こんにちは、ピッコです。
「剣を持った花」を紹介させていただきます。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
60話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 隠しきれない想い
1629年5月23日。
ユリエン・ド・ハルデン・キリエとエキネシア・ロアーズは、長期任務のため列車に揺られていた。
一等車とはいえ、個室の空間はどこか狭い。向かい合って座ると、エキネシアは気まずそうに視線をそらし、ユリエンもまた高鳴る鼓動を鎮めるために目を閉じていた。
しかし、目を閉じれば、すぐ目の前にいる彼女の気配がより鮮やかに伝わってきて、かえって不思議と心が落ち着く。
(このまま寝たふりをしているほうがいいのではないか――)
本気でそう考え始めた矢先だった。彼女の視線が自分に向けられているのに気づいたのは。
鋭敏なマスターとしての感覚が、彼女が目で自分の顔をなぞるように見つめていることを教えてくれる。それを想像しただけで、すっと顔に熱が上った。
戸惑ったユリエンが、彼女がふと視線を外した瞬間に慌てて目を開けると、エキネシアはぎょっとしたように息を呑んだ。
「えっ、いつ目を覚まされたんですか……?」
「眠れなかった。」
ようやく緊張がほぐれかけた様子のエキネシアは、しかしすぐにまた身を固くしてしまう。
彼女が緊張すればするほど、ユリエンの胸は少しだけ沈んだ。今回の任務を通して、少しでも自分に心を開いてくれたらと願っていたからだ。だからこそ、彼女が投げかける些細な質問でさえ嬉しかった。
彼はできる限り丁寧に返そうとと言葉を選ぶ。話し方が堅苦しすぎていないか気になりつつも、不器用な誠意を尽くすことしかできなかった。
「任務の内容を、もう教えていただけますか?」
だが、その問いには素直に喜べなかった。
今回の目的地は、エルギオサの契約者である聖女の少女を、焼死の運命から救い出すこと。予言者でもない自分が未来を知り、それを防ごうとすれば、過去の記憶を持っていることが彼女に知られてしまう。
〈あれほど苦労して忘れさせた過去だ。もし彼女が、お前が失われた時間を覚えていると知ったら、悲しんで二度とお前の前に姿を現さなくなるかもしれない。〉
(……どうだろう。)
聖剣の警告が脳裏をよぎり、胸が不安で締めつけられる。
それでも、もう隠し通さないと決めていた。ユリエンは慎重に口を開いた。
「今回の任務の目的は、エルギオサを回収すること。そして、エルギオサの所有者を救出することだ」
あえて、自分に記憶があることをほのめかす言葉を選び、彼女の反応を注意深く見守る。
「エルギオサですか? あれは行方不明になったのではなかったんですか? それに、所有者というのは……」
エキネシアは、その話を素直には受け止めなかった。過去の記憶を心の底から忘れたいからか、それとも彼の言葉を信じられないからか。
もしここで、「あなたが魔剣の主であることを知っています」と口にしてしまったらどうなるだろう。
彼はかつて彼女を守るために命を落とした。そんな男が「すべて知っている」と言えば、彼女は恐怖と罪悪感に襲われるに違いない。それは、彼女が何より隠しておきたい、触れられたくない秘密なのだから。
――それは、彼女の心の傷を再びえぐることになる。
ユリエンがいくら愛していると伝えたところで、彼女は信じないだろう。「なぜ自分を恨まないのか」と理解に苦しみ、「どうしてそんな相手を愛せるのか」と問いかけるはずだ。
だから彼は、こう答えるしかなかった。
「あなたは私のせいで奈落へ落ちた。だから私はあなたを恨むことなどできない。あなたを悪魔にしてしまったのは、私なのだから。」
十五年もの長きにわたる苦しみ。彼女はあまりにも多くのものを失った。
たとえ未来を取り戻せたとしても、そこに至るまでに味わった苦痛があまりにも深すぎる。彼女の傷は、今なお癒えていないのだ。
『もし、私があなたに関心を持ったせいで、あなたがあの悪夢のような日々を経験することになったと知ったら、あなたは耐えられるだろうか。どうするだろう。私を殺したいと思うだろうか。』
胸を裂かれるような痛みを噛み締めながら、ユリエンは苦笑した。
彼女はすべてを忘れて平穏に生きたいと願っているかもしれない。それなのに、過去を掘り返して再び傷つけることなど、今の彼にはできなかった。
彼女は、本当は知っているのに知らないふりをしているのではないか。
――選ぶのは彼女自身だ。彼にできることは、ただ待つことだけだった。
だが、何もしないまま指をくわえて待つつもりはない。努力すると決めたのだから。
彼は意を決して、ずっと気になっていた話題を切り出した。
「剣を持つのが嫌なのは、ただ面倒だからなのか?」
ユリエンは、彼女がなぜ安物の剣ばかり使っているのかを知っていた。知っていながら、あえてその傷に触れる質問を投げかけ、静かに彼女を見つめる。
