こんにちは、ピッコです。
「影の皇妃」を紹介させていただきます。
今回は199話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。
皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。
そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!
自分を陥れた大公家への復讐を誓い…
エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。
リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。
フランツェ大公:ベロニカの父親。
クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。
イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。
レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。
フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。
ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。
アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。
199話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 包囲網
「お嬢様、お願いがあります」
「お願いですか?」
「そんなことがあってはいけませんが、私一人で彼らを止めるのが大変になったら、その時は振り返らずに逃げてほしいのです」
ヒュレルバードの視線はいつにも増して真剣だ。
彼がいくら帝国の三剣と呼ばれる強者であったとしても、熟練した騎士を相手に数的劣勢を覆すことは容易ではなかった。
(決心してお嬢様を狙えば・・・、守るのは大変かもしれない)
問題は、彼らが露骨にヒュレルバードの足を縛ってエレナを狙う場合だ。
ヒュレルバードといえども、その時は自分の実力を発揮するのは難しいだろう。
「卿が何を懸念しているのか分かっています」
エレナはヒュレルバードと視線を合わせる。
悲壮感が感じられる彼の目を見て安心させるように話した。
「ですが、最悪の状況は起こらないでしょう」
「え?」
「最悪に対処しないことほど愚かなことはありませんから」
意味深長な言葉を残したエレナが振り向いて馬車の中に身を隠す。
彼女の言葉を噛み締めたヒュレルバードは、馬車を運転するカリフに追撃者がいることを認知させた。
死ぬかもしれないという危機感にカリフは青ざめる。
「と、とりあえず私が見回してみます。直接見たのでなければ、このまま馬車で待機していた方がいいでしょうから」
「お願いします。私はテントの中で万一の事態に備えます」
了解を求めたヒュレルバードはテントの中に身を隠した。
やがて地面を蹴る馬蹄の音が静かな森を乱した。
騎士ルーカスを筆頭に第1騎士団所属でも精鋭に挙げられる騎士団員たちが目前まで追撃してきたのだ。
「止まれ!」
ルーカスの叫びにカリフは馬車を止めた。
追いかけてきた騎士たちが流浪馬車を中心に円形を描いて包囲する。
「ど、どうしたのですか?」
カリフは怯えたように吃りながら尋ねた。
それは演技なのか、実際なのか見分けがつかないほどだ。
「テントには何が入っている?」
「え?それは私が食べて寝るのに使う生活必需品が・・・」
「フィミール!」
ルーカスは言葉を遮って呼ぶ。
すると若い騎士が前に出てきた。
「捜索しろ」
命令を受けた騎士フィミールが馬から降りて流浪馬車に近づく。
外見上、特別な点が見えないと、テントを破って内部を確認しようとした時だった。
パッ。
破れたテントの間から降り注ぐ日差しが金具に触れて光を反射する。
フィミールが反射的に手を上げて目を覆うと、木箱の後ろに身を隠していたヒュレルバードの剣が稲妻のように飛び出した。
「はっ!」
悲鳴を上げる間もなく、フィミールの心臓に剣が刺さる。
震えていたフィミールが流浪馬車の下に転がり落ちた。
即死だ。
「フィミール!」
慌てた騎士たちが猛烈な殺意を表し、剣を抜く。
「9」
ヒュレルバードは相手にしなければならない騎士の数を読みながらテントに外に姿を現した。
同僚が殺されたという事実に騎士たちが殺意と敵意を表したが、ヒュレルバードは氷のように微動だにしない。
「ヒュレルバード、貴様!暗襲を使うだけでなく仲間を斬るとは!名誉さえ失った貴様は、それでも騎士だと言えるのか!」
ルーカスは目を見張り一喝する。
「私の名誉は一つだけ。私のレディーを守ること。そのために切るだけだ」
感情が感じられない言葉が終わるや否や、ヒュレルバードは地面を蹴った。
流浪馬車から一番近くに立っていた騎士アデルの瞳が戸惑いに染まる。
機敏な動きで殺到してくるヒュレルバードを相手にしようとしたが、一瞬で視野から消えたのだ。
「どこへ・・・、はっ!」
ゾッとしたアデルが頭を上げる。
瞬く間に視界から消えたヒュレルバードが馬に乗った自分よりさらに高く飛び上がり、雷のように剣を落とした。
チェン!
熟練した騎士らしく本能的に剣を寝かしつけ、頭上に持ち上げてヒュレルバードの剣を防いだ。
二つの剣が衝突し、聞きたくない轟音が森を轟かせた。
騎士アデルはゾッとする。
僅かの差だった。
体が先に反応しなかったら、自分は今頃冷たい遺体になっているだろうと考えると、思わず唾を飲み込んだ。
「貴様!」
結果的にヒュレルバードの奇襲は失敗した。
しかも動作を大きく持っていたため、滞空時間が長くなり隙が生まれる。
このまま剣を刺せば、無防備のヒュレルバードは避けることができないだろう。
しかし、ヒュレルバードはアデルの常識を遥かに上回る騎士だった。
空中で体を弾力的に捻って遠心力を加えて回転したのだ。
慌てたアデルは上半身を捻ってヒュレルバードを追いかけたが、もう手遅れだった。
ヒュレルバードの剣は微かな軌跡を残して引かれる。
アデルは肩を震わせながらビクッとした。
俊敏だった反応がだんだん鈍くなり、すぐに落馬する。
アデルに胸に刻まれた剣跡から血が流れ出て制服を濡らす。
エレナを守りながら包囲網を突破できるのでしょうか?
奇襲で2人は倒しましたが、残るは8人。
エレナの意味深長な言葉の意味とは?
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