こんにちは、ピッコです。
「ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜」を紹介させていただきます。
今回は132話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
どういう訳か小説の中の悪の一族、アグリチェ一家の娘「ロクサナ」に生まれ変わっていた!
アグリチェは人殺しをものともしない残虐非道な一族で、ロクサナもまたその一族の一人。
そして物語は、ロクサナの父「ラント」がある男を拉致してきた場面から始まる。
その拉致されてきた男は、アグリチェ一族とは対極のぺデリアン一族のプリンス「カシス」だった。
アグリチェ一族の誰もがカシスを殺そうとする中、ロクサナだけは唯一家族を騙してでも必死に救おうとする。
最初はロクサナを警戒していたカシスも徐々に心を開き始め…。
ロクサナ・アグリチェ:本作の主人公。
シルビア・ペデリアン:小説のヒロイン。
カシス・ペデリアン:シルビアの兄。
ラント・アグリチェ:ロクサナの父親。
アシル・アグリチェ:ロクサナの4つ上の兄。故人。
ジェレミー・アグリチェ:ロクサナの腹違いの弟。
シャーロット・アグリチェ:ロクサナの妹。
デオン・アグリチェ:ロクサナの兄。ラントが最も期待を寄せている男。
シエラ・アグリチェ:ロクサナの母親
マリア・アグリチェ:ラントの3番目の妻。デオンの母親。
エミリー:ロクサナの専属メイド。
グリジェルダ・アグリチェ:ロクサナの腹違いの姉。
ポンタイン・アグリチェ:ラントの長男。
リュザーク・ガストロ:ガストロ家の後継者。
ノエル・ベルティウム:ベルティウム家の後継者
132話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- side デオン・アグリチェ③
実に久しぶりに帰ってきたアグリチェには、いまだに過去の痕跡が残っていた。
いつの間にか時間が経って晩冬から春先になったが、アグリチェの風景は依然として索漠としていた。
デオンは記憶より遥かに静かな感じを漂わせる邸宅の姿を見つめる。
そして、ついに彼の足が邸宅の奥に繋がった。
デオンはいくつかのバングラデシュと決戦を繰り広げた場所を経て、再び最初に立った場所に戻る。
その間、誰とも会わなかったのは、デオンが煩わしいことを避けるために気配を消したからだ。
それだけでなく、以前とは比べ物にならないほど邸内に留まる人の数が減ったためでもある。
「ちょっと待て、お前誰だ?」
デオンが邸内を抜け出そうとしていた頃、初めて彼を発見する人が現れた。
彼の視線は音が聞こえた方向に向く。
「お前、デオンか?」
彼の顔を見抜いた人が息を呑む。
男はデオンの異母兄弟の一人であり、当然今までデオンの関心の外にいた人物だった。
それでデオンはすぐ無表情な顔を再び正面に向ける。
「え、デオンなの?」
「本当に?」
先ほど不意に吐いた声はかなり大きかったようだ。
その声を聞いた他の人たちが集まってくる音が聞こえてきた。
邸内に確かにロクサナはいなかった。
デオン自身もここに彼女がいる確率は希薄だと思っていたが、一度は確認してみる価値があると考えただけ。
目的だった仕事を終えたので、これ以上ここに留まる理由もない。
「あっ、ちょっと待って!」
デオンは彼を呼ぶ声を後にして躊躇うことなく引き返す。
アグリチェの邸内に入った時のように、彼は今回も忽然と姿を消した。
side ジェレミー・アグリチェ
「え?誰か来たの?」
ジェレミーの目つきが険しくなる。
彼はユグドラシルから戻ったばかりだった。
ところが邸宅の門を超えるや否や耳元に何か犬の鳴き声が聞こえてきたのだ。
「デオンだったよ、本当に」
「今まで消息も分からなかったのに・・・」
「ところが来るや否やそのまま行ったんだよ。少し立ち寄っただけっぽい」
「何の用で?」
「それを私が知っているとでも?」
周囲が騒がしくなる。
みんなが少し顔を出して消えたデオンの話をするのに余念がなかった。
肯定的な反応と否定的な反応が入り混じっていたが、驚きと疑問だけは共通している。
ジェレミーの目に一瞬、鋭い光彩が掠めた。
一体、これまでどこで何をしていたのか分からないが、デオンがアグリチェに来たということはロクサナを探している可能性が高いだろう。
みんなが怪しむほど短い間に邸宅に寄ってからまた消えたというから信憑性がさらに大きくなっていた。
ロクサナ以外にはデオンがアグリチェに関心を持つほどの理由がないからだ。
しばらくロクサナを挟んでデオンを近くで見守りながら、ジェレミーもそれなりに彼を綿密に把握していた。
(でも、しばらく静かだったのに、なんで急に出てきた?)
それでもジェレミーだけでなく、デオンもまだロクサナを見つけられていないようなので、その点は気に入っていた。
しかし、やはりデオンの顔を頭の中で思い浮かべると、ただでさえ胸の底に敷かれていたイライラが感じられた。
ジェレミーはユグドラシルを抜け出す時からずっと彼の気分を悪くさせていたことを口にする。
「それよりも、近いうちにユグドラシルで親睦会が開かれる予定だ」
「え?親睦会?」
「そうだ。5人とも出席することになった」
「そこに私たちも行かなければならないの?」
「そうだね」
厳密に言えば、この笑えない親睦会を企画することになった原因が、アグリチェとペデリアンの反目のためだと言えるから当然のことだろう。
異母兄弟たちは耳が痛くなるほど大声を上げてザワザワした。
自分たちがなぜそんな面倒なことをしなければらないのかという意見が大多数だ。
もちろんジェレミーもそれに同感している。
親睦会なんて笑えもしない。
5家門の首脳たちが膝を突き合わせて話し合った会議に結果がこんなことだとは。
「おい、うるさいから吠えるな。本当に不満な奴らはアグリチェから出ていけ」
しかし、すでに決まったことなのだから仕方がない。
ジェレミーは面倒臭くなり、まだザワザワしている兄弟たちを後にして階段に向かった。
「いっそデオンが首長になっていたら・・・」
独り言のような小さな呟きが鼓膜を突いて入ってきたのはその時だった。
ちょうどその瞬間、階段の上に踏み出したジェレミーの足が止まる。
「・・・今何て言った?」
陰湿に感じられるほど低い声が底を打つ。
アグリチェに足を踏み入れたデオンですが、彼はロクサナにしか興味がないのですね。
アグリチェには全く関心を抱いていません。
一方、ユグドラシルから帰還したジェレミー。
癖のある兄弟たちを纏めるのは大変そうですね。
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