「剣を握っていると……気分が悪くなるんです。だから、できるだけ剣を持つ時間を短くしたかったんです」
その瞬間、彼女の瞳に映る魂が激しく揺らいだ。
焼け焦げたような傷跡をまとった魂の上を、黒い炎が渦を巻いて苦しげに身をよじっている。
ユリエンは目を逸らしたい衝動をこらえ、自らの首を締め続けるようなその真っ黒な悪意を、ただじっと見つめ続けた。
それは、彼女自身に向けられた強い憎悪だった。
エキネシアは今、自分を殺したいと思うほど自分自身を嫌悪している。それは彼が、彼女の生々しい傷口に触れてしまったせいだった。
あまりの痛々しさに言葉を失うユリエンの前で、エキネシアは震える息を飲み込み、自分自身への憎しみを無理やり押し込めた。
炎が揺らめき、彼女の首を締めつけていた黒い感情が少しだけ沈んでいく。
彼女は痛々しいほどぎこちなく微笑んで、言った。
「……剣の手入れが面倒なのが、一番大きな理由ですけどね。」
ユリエンは静かに目を閉じた。
彼女は、自分の命そのものよりも、剣を握ることを嫌っていた。剣の話をするだけで、あれほど自分の首を絞めてしまうほどに。
「やはりあなたは……剣が嫌いなのですか?」
彼が用意した剣は、特別な手入れをしなくてもよいように作られたものだった。きっと彼女の役に立つと思っていた。だが、剣そのものが嫌いなのであれば、渡さないほうがいいのかもしれない。剣を憎む彼女にとっては、それが一番の優しさなのだろうか。
人に剣を贈るなんて、おかしかったのだろうか。
しばらくの沈黙の末、エキネシアがポツリと答えた。
「……楽しいと感じる時もあります」
「どんな時だ?」
「模擬戦をしている時です……。剣と会話しているような感覚になることがあるんです。そういう時は楽しいです」
楽しい時がある――?
それはユリエンにとって予想外の答えだった。彼女は目的のためだけに剣を振るい、必要な時以外は手にしない人だと思い込んでいたからだ。
彼が見てきたエキネシアは、敵と殺し合う時だけ剣を握っていた。それなのに、模擬戦では剣と会話しているように感じるという。
やはり彼女は、剣そのものが嫌いなのではない。剣を見ると思い出してしまう、あの悪夢のような記憶を嫌っているだけなのだ。
彼女がいつか、心から剣を好きになれる日が来るといい。そう願っていたユリエンの胸に、かすかな安堵が広がった。同時に、彼女にそんな感覚を与えられる剣が、少しだけ羨ましくもあった。
「いつか、あなたとも剣で語り合える日が来るといい。」
「……そうだといいのですが。」
エキネシアがわずかに身を強張らせたのを見て、ユリエンは自分でも気づかないうちに本音を口走っていたことに気づいた。失言だった。
彼女の前では、どうも自分の感情がうまくコントロールできなくなる。彼は慌てて取り繕った。
「……責めるつもりではありません。申し訳ない。」
「い、いえ……。」
「ともかく、その……。」
――あなたのために作った剣だ。
剣そのものが嫌いではないのなら、受け取ってもらえないだろうか。
頭の中では自然に言葉が並んでいるのに、いざ口にしようとするとうまく声にならない。
「そ、その……あなたが、その剣を使う理由が、そういうことでしたら……。」
情けないほど言葉に詰まり、気まずさをごまかすように咳払いをして口を閉ざす。さっきまで普通に話せていたのに、急にどうしてこうなってしまうのか自分でも分からない。エキネシアは不思議そうに彼を見つめていた。
自分でもなぜここまで動揺しているのかと考え、ユリエンはようやくその理由に思い至った。
愛する女性に、自分が彼女だけのために作った贈り物を初めて渡そうとしているのだ。しかもその剣は、自分が彼女への想いを自覚する前に作ったものだった。
無意識のうちに自分の聖剣ランギオサに似た白い刀身を思い描き、彼女の瞳の色を思い浮かべて紫水晶をはめ込み、『アメシスト』という名まで刻み込んでいた。
当時の彼は、「剣なら、ロードがスクワイアに贈るものとして一番無難だから。私情は入っていないと思われるだろう」などと、ひどく間の抜けた言い訳を考えていた。
今になって思えば、私情どころか、その剣自体が彼の想いの結晶そのものだった。そんな代物を何も考えず彼女に渡そうとしていたなんて。ユリエンは生まれて初めて、過去の自分の鈍感さに恥ずかしさを覚えた。
しかし、すでに話を切り出してしまった以上、今さら引き返すことはできない。
彼は意を決して立ち上がり、客室の隅に置いていた細長い包みを取り出した。
その剣は、彼女を思い描きながら描いた理想の姿そのものだった。彼女がそれを手にする姿を、どれだけ想像したことだろう。少しでも彼女の助けになればと願い、選び抜いた魔法を刻み込んだ。
本当に、気恥ずかしくなるほど深い想いを込めた品だった。
彼は少し震える手で、その剣をエキネシアの前に差し出した。
「あなたの剣です。」
「これは……」
「特別な手入れは必要ありません。管理の必要もなく、常に最良の状態を保つ魔法がかけられていますから。」
