こんにちは、ピッコです。
「ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜」を紹介させていただきます。
今回は223話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
どういう訳か小説の中の悪の一族、アグリチェ一家の娘「ロクサナ」に生まれ変わっていた!
アグリチェは人殺しをものともしない残虐非道な一族で、ロクサナもまたその一族の一人。
そして物語は、ロクサナの父「ラント」がある男を拉致してきた場面から始まる。
その拉致されてきた男は、アグリチェ一族とは対極のぺデリアン一族のプリンス「カシス」だった。
アグリチェ一族の誰もがカシスを殺そうとする中、ロクサナだけは唯一家族を騙してでも必死に救おうとする。
最初はロクサナを警戒していたカシスも徐々に心を開き始め…。
ロクサナ・アグリチェ:本作の主人公。
シルビア・ペデリアン:小説のヒロイン。
カシス・ペデリアン:シルビアの兄。
ラント・アグリチェ:ロクサナの父親。
アシル・アグリチェ:ロクサナの4つ上の兄。故人。
ジェレミー・アグリチェ:ロクサナの腹違いの弟。
シャーロット・アグリチェ:ロクサナの妹。
デオン・アグリチェ:ロクサナの兄。ラントが最も期待を寄せている男。
シエラ・アグリチェ:ロクサナの母親
マリア・アグリチェ:ラントの3番目の妻。デオンの母親。
エミリー:ロクサナの専属メイド。
グリジェルダ・アグリチェ:ロクサナの腹違いの姉。
ポンタイン・アグリチェ:ラントの長男。
リュザーク・ガストロ:ガストロ家の後継者。
ノエル・ベルティウム:ベルティウム家の後継者
223話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 脱走⑧
ユグドラシルの中に新しい波が吹き荒れる。
その原因は、断然ベルティウムの人形だった。
各家の首長から話を聞いた人たちは蜂の群れのように賑やかに。
何人かは宴会の席に参加したロクサナに慎重に近づいてきて、退屈な慰労の言葉を伝えた。
そこには、リュザーク・ガストロとパンドラ・フィペリオンも含まれている。
リュザークはアグリチェとの話が思いがけず肯定的に解け、ロクサナにも壁を一重崩したような感じだった。
固い顔で近づいてきて、ぎこちなくも大丈夫かという質問をしたのを見ただけでも分かる。
パンドラはこの前の出会い以来、ロクサナを一層身近に感じるようで、憐憫に満ちた目で心配が大きいだろうと話し慰めた。
「ところで、フィペリオン様。前から感じていたのですが、やはり私たちはどこかで会ったことがありませんでしたか?」
だが、いつものようにロクサナのそばを守っていたジェレミーが突然投げかけた質問に、パンドラは突然急な用事が思い出したと慌てて消えた。
その後、カシスとシルビアが宴会場に降りてくる。
「顔色がさっきより一層良くなったようですね。お体の調子はいかがですか?」
「心配してくださったおかげで元気ですよ」
「それは良かったです」
カシスとロクサナは視線を交わしながら挨拶を交わした。
「シルビア様はいかがですか?先ほど大変なことを経験されたのに」
「さっきも申し上げたように、私は元気です。今も、すごくお腹が空いているだけです」
ジェレミーとシルビアを含めて、4人は結局同じ席に座って宴会の時間を過ごした。
人々は、そんな彼らを見ながら休まず昼の出来事を囁く。
宴会に出席しなかった人たちも皆同じ話題について話していた。
「兄妹だからかな、二人はすごく似ているね」
オルカは自称探究心が溢れる知識人らしく、ロクサナに似ている人形に関心があった。
「そう?私はそんなに似ていないと思うけど」
もしジェレミーが自分のことを思い出したらと考えて、すぐに宴会場を出た直後、オルカに会ったパンドラが彼の言葉に反論する。
「あの人形はなんだか少し違和感があるわ」
オルカもそれには同意した。
「目玉が片方ない子だからかな?確かにどれだけ綺麗だったとしても死体だから少し気持ち悪いかもしれない」
オルカの辛辣な言葉にパンドラは眉をひそめる。
すると、ふと彼女は窓際に座ったオルカにそっと視線を滑らせ、彼の顔を見た。
「それよりあなた、もしかして最近変な考えをしているんじゃないでしょうね?」
「変な考え?」
オルカは突拍子もないことを言われたかのようにパンドラを見る。
事実、パンドラもこれといった確信があって切り出した言葉ではなかったので、ただ気まずい表情をするだけで、自分の問いに対する他の説明をこれ以上付け加えることはできなかった。
「ただ最近のあなたを見ると、何か気味が悪いわ」
そんなパンドラに向かってオルカが悔しさを吐露する。
「姉さんは私をあまりにも勝手な人間と見る傾向がある。私がユグドラシルでどれほど紳士らしく振る舞っているか、姉さんが一番よく知っているじゃないか?」
オルカが言ったように、パンドラは首長の命令で彼を見守っていた。
なるほど、その主張どおり、オルカはユグドラシルに来てずっとおとなしくしている。
毒蝶の飼い主であるロクサナにも一度も先に近づかないのは驚いた。
それを見れば、確かにパンドラの憂慮はすべて杞憂のようだ。
「まあ、それならいいけど」
一方、オルカは内心パンドラの顔色がかなり良くなると考えていた。
もちろん、そのような話を自ら口に出して、あえて自分が怪しいという事実を知らせる気はなかった。
オルカは微かな笑みを浮かべながら窓の外を見つめる。
やはりパンドラは外から押し寄せるこの揺れる空気が感じられないようだ。
「ふぅん」
オルカは久しぶりに心地よい緊張感を感じながら口の中で舌を巻いた。
まるで台風の核の真ん中に入っている気分。
今すぐにも、あの音もなく渦巻く気流の中に身を置きたかった。
しかし、オルカは魔術師だ。
彼が望むのはたった一度のチャンス。
無駄に勘のいいカシス・ペデリアンに注視されている立場では、特に生半可に動かない方が良かった。
そして、彼が待ち望んでいる最適の瞬間を逃さずに手に取ることができれば、待つ時間くらいはいくらでも耐えることができる。
オルカはそう思いながら余裕を持って窓の外の夕焼けを干渉した。
近いうちに美しい蝶を自分の手に握る日を想像すると、自然に鼻歌が流れた。
最近はおとなしかったオルカですが、やはり諦めていないようです。
オルカが感じている異変を、ロクサナは気づいているのでしょうか?
カシスは?