こんにちは、ピッコです。
「影の皇妃」を紹介させていただきます。
今回は229話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。
皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。
そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!
自分を陥れた大公家への復讐を誓い…
エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。
リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。
フランツェ大公:ベロニカの父親。
クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。
イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。
レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。
フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。
ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。
アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。
229話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 切に願っていた結実
階段の上に立ったエレナは視線を伏せてベロニカを見下ろした。
(こんな風にまた会えるとは思わなかったけど・・・)
常識を破るベロニカの挑発的な言動にもかかわらず、エレナは動揺していない。
イアンを奪った憎悪の対象を目の前にしても、彼女は驚くほど落ち着いていた。
いや、むしろベロニカに会えて嬉しいという錯覚さえ起きている。
(私があなたにどれだけ会いたかった分からないでしょ、ベロニカ)
回帰して以来、この日を指折り数えて待っていた。
鏡を見るようにそっくりなベロニカを見ると、復讐の時間が遠くないことが実感できたからだ。
切に願っていた結実がますます現実に近づくことを感じたエレナが緊張の紐をさらに締めた。
予測不可能な女。
レンの言葉を借りて「狂った女」という表現がこの上なく似合うベロニカは常識では説明できない部類の人間だ。
予告もなくサロンを訪問し、仮面まで脱ぎ捨ててエレナを挑発した。
首都内でサロンが一つの文化として定着した状況を考慮すれば、本当に破格的な言動としか見られない。
(理解できない。邪魔をしたいと言っても、こんな風にしたら評判が悪くなると思うけど?)
エレナの考えは極めて常識的だった。
サロン文化も広く見れば社交界活動の領域に含まれる。
言い換えれば、ベロニカのこのような無礼な言動に対しては、今後も社交界から言葉が出ざるを得ないだろう。
それは大公家の公女だとしても、社交界で淘汰されるほど致命的だった。
(それとも他の狙いがある?)
エレナは仮面をかぶって身分と名前を隠したまま討論し、文化芸術を交流するというサロンの規則をかけて倒れたのが気になっていた。
(意識しないで。サロンは私の区域よ。私に有利に引っ張っていけばいいだけ)
サロンの女主人Lは、他ならぬエレナだ。
受動的に引きずられて立ち向かう必要はない。
主導的に有利な状況を作ることが重要だった。
「サロンの規則のせいで、不本意ながら公女殿下がご不便をおかけしたようですね。サロンの代表として私がお詫びします」
エレナは階段の下のベロニカを見ながら丁寧に礼を尽くした。
今日招待された貴賓の半分以上は貴族だ。
ベロニカの無礼な言動を利用して良いイメージを構築し、次第にLが社交界の影響力を増やしていくための踏み台にする要量だった。
「ともに感謝の言葉も申し上げます。足りない私が爵位を受けただけでは足りず、公女殿下が自ら足を運んでこの場を輝かせてくださったのですから」
エレナはすぐに話し続け、ベロニカの地位と評判を利用して自分を引き立たせる。
かつて、社交界の頂点に立った彼女だったので、こんな巧みな話術は難しいことではなかった。
ベロニカの頬がピクピクと音を立てる。
笑っているように見えるが、その笑顔がこの上なく殺伐としていた。
「Lがそこまで私のことを考えてくれるとは思わなかったわ。それじゃあ私もこのまま帰るわけには行きません。開国功臣の末裔であり、貴族を代表して祝辞を述べましょう」
「祝辞ですか?」
仮面に隠されたエレナの眉間が顰めっ面に。
「どうしたの?嫌なのですか?」
「そんなはずがありません。お願いします」
エレナは不機嫌だったが、断れないのでやむを得ず承諾した。
(何をするつもり?)
掴みどころのないベロニカだったため、エレナに不安感が大きくなる。
ベロニカは有意義な笑みを浮かべ、階段を数歩歩いた。
高い目線に立った彼女が、座中を振り返る。
仮面をかぶった貴賓たちを見る目には軽蔑と嘲弄が見られた。
「Lは本当にすごいと思います。サロンを建てたら、とんでもない仮面をかぶせて国の基礎である身分制をどうしてこんなに侮辱することができますか?」
「・・・!」
「ですからLがそうだったように、私が皆さんの愚昧さを悟らせてあげようと思います」
ベロニカの公開的な侮辱に貴賓たちの顔が見事に歪む。
いくら大公家の公女だとしても、このようなやり方で貴族を卑下するのに気分が良いはずがなかった。
ベロニカの口元にかかった嘲弄がさらに濃くなる。
そんな貴族たちの反感のこもった反応さえ、彼女には楽しさにしか過ぎなかった。
「あなた」
傲慢な目でホールの下を見回していたベロニカが一人を手で指差す。
牛を形象化した仮面をかぶった男だ。
「私ですか?」
「そう、あなた。あなたは貴族なの?」
質問された牛の仮面をかぶった男が慌てる。
「急にそれはどうして・・・?」
「私が質問を許した覚えがないんだけど?」
「・・・」
「聞いているのよ、あなたは貴族なのかって」
鋭いベロニカの質問に、男は何も答えられずにいる。
沈黙は肯定だと言う。
当惑する男を見下ろしていたベロニカの顔に満面の嘲弄が広がった。
貴族と平民を見分けるのは、彼女にとってそれほど難しいことではないのだ。
何度も着替えたように色褪せた燕尾服と漂う雰囲気の中で、彼が平民であることが滲み出ていたのだから。
ベロニカの発言に注目ですね。
エレナとシアンが否定する身分制を崇拝しているベロニカ。
サロンにいる貴賓たちはどんな反応を示すのでしょうか?
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