その魔法を付与する費用だけでも、騎士の一年分の年俸を優に超えていた。剣全体にかかった金額など、怖くて計算もしていない。自分のための物なら贅沢だと切り捨てたはずなのに、彼女がそれを手にする姿を想像すると、むしろまだ足りないようにすら思えた。
『もっと力を尽くすべきだった……』
彼女という存在に比べれば、この剣があまりにも見劣りするように感じられ、ユリエンは不安げに彼女の顔色を窺った。
沈黙が長引くにつれ、口の中がひどく乾いていく。
エキネシアは剣身に刻まれた文字を指先でそっとなぞり、静かに尋ねた。
「アメシストが、この剣の名前なんですか?」
「そうだ……気に入ったか?」
エキネシアはすぐには答えなかった。
(気に入らなかったのだろうか。やはり急いで作りすぎたか。それとも、この剣に込めた重すぎる感情が伝わってしまって、気味悪がられているのか。)
激しく動揺したユリエンは、焦るように早口で説明を付け加えた。
「この剣には、汚れが刃に付着しない魔法がかけられている。刃の強度も常に維持される。半年に一度、マナを補充するだけでいい。マナの補充は魔法使いに頼んでもいいし、それか……」
マナを扱える者なら自分で補充することもできる。もちろんエキネシア自身にも可能だったが、彼女はマスター級魔法使いであることを隠しているため、表立ってはできない。だから、彼のところへ持ってきてくれれば――。
その瞬間、彼女以外の世界がすべてぼやけて消え去った。
ただ彼女の姿だけが、目の前で鮮明に光って映る。
彼女が自分に微笑んでくれたらいいと、何度も夢見てきた。だが、そのどんな想像も、今この瞬間の圧倒的な幸福感には遠く及ばなかった。
何と言えばいいのだろう。
ただ純粋に、嬉しかった。幸せだった。
どんな言葉を並べても、この胸の昂り表しきれないほどに。溢れた想いは、自然と隠しきれない笑顔になって零れ落ちる。ユリエンは彼女に向かって、ひどく柔らかく微笑んだ。
「気に入っていただけたなら、何よりです。」
「……これ、私のために特注してくださったんですか?」
「そうです。ご負担でしたか?」
想いが透けて見えてしまっただろうかと、彼は一瞬ヒヤリとした。
だが幸いにも、彼女は首を横に振る。
「いいえ、ただ……既製品には見えなかったので、お聞きしただけです。」
「あなたをスクワイアに任命すると決めた時に、製作を依頼しました。完成したのは、つい最近のことなので――」
「……あなたに渡す機会を作ろうと思って……」
(しまった。)
慌てて言葉を濁したが、もう遅かった。天にも昇るような心地で、つい口にしなくてもいい本音まで零れ落ちてしまう。どうして彼女の前では、こうも上手に取り繕えないのか。
……いや、本当は分かっている。
エキネシア・ロアーズの前では、ユリエン・ド・ハルデン・キリエが平静でいられる日は、きっともう永遠に来ないのだ。
彼女の表情がわずかに強張る。
「ずっと、渡す機会を待っていたんですか?」
「……」
「普通に、いつでも呼んでくださればよかったのに。」
「あなたが……」
「それとも任命式のときに渡すつもりだったとか。機会はいくらでもありましたよね。」
エキネシアが訝しげな目で彼を見つめる。ユリエンはやり場のないもどかしさに息を詰まらせた。
(あなたが私を避けていたからだろう……)
「そのたびに気まずくて、自分の気持ちを整理するためにはあなたに会わない方がいいと思い、ずっと避けていました。でも、会う機会があまりにも多かったので。」
「あなたが私を嫌っていると思っていたからです。」
「私がですか? ロードを?」
「今は違うと分かっています。前に、あなたが私のことを可愛いと――」
「ま、待って、待ってください。その先は言わなくて大丈夫です。いえ、お願いですから言わないでください。」
慌てて彼の言葉を遮ったエキネシアの顔は、熟したトマトのように真っ赤に染め上がっていた。
(神様、どうしてこの人はこんなにも可愛いのだろう。)
剣術の頂点に立ち、不死鳥を太陽のように育て上げた輝かしい魂。伝説を現実へと変え、時を巻き戻す奇跡まで成し遂げた彼女が、今、少女のように頬を染めて照れ笑いしている。
そのあまりの愛らしさに、どうしていいか分からなくなった。
いっそこのまま抱きしめて、その唇に口づけしたい。心の底からそう叫ぶ衝動を、彼は必死の理性でねじ伏せる。
ただ、優しく微笑むことしかできない。
エキネシアはさらに耐えきれなくなったのか、慌てて視線をそらした。
彼女はアメシストを鞘へ納め、腰のベルトに帯びようとした。しかし、慣れない手つきで革紐をあれこれ結び直しているうちに、突然驚いたように手を止め、動きを固くする。
「……バルデレギオサが文句を言っているようだな。まあ、機嫌がいいはずもない。主が私以外の剣を主武器にするなどと言い出せば、どんな剣精霊だって面白くはないだろう。」
普段は物静かな聖剣が、呆れたようにぶつぶつと不満を漏らす。
その何気ない慌てぶりさえ愛おしくて見とれていたユリエンは、その言葉でハッと現実に戻った。
(剣同士で嫉妬するのか……?)
