ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜

ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜【171話】ネタバレ




 

こんにちは、ピッコです。

「ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜」を紹介させていただきます。

今回は171をまとめました。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

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どういう訳か小説の中の悪の一族、アグリチェ一家の娘「ロクサナ」に生まれ変わっていた!

アグリチェは人殺しをものともしない残虐非道な一族で、ロクサナもまたその一族の一人。

そして物語は、ロクサナの父「ラント」がある男を拉致してきた場面から始まる。

その拉致されてきた男は、アグリチェ一族とは対極のぺデリアン一族のプリンス「カシス」だった。

アグリチェ一族の誰もがカシスを殺そうとする中、ロクサナだけは唯一家族を騙してでも必死に救おうとする。

最初はロクサナを警戒していたカシスも徐々に心を開き始め…。

ロクサナ・アグリチェ:本作の主人公。

シルビア・ペデリアン:小説のヒロイン。

カシス・ペデリアン:シルビアの兄。

ラント・アグリチェ:ロクサナの父親。

アシル・アグリチェ:ロクサナの4つ上の兄。故人。

ジェレミー・アグリチェ:ロクサナの腹違いの弟。

シャーロット・アグリチェ:ロクサナの妹。

デオン・アグリチェ:ロクサナの兄。ラントが最も期待を寄せている男。

シエラ・アグリチェ:ロクサナの母親

マリア・アグリチェ:ラントの3番目の妻。デオンの母親。

エミリー:ロクサナの専属メイド。

グリジェルダ・アグリチェ:ロクサナの腹違いの姉。

ポンタイン・アグリチェ:ラントの長男。

リュザーク・ガストロ:ガストロ家の後継者。

ノエル・ベルティウム:ベルティウム家の後継者

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171話 ネタバレ

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登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • 警告のランプ

どうしてもカシスに向かって、文句を言うことはできなかった。

今言った言葉とは違って、カシスの顔に過去のことを反省するような気配は少しも見えないからだ。

何となく彼の意外な一面を見たような気がする。

「そんなはずないですよ」

私は訳もなく咳払いをするふりをして手を上げて口元を隠した。

「たとえどんな欠礼を犯したとしても、私があなたを責めることはないでしょう」

それを聞いたカシスは真意を探るようにロクサナの顔をじっと見つめる。

そうしてすぐに彼女が本気だと確信したのか、彼の口元に微かな笑みが浮かんだ。

「嬉しいですね。そう言っていただけると安心です」

ロクサナを凝視する目つきも一層柔らかくなっている。

その中から吹いてくるそよ風がロクサナの胸にも広がるようだった。

しかし、まもなく再びカシスの唇から流れ出た言葉に・・・。

「そういえば、ペデリアンから同行した一行の中に思いがけない招かざる客を見て驚いた人がいました」

もう一度ロクサナの手が止まった。

カシスと共にペデリアンから同行した一行。

もしペデリアン所属の人なら、カシスがあえてこのような修飾語を使って言及するはずがない。

それなら残ったのはたった一人だけ。

視線が合った瞬間、カシスが頭を小さく下げる。

「今あなたが考えている者が正しいです」

ロクサナの頭の中の警告の意味を込めた赤いランプが点く。

 



 

デオンとニックスが出会った。

昨日のデオンからそんな気配は少しも感じなかったのに。

しかし、二人が会ったという事実自体より、付け加えられたカシスの言葉にさらに驚いた。

「過去に面識のある間柄だったのか、二人ともお互いを知り合って動揺していました」

瞬間、周囲の騒音が一気に静まる。

今聞いたばかりの低い声が細かく切れて、耳元でざわめくようだった。

そのためか、その意味を正しく把握することができなかった。

辛うじてその意味を認識した後は洪水のように増えた疑問がロクサナを覆う。

「アグリチェさん」

すると、ふと前から聞こえてきた固い声に彼女はハッとする。

いつの間にか映っていた視線を再びまっすぐに動かすと、揺れることなく真っ直ぐな金色の瞳が彼女を直視しているのが見えた。

カシスはロクサナの様子を注意深く見ていた。

しばらく慌ただしかったロクサナの心も徐々に落ち着き始める。

「そうですね・・・。意外なことなので少し驚きました」

ようやく彼女の唇から漏れた声は平常心を完全に保っていた。

ロクサナはカシスに向かって小さく微笑む。

それを見てカシスも安心した。

「興味深いですね。彼らがお互いを見抜いたなんて。もし機会があれば今度それと関連した話をもう少し聞いてみたいです」

「私がお役に立てれるなら、いつでも喜んで」

そう言って二人は短い視線を交わす。

遠くないところから穏やかな音楽が聞こえてきた。

いつの間にか周りには、仲睦まじい話し声が続いている。

流れる時間とともに宴会も次第に熟しつつあった。

 



 

「・・・」

その時刻、デオンは縛られているアシルを見下ろしていた。

父親のラントの命を受け、彼の手で直接心臓を突き破って殺した異母兄弟。

出入り口には何重にも重なったロックがあったが、それを解除することはデオンにとってそれほど難しいことではない。

むしろ呪術を利用した装置だったら難しかっただろう。

しかし非武装地帯のユグドラシルの中では誰も呪術の使用が自由ではなかった。

下ではすでに宴会の真っ最中だ。

けれど、デオンはそこに出席せず、静寂だけが漂う部屋に立っていた。

先日、ペデリアンの群れの中で一度出会った「アシル」は現在、ユグドラシルの隅にある閉じ込められている。

今は意識のない状態なのか、聞こえてくる呼吸はとても深くて遅い。

今デオンが見ている彼はベルティウムで作られた人形だ。

確かに生きている人のものとは言えないこの特異な気運もそうだし、カシス・ペデリアンも彼をベルティウムの人形だと推測したデオンの言葉を否定しなかった。

カシス・ペデリアンは、この人形が「本物のアシル」でもあると言った。

それは今この瞬間までもデオンに疑問として残っている言葉。

詳しい内情は知らないが、この人形を秘密裏に連れてきて、このように他人の目を避けてユグドラシルに閉じ込めたことを見れば、これと関連したことはそれほど軽くない事案であることは明らかだろう。

カシス・ペデリアン。

アシルを思わせる人形。

その繋がりであるベルティウム。

そして、そこに足跡を残したロクサナ。

というと、彼女もやはり今デオンの目の前にあるこの存在を知っているのだろうか?

きっとそうなのだろう。

『アシルを殺す時、どんなことを考えたの?』

ふと、この前聞いたシエラの声が雨水のように耳元に広がった。

『ラントを殺そうとした時は、どんな感情を感じたの?』

その当時、彼から少しの感興も引き出すことができなかった言葉が今になって頭の中に浮かんだ理由は何だろうか。

『あなたはラントが作り出した怪物よ』

温もり一つない冷たく赤い瞳の中に静かに眠っている美しい少年の姿が映る。

『私は、そんなあなたを酷く憎んで軽蔑する』

正体不明の何かがデオンのつま先から不快な感覚を残して這い上がった。

どっしりと垂れ下がっていた彼の手が目の前の少年に向かって伸びていく。

 



 

もう一度ニックスを見にきたデオン。

彼自身も分かっていない感情ですが、ニックスに手を伸ばしたデオンの行動に注目ですね。

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