こんにちは、ピッコです。
「影の皇妃」を紹介させていただきます。
今回は148話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。
皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。
そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!
自分を陥れた大公家への復讐を誓い…
エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。
リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。
フランツェ大公:ベロニカの父親。
クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。
イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。
レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。
フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。
ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。
アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。
148話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- フォーチュンクッキー
「大公殿下のご意志です」
「お父様が先延ばしにしろと言ったのですか?」
信じられないように問い返すベロニカを見ながら、リアブリックは小さく頷く。
ベロニカは眉をひそめた。
いくら彼女だとしても父親の命令を簡単に破ることは出来ない。
「良いでしょう。でも、今回だけですよ。私が待っている間に、きちんと整理しておいてください」
「皇太子妃の席を用意しておきます」
一瞬ベロニカの目に異彩が浮かぶのをリアブリックは見逃さない。
幼い頃からベロニカは公然と話していた。
自分の格に合う男は、この帝国に一人、皇太子しかいないと。
それはシアンを熱烈に慕っているからではない。
高貴な自分に相応しい唯一の血統と血筋を持った男がシアンであるためだ。
しかし、ベロニカの反応は冷ややかだった。
「その席は元々私のものです。当然のことをプレゼントと言うなんてね」
「・・・」
「はあ、やめましょう」
その言葉に、やっとリアブリックは心の中で安堵する。
用事を終えたリアブリックが挨拶をして背を向けようとした時。
「リブ」
「はい、公女殿下」
「お父様の意思だと言いましたが、あなたの頭から出た考えだということは全部知っています」
「・・・」
ベロニカの言葉にリアブリックの瞳孔が揺れた。
「どうして私がそんなことをするのですか?誤解です」
「誤解?」
ベロニカは反問し、髪の毛をかき鳴らしながら話を続ける。
「そうですね、誤解だと思います」
「・・・」
「その代わり、確実に実行してください。私が帰った時、傷が残るのは許せないでしょうから」
ベロニカの冷ややかな警告に、リアブリックは頷きながら背を向けた。
リアブリックが去った後、ベロニカはがらんとした鳥籠を一度見て窓の外の空を見上げる。
ペアを失った雄の青い鳥が徘徊し、悲しく鳴いている姿が見えた。
「悲しくても少しだけ我慢しなさい。近いうちに新しいパートナーを探してあげるから。分かった?」
しかし、言葉と違って、彼女の瞳には塵ほどの切なさも感じられない。
皇太子妃選出式が公表され、エレナの日程も厳しくなった。
リアブリックがマダム・ド・プランローズに頼んで、エレナの授業回数を増やしたからだ。
それにエレナも断らなかった。
忠実に皇太子妃選出式を準備するという印象を与える必要があったから。
それはマダム・ド・プランローズも同様。
彼女はエレナにこれ以上教えることがないことを知りながら授業をした。
理由は明らかだ。
エレナは次の皇太子妃として有力視されている。
そのため、授業を拒む理由がない。
授業を口実に時間を過ごすだけでも、未来の皇太子妃であり、皇后になる女性を教えたという名誉を手にすることになるだろうから。
そんな利害関係が合致したおかげで、エレナはマダム・ド・プランローズの授業時間の一部を自由時間として保障してもらうことができた。
「これは何?」
マダム・ド・プランローズを隣の部屋に送り、ゆったりとティータイムをしていたエレナが目の前に置かれたクッキーを見ながら首を傾げる。
生まれて初めて見る三日月模様のクッキー。
見栄えも物足りず、香りも他のクッキーに比べれば足りず、あまり美味しそうな印象がない。
するとクッキーを焼いてきたデザート専門シェフのクイルが説明を付け加える。
「フォーチュンクッキーと言われていて、北部地方では幸運を呼んでくれると言われています。味は淡白で、クッキーの中に幸運を呼ぶ言葉が書かれたメモが入っています」
「幸運を呼ぶメモだなんて関心が生じますね」
シェフのクイルが直接クッキーを持ってきたのは初めてなので、エレナとしても警戒心はあった。
(どうして急にこんなものを持ってきたの?)
三日月のように白いクッキーの両端を掴んで引っ張る。
真っ二つに割れて折れたフォーチュンクッキーの間に巻かれているメモが見えた。
エレナはメモに関心を持ち、中身を開く。
<こんにちは、私の後輩。いや、同志の方が正しいかな?>
「レン?」
宛名は書かれていないが、このメモを書いた張本人が誰なのかすぐに察知した。
「本当にいい言葉ですね」
「知り合いに手伝ってもらいました。お嬢様にこの上ない幸運をもたらすと断言されましたので」
状況から見てクイルはレンが植えた諜報員である確率は高いだろう。
そうでなければ、このようにフォーチュンクッキーを作ってメッセージを伝える理由がないからだ。
疑いが和らいだエレナは、クッキーを取り出して口の中に入れた。
「クッキーの味が強くなくて良いですね。ずっと食べたくなる味です」
「お口に合えて幸いです」
「これからもクッキーを作ったら持ってきてください」
「はい、お嬢様」
ベロニカの復帰が延長されてホッとしました。
一方で、エレナの元にはレンからの手紙が。
クイル以外にも諜報員は潜んでいそうですね。
手紙には何が書いてあるのでしょうか?
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