アメシストを用意した時にはまったく考えていなかった盲点だった。もし魔剣の機嫌を損ねて、エキネシアが余計な苦労をすることになったら大変だ。
心配になって立ち上がり、彼女のほうへ歩み寄ると、エキネシアはびくっと肩を震わせて目を丸くした。
「ろ、ロード?」
「結ぶのが難しそうだったから。少し手を貸そう。」
「……してもいいですか?」
彼は客室の壁に片手を突き、彼女のパーソナルスペースへと踏み込む。
――近い。
彼女からは、かすかに甘い花のような香りが漂っていた。触れたい、もっと近づきたいという熱が、理性をじりじりと焦がしていく。
エキネシアは熱を帯びた顔で、小さくこくりと頷いた。
「失礼します。」
ユリエンの大きな手が、彼女の腰に結ばれた革紐に触れる。結び直していくうちに、自然と彼女の体を腕の中に包み込むような姿勢になってしまった。
距離はゼロに等しい。
腕の中に収まるほっそりとした腰、白く美しい首筋、そして間近に見える薄い肌。
もう少しだけ顔を寄せれば、彼女の首と肩の境目にある柔らかな感触に触れてしまいそうだった。最初から、純粋な介助のつもりなどなかったのかもしれない。かといって、強引に奪うつもりもない。ただ、彼女がああまりにも近くにいるせいで、抑え込んでいた男としての欲望が音を立てて決壊しそうだった。
紐を結ぶ指先が微かに震える。
これ以上は危ういと本能が告げ、ユリエンは慌てて結び目を整えると、急に体を引いて距離を取った。
「こうやって結べばいい。」
「は、はい。ありがとうございます。」
気まずさに耐えかねて、彼はそのまま背中を向け、客室のドアへと歩き出す。
背後から、戸惑ったような彼女の声が追いかけてきた。
「どこへ行かれるんですか?」
「……喉が渇いた。それで、あなたは?」
「あ、私は大丈夫です。」
「すぐ戻る。」
振り返ることもせず、そう言い捨てるように答えると、彼は逃げるように客室をびしゃりと飛び出した。
列車の薄暗い通路を足早に進み、ちょうど目に入った空き部屋の扉を開けて滑り込む。ガチャリと鍵を閉めて背中をもたれさせると、熱を帯びた長いため息がこぼれた。
ふと、自分の腰元に視線を落とす。
「……まいった。」
「まいったって言うほどのことか。健康な若い男が、好きな女と一緒にいれば、そういう反応をすることだってある。むしろ正常な反応だと思うがね、主よ。」
「ランギオサ。」
「はい?」
「……今のは見なかったことにしろ。」
「……承知した。」
聖剣はからかうのをやめ、ぴたりと口を閉ざした。
暴れる欲求が完全に鎮まるまで、ユリエンはしばらくその部屋から戻ることができなかった。
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列車内での任務と記憶の示唆
長期任務に向かう列車の中で、ユリエンは聖女救出の目的を語り、自身が過去の記憶を持っていることをほのめかしてエキネシアの反応を伺う。
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特製剣「アメシスト」の贈呈
エキネシアが剣自体を嫌っているわけではないと知ったユリエンが、彼女のために秘密裏に特注した紫水晶の剣「アメシスト」を、照れや動揺を隠しながら手渡す。
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密着による動揺と逃走
剣の装着を手伝うためエキネシアのパーソナルスペースに踏み込んだユリエンが、急激な近さと恋心に耐えきれず、動揺のあまりその場から慌てて逃げ出す。