こんにちは、ピッコです。
「ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜」を紹介させていただきます。
今回は45話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
どういう訳か小説の中の悪の一族、アグリチェ一家の娘「ロクサナ」に生まれ変わっていた!
アグリチェは人殺しをものともしない残虐非道な一族で、ロクサナもまたその一族の一人。
そして物語は、ロクサナの父「ラント」がある男を拉致してきた場面から始まる。
その拉致されてきた男は、アグリチェ一族とは対極のぺデリアン一族のプリンス「カシス」だった。
アグリチェ一族の誰もがカシスを殺そうとする中、ロクサナだけは唯一家族を騙してでも必死に救おうとする。
最初はロクサナを警戒していたカシスも徐々に心を開き始め…。
ロクサナ・アグリチェ:本作の主人公。
シルビア・ペデリアン:小説のヒロイン。
カシス・ペデリアン:シルビアの兄。
ラント・アグリチェ:ロクサナの父親。
アシル・アグリチェ:ロクサナの4つ上の兄。故人。
ジェレミー・アグリチェ:ロクサナの腹違いの弟。
シャーロット・アグリチェ:ロクサナの妹。
デオン・アグリチェ:ロクサナの兄。ラントが最も期待を寄せている男。
シエラ・アグリチェ:ロクサナの母親
マリア・アグリチェ:ラントの3番目の妻。デオンの母親。
エミリー:ロクサナの専属メイド。
グリジェルダ・アグリチェ:ロクサナの腹違いの姉。
ポンタイン・アグリチェ:ラントの長男。
リュザーク・ガストロ:ガストロ家の後継者。
ノエル・ベルティウム:ベルティウム家の後継者
45話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 死神の鎌
「何だ?」
ジェレミーは、別館に向かう途中でサッと頭を上げる。
ウウウウン!
耳元に響くけたたましい侵入者警報で鼓膜が痛かった。
向きを変えると、さっき抜け出した建物の一角から煙と火の手が上がっているのが見える。
抱えていた使用人を投げ捨てて来た道を戻る。
そこはロクサナがいた場所だ。。
もちろん、彼女が炎から逃げることができず危険に晒されているとは思っていない。
しかし、突然の侵入者警報もそうだったし、事がどう進んでいるのか分からなかった。
そのため、ひとまずロクサナの元に向かうことにしたのだ。
数年前と違って今回の侵入者警報は本物だったのか、目の前に武器を持った部外者が現れる。
「どけ!」
ジェレミーは飛び込んでくる武器を避けて、敵の急所を素早く殴った。
普段なら少し遊んで相手にしているが、今はそんな時間がない。
早くロクサナのところへ行くべきだという考えが、彼の頭を満たしていた。
しかし、たちまち大勢の人々が駆けつけ、彼の前を塞いだため足止めされてしまう。
周囲には侵入者とアグリチェの兵士たちが入り乱れて血を撒いている。
その時、目の前に赤い吹雪が押し寄せてきた。
頭上を横切って一瞬にして視野を覆った血の残像に、全員が一瞬動きを止める。
ジェレミーは、それが吹雪ではないことに真っ先に気づく。
彼は急いでロクサナの蝶の方向に向いた。
しかし次の行動を取る前に、目の前の空間が歪んで巨大な暗黒が広がり始めた。
「ちっ、俺がどうしてこんな格好で・・・」
ポンタインは混乱に乗じて地下牢を脱出した。
地下の階段を上がって廊下に出ると、侵入者警報がいっそう鳴り響く。
その音で鼓膜が張り裂けそうだった。
ラントとデオンを思い出して、もう一度溶岩のように熱い怒りが湧き起こる。
二人の顔の間から、審判の部屋で見たもう一人の姿も思い浮かぶ。
「必ず復讐してやる」
自分をこんな状態にした人々を。
そのためにも、まずはここを脱出して勢力を育てなければならなかった。
その後で・・・。
「まずは父とデオンを殺して・・・」
その次に自分を虫のように見下した女。
「ロクサナ、貴様は必ず俺の奴隷にしてや・・・!」
その瞬間、腹部に熱い感覚が広がる。
ポンタインは一瞬自分に何が起きたのか理解できなかった。
頭を下げると、腹を貫通して出た剣が、自分の血と思われるものをつけているのが見える。
予告なしに引き抜かれた部分を押さえたまま、膝から崩れ落ちた。
「ラント・アグリチェではないのだな」
頭の上から聞こえる低い声は、ポンタインが知っている者ではない。
「地下牢の跡を追ってきたのに無駄足を踏んでしまったな」
自分を殺すつもりはなかったらしく、貫かれた部分は急所を避けていた。
冷や汗をかきながら、ポンタインは自分を攻撃した相手を確認するために頭を上げる。
その後、彼は自分を見下ろしている相手を見て呆然となった。
銀髪と金眼は、確実にペデリアンの特徴。
ならば、今鳴っている侵入者警報の原因は?
しかも目の前にいる相手はカシス・ペデリアンに似ている。
ポンタインは、かつてカシスの顔を会合のような場所で見たことがあった。
記憶の中よりも年をとって雰囲気がかなり変わっているが、それでも全く分からないほどの変化ではない。
しかし、確かに彼はロクサナによって殺されたはず・・・。
一体どういうことなのか。
しかし、長く混乱する暇はない。
ポンタインは、呻き声を飲み込み、辛うじて口を開く。
「・・・ラント・アグリチェは先に脱出した」
「そうか」
「少し前にデオンが地下に探しに来ていた」
殺気を隠し、カシスに彼の探していた人の行方を知らせる。
「奴の後を追えばラントに会えるだろう。ロクサナもそこにいるはずだ」
ポンタインの言葉に、カシスはしばらく沈黙した。
「お前、さっきロクサナを奴隷にすると言ってたな?」
先ほどの自分の独り言を聞いていたようだ。
ポンタインは自分が無害であることを示そうと努力し、肯定する表情を見せた。
「その通りだ。俺は被害者だ。父と彼女に騙されて無実の罪を負ったのだから」
「・・・」
「彼女を奴隷にすると言ったが、俺の復讐が終われば、あなたに渡しても___」
「黙れ」
カシスの反応は、ポンタインの期待を裏切った。
「貴様は今、ここで殺す」
彼は耳を疑った。
今、何の過ちも犯していない自分を殺すって?
妥当な理由もないのに?
カシスがポンタインを殺すに値する理由は、自分がアグリチェに所属しているということしかなかった。
誓って、自分はカシスに害を与えたことがないのだから。
しかし、次の瞬間、向き合った彼の目を見て言葉が詰まるのを感じるしかなかった。
自分を見下ろすガラスの欠片のような瞳には、一点の慈悲も人情もない。
そこには人間的な温情が入り込む隙間が全くなかった。
ポンタインの口から空しい笑いが漏れる。
これが公正明大な審判者ペデリアン?
それこそ真の戯言ではないだろうか?
まもなく彼の首に死神の鎌を持つ男が近づいてきた。
今度こそ本当に終わりだということを、ポンタインも理解するしかなかった。
ラントも脱出したようです。
彼の向かう場所は?
そして、今度こそポンタインは終わりましたね。
ロクサナへの復讐を言わなければ、彼も死ぬことはなかったかもしれません・・・。
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