレスベルグに戻ったんでしょう?」
「違う。」
短い返答にレリアは目に涙を浮かべた。
「そうなの?」
小さくつぶやくと、オスカーはまたもや淡々と答えた。
「死のうとした。」
「……なに?」
「君のあとを追って死のうとしたんだ。」
「な、何をそんな冗談みたいに真面目に……」
「そうすれば、君がいるところに行けると思ったから。」
「…………」
オスカーは冗談なんてまるで通じないような、真剣な表情だった。
レリアは顔を赤らめて口を閉ざしたが、やがて背後にざわめきが走った。
オスカーは本気だったようだ。
本当に死ぬことを考えていたのだ。
レリアはなぜか息が詰まり、視線をそらした。
そう考えると、オスカーが自分にこんなにも執着する理由がわかった気がした。
でも……レリアは次々と浮かんでくる言い訳を思いながらも、ついに口を開いた。
「……私は、生き延びようと必死だったの。」
そして、正直な気持ちを打ち明けた。
どんな気持ちで生きてきたのか、オスカーに話してあげたかった。
そうすれば、オスカーも理解するだろう。
レリアにとってシュペリオン公爵家の家族たちがどれほど大切な存在なのかを。
……それなら、もう一度考え直してくれるかもしれない。
絶望に覆われたシルタレのようなこの関係をもう一度築くことができるかもしれないと思った。
レリアは幼いころに起きた出来事をいくつか告白した。
船が難破して皇帝の命令により中立区域へ行くことになったこと、
そして戻ってきたあと双子の兄弟によって受けた傷。
恥ずかしかったが、ユリアナを見て羨ましかった気持ちも話してあげた。
オスカーは淡々とした表情でレリアの話を聞いてくれた。
そして、レリアが口を開いたその瞬間、相手の人差し指に力が入るのが感じられた。
「殺してあげようか?」
「え?」
「君が望むなら……誰でも殺してあげられるよ。」
「……もう一度言うけど、そんな物騒な冗談はやめて、オスカー。」
「……」
レリアは戸惑いながらも冗談として受け流そうとしたが、オスカーはそれが本気だということを知っていた。
気軽に話しすぎたかな。
レリアは少し後悔しながら、苦笑した。
少し無駄話をしているうちに、夜が明けていた。
会話のあと、オスカーは少し気持ちが楽になったようだった。
・
・
・
閉じていたまぶたがゆっくり開いた。
レリアはどこか懐かしさを感じながらも、見慣れた天井を見つめて体を起こした。
シュペリオン公爵邸にある、彼女の部屋だった。
「起きたの?」
振り返ると、心配そうな表情のロミオが彼女を見つめていた。
「…ロミオ。」
「よかった。カーリクス、あの化け物のような奴がこんなにすぐ見つけ出すなんて… 本気で突き落とすつもりだったのに。」
ロミオは苦笑しながらレリアの髪を撫でて整えた。
呆然としていたレリアは目を大きく見開き、すぐに尋ねた。
「お母さん… お母さんは?」
「君と一緒に来たあの方のこと?別の部屋にいるよ。」
「目を覚ましたの?」
「ううん。」
ロミオの言葉に、レリアはゆっくりとベッドから抜け出した。
早くお母さんを……家族に説明しないと……。
「君の家族のことは全部知ってるよ。カーリクスが全部話してくれた。君のお母さんが生きていたんだって?」
「……うん……」
レリアはふらつきながら部屋の奥へと歩いていった。
まず服を着なければならないのに、気が動転していた。
結局、レリアは数歩も歩けず、足に力が抜けて崩れ落ちた。
「大丈夫?」
優しい声が聞こえた。ロミオはレリアをそっと起こし、再びベッドに座らせた。
「まずは少し落ち着いて。」
「…ロミオ。」
「言って。」
「オスカーが… オスカーが病気なんじゃないかと思うの。」
レリアは瞬きをしながらそう言った。
記憶の中の最後のオスカーの姿がまだ目に焼き付いていた。
苦しそうに丸まった肩、そのあまりにも無表情な顔を見るまでもなく、わかる気がした。
「どんなに友達でも、お前を突き落としたあのイカれた奴だよ。いつかそんなことが起きるかもしれないとは思ってたけど…まさかあんな急にそうなるなんて。」
ロミオは舌打ちをした。
まったくどうしようもない奴だ、といった様子でコップを下ろした。
「だからレリア、もうあいつのことは忘れて。優しくしてあげたからって、あいつが狂ってしまっただけよ。そんな奴はもう友達でもなんでもない。」
「どうして…どうしてそんなこと言えるの。」
レリアの声には涙声が混じっていた。
「…レリア、大丈夫?」
「オスカーが、本当に…本当に苦しそうだった。本当なの。」
レリアが泣きながらそう言うと、ロミオの表情も徐々に深刻になっていった。
あの男が苦しんでいたって?
ロミオにはまったく心当たりがなかった。
ただいつものように暴れた結果だろうと言いたかったが、レリアの反応があまりにも深刻だった。
「まず落ち着いて、レリア。うん?」
「もう一度行かなくちゃ。あなたが、あなたが助けて。ロミオ。」
レリアは、ロミオがカーリクスに渡したという魔法のスクロールを取り出しながら言った。
ロミオの腕をつかむと、彼はわかったと言って扉を開けた。
「まずは落ち着いて。わかったから…うん?お祖父様が泣いちゃうよ。みんなあなたを心配してるんだ。」
心を落ち着かせてくれるロミオの言葉に、レリアは扉の取っ手を握ったまま、しかしまだ心は不安げに揺れていた。







