こんにちは、ピッコです。
「ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜」を紹介させていただきます。
今回は１３８話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
どういう訳か小説の中の悪の一族、アグリチェ一家の娘「ロクサナ」に生まれ変わっていた！
アグリチェは人殺しをものともしない残虐非道な一族で、ロクサナもまたその一族の一人。
そして物語は、ロクサナの父「ラント」がある男を拉致してきた場面から始まる。
その拉致されてきた男は、アグリチェ一族とは対極のぺデリアン一族のプリンス「カシス」だった。
アグリチェ一族の誰もがカシスを殺そうとする中、ロクサナだけは唯一家族を騙してでも必死に救おうとする。
最初はロクサナを警戒していたカシスも徐々に心を開き始め…。
ロクサナ・アグリチェ：本作の主人公。
シルビア・ペデリアン：小説のヒロイン。
カシス・ペデリアン：シルビアの兄。
ラント・アグリチェ：ロクサナの父親。
アシル・アグリチェ：ロクサナの４つ上の兄。故人。
ジェレミー・アグリチェ：ロクサナの腹違いの弟。
シャーロット・アグリチェ：ロクサナの妹。
デオン・アグリチェ：ロクサナの兄。ラントが最も期待を寄せている男。
シエラ・アグリチェ：ロクサナの母親
マリア・アグリチェ：ラントの３番目の妻。デオンの母親。
エミリー：ロクサナの専属メイド。
グリジェルダ・アグリチェ：ロクサナの腹違いの姉。
ポンタイン・アグリチェ：ラントの長男。
リュザーク・ガストロ：ガストロ家の後継者。
ノエル・ベルティウム：ベルティウム家の後継者
１３８話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 帰還
ベルティウムからペデリアンまで移動するには数日必要だ。
そしてペデリアンに到着した頃には、私も平常心を完全に取り戻した後だった。
やや深刻だったニックスの負傷は、移動している間にカシスがほとんど治療した。
半分カットされていた手も、血を流していた左目も今は綺麗に治っている。
もちろん、だからといって失われた眼球が再び戻ってくることはないのだが。
私は息さえしていれば問題ないと思っていたけど、カシスは見た目に目立つ傷がなくなるまでニックスを治療した。
たとえ今その中身は変わっていたとしても、それでも肉体は私の兄であるアシルのもので、それなりに礼遇してくれているのが感じられる。
ペデリアンに到着して荷物入れに載せていたニックスを取り出す際にも、彼はイシドールや他の人に任せることなくカシス自身が動いた。
彼はベルティウムの時と同じように、ニックスを肩に乗せる。
「お兄ちゃん！ロクサナ！」
私たちの帰還の知らせを聞いてシルビアが一気に駆け出す。
「朝から待っていたのに、こんな時間に・・・、え？」
カシスの肩の上にだらりと垂れ下がったニックスを見て、彼女は目を丸くした。
傷を治療したものの血痕はそのままで、ニックスは現在血だらけの状態だったのだ。
一方、ベルティウムで彼と殴り合った私は、カシスが浄化してくれたので血痕一つなく綺麗な身なり。
先ほどカシスが「それなりに」礼遇してくれると言ったのは、こういう理由が含まれていた。
カシスはニックスの傷を治療しただけで、それ以外のことは全く便宜を図っていないのだから。
カシスの性格上、このような部分に細心の注意を払うことはできたはず。
しかし、そうしないのを見ると、やはり私を攻撃したニックスがあまり好きではないようだった。
「えっと、その人は誰？どうして怪我をしているの？あ、そういえばロクサナの服はどうして破れているのですか？いや、よく見たら髪の毛も切れてるじゃないですか！」
シルビアが質問攻めしてくる。
カシスの服を借りて着ていこうとしたが、シルビアは鷹の目で私の変事に気づく。
髪の毛も耳の横の部分が少し切れただけで目立たないと思っていたが、どうやら私一人だけの考えだったようだ。
「大丈夫よ、シルビア。私は怪我していないから」
一応私はシルビアを安心させることにした。
それから彼女が気になっていたニックスの正体について説明するために再び口を開いたとき。
「ううっ・・・」
その時、小さな呻き声が耳をくすぐる。
その音はカシスの肩の上から流れ出た。
今までずっと意識がなかったニックスが、よりによってこの時に目覚めようとしていたのだ。
「ここは・・・」
ニックスは焦点のない目をゆっくり瞬きしながら身を動かした。
しかし、ニックスの体はロープでしっかり縛られているので、思い通りに動くことができない。
ニックスもそれに気づいたのか、突然目を開けた。
「きゃっ！」
その瞬間、シルビアが息を吸いながら一歩後退する。
私が見ても、今のニックスの姿はホラー映画に出ても違和感がないくらいだ。
血まみれの体で、左目に光はなく、もう一つの目は眼光が光っていた。
「なんだ・・・！ここはどこだ！？僕をどこに連れてきた！？」
ニックスはもがきながら大声を張り上げる。
もちろんカシスが彼をしっかり掴んでいたので、今の位置から抜け出すことはできないのだが。
それでもかなり厄介であることは明らかだ。
四肢が縛られたまま激しく体を捻りながらもがくニックスの姿は、まるで沸騰した油の中に落ちて暴れるエビのようだった。
その姿hは、私の記憶の中に微かに残されたアシルの姿に容赦なく灰を撒いている。
当然、私は非常に気分が悪くなった。
「うるさいから黙ってて。いいえ、私が許すまで完全に気絶していなさい」
私は冷たく一喝した後、ニックスの急所を思いきり殴り、彼を一気に気絶させた。
突然カシスの後ろにいたイシドールが沈音する。
「昔の言葉で夫婦は似たもの同士と言うが・・・」
彼が独り言を呟いたが、なぜよりによって今そんなことを言い出したのか分からない。
しかし、カシスはイシドールの言葉がどういう意味なのか知っているのか、眉を軽く煽った。
彼の表情は気分が悪そうには見えない。
「また目が覚めて乱暴を働く前に閉じ込めておかなければならないと思うのだけど？」
「昨日言った通り、彼を地下室に入れておくようにする」
カシスとニックスの処遇について短く議論した後、背を向けると、さっきよりさらに大きく口を開けているシルビアの姿が目に入った。
彼女は丸く開けた目で私を見ている。
最初はなぜだろうと思ったが、すぐに理由が分かった。
ああ、ニックスに対する態度を見たからなのね。
そういえばシルビアの前では、このような暴力的な姿を見せたことがなかった。
驚いたのかと思って口を開けようとした瞬間、シルビアが先に口を開く。
「お姉様と呼んでもいいですか？」
ようやくペデリアンに帰還したロクサナたち。
久しぶりのシルビアの登場ですが、彼女も深く関わってほしいですね。
「お姉様」と呼びたいシルビアに対して、ロクサナはどんな返答をするのでしょうか？
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