影の皇妃

影の皇妃【147話】ネタバレ




 

こんにちは、ピッコです。

「影の皇妃」を紹介させていただきます。

今回は147をまとめました。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

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フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。

皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。

そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!

自分を陥れた大公家への復讐を誓い…

エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。

リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。

フランツェ大公:ベロニカの父親。

クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。

イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。

レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。

フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。

ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。

アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。

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147話 ネタバレ

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登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • 鳥籠の中

「お父さん・・・」

エレナはゆっくりと手紙を読み上げた。

手紙に書かれた筆跡と言葉遣いは、フレデリック準男爵のものと言っても信じるほど同じ。

(あの時は、この手紙を父が送ったと思って騙されたわ)

振り返ってみると本当に愚かだ。

あの人生の今頃は、両親が生きてもいなかったのだから。

以前はこの手紙を抱きしめて号泣し、リアブリックの憎たらしい悪戯に弄ばれた。

けれど、今回は違う。

(騙されてあげます、リブ。そうしてこそあなたが私を信じて安心するから)

エレナは手紙を最後まで読み終えると、感情が込み上げてきたのか涙ぐんだ。

「ありがとう、リブ」

「必ず皇太子妃になってください。いいえ、ならなければいけません」

リアブリックの目つきが冷たくなる。

「それが公女の価値を証明し、皆が豊かに生きる道なのですから」

「リ、リブ」

「そうでなければ、私たちが両親の面倒を見る必要がないじゃないですか?」

リアブリックはエレナを脅迫した。

皇太子妃に選任されなければ、両親への支援を止めると。

石像のように固まって口を開かないエレナを見て、リアブリックは話し続ける。

「本人の価値を証明してください、公女」

 



 

ベロニカが療養中の場所へリアブリックは直接訪れた。

ノブレス通り事業から皇太子妃選出式、貴族会議など山積みの事案を後にして直接足を運んだのは、ベロニカに大公家の復帰が延ばされたことを直接知らせるため。

馬車の中でローレンツが心配そうに口を開く。

「公女殿下の気性から察するに、黙って受け入れてくれると思えませんが」

「大公殿下が承諾したことです」

最近の出来事を見て、リアブリックは本当にもどかしい思いを抱いていた。

端に追い込まれたような一つの選択だけを強要される状況にしきりに陥っている。

どれだけ頭をフル回転しても、他の打開策を見つけることができなかった。

馬車が止まると、ローレンツが先に降りてリアブリックをエスコートする。

寝室に到着し、侍女が黙礼してノックをし、ベロニカにリアブリックが来たことを知らせた。

「お入りください」

リアブリックが侍女を通り過ぎて寝室に足を踏み入れる。

窓枠の横にしゃがんで座っていたベロニカは、鳥籠の中でさえずる青い鳥をじっと見ていた。

「お元気ですか、公女殿下?」

「元気だったと思います?」

ベロニカは目もくれないでツンと返事をし、鳥籠の鍵を外す。

すると真っ白な手を鳥籠の中に入れた。

彼女の手を避けるために青い鳥が鳥籠の中を徘徊する。

しかし、あまりにも狭い空間なので、青い鳥はすぐに捕まってしまう。

ベロニカは片手で握った青い鳥の頭を人差し指で撫でた。

「私は鳥が大好きよ。翼があって、何処でもヒラヒラと飛んで行くことができ、世の中を全部見れるじゃないですか」

握っていた力を解くと、青い鳥は鳥籠のない空に高く舞い上がっていく。

「一日も早く帰りたいわ。ここにいたら息が詰まって死ぬかもしれない」

 



 

リアブリックは本当に困っていた。

青い鳥を自由にした行為は、早く戻りたいというベロニカの心を代弁しているのだから。

「公女殿下復帰に関する話を交わすために来ました」

「話してください。いつ帰ればいいのですか?」

もう一羽のメスの青い鳥を指先で撫でながら、ベロニカは静かに尋ねる。

「・・・公女殿下の復帰時期を遅らせなければならないようです」

一瞬でベロニカの手に力が入った。

もがいていたメスの青い鳥は耐えられず、項垂れて即死する。

「聞き間違いでしょうか?もう一回話してくれますか、リブ?」

ベロニカは青い鳥の死体を窓の外に投げてしまう。

生き物の死など最初から関心の外というように、彼女はいつにも増して冷たい視線でリアブリックの次の言葉を待つ。

「理由は?復帰を見送らなければならない理由は・・・」

ベロニカの鋭い目つきにリアブリックは慎重に口を開いた。

出来るだけ彼女の気持ちに逆らわないように。

「・・・思ったよりも今、大公家の事情は良くありません」

「そうなのですか?それはリブがお父様を上手に支えていないからでは?」

ベロニカは面前でリアブリックを叱責する。

3年以上意識がなかっただけに、身体年齢より精神年齢が遥かに低いにもかかわらず、憚ることはなかった。

生まれた時から当然のようにしてきたのだから。

大公家の実権を握っているリアブリックだが、結局、彼女は大公家の家臣に過ぎない。

「公女殿下のお言葉は正しいです。私の能力が足りなくて起こったことですから」

「それじゃあ、もっと頑張ればいいだけの話よね。私は予定通り帰ります。私がいなければならない席に」

ベロニカは後退しないかのように強い意思を表現した。

生まれた瞬間からやりたいようにしながら生きてきた彼女に、この空間はとても狭くて息苦しかったのだ。

 



 

ベロニカを説得するリアブリック。

発言を間違えれば更なる危機が待ち受けているでしょう。

様々な問題を抱えているリアブリックのストレスは凄まじいのではないでしょうか?

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