影の皇妃

影の皇妃【150話】ネタバレ




 

こんにちは、ピッコです。

「影の皇妃」を紹介させていただきます。

今回は150をまとめました。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

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フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。

皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。

そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!

自分を陥れた大公家への復讐を誓い…

エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。

リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。

フランツェ大公:ベロニカの父親。

クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。

イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。

レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。

フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。

ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。

アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。

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150話 ネタバレ

影の皇妃【149話】ネタバレ こんにちは、ピッコです。 「影の皇妃」を紹介させていただきます。 今回は149話をまとめました。 ...

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • 奈落に突き落とす日

決断を下したエレナが真っ先に挨拶したのはレベッカ夫人。

貴婦人の中で最年長者であるだけに、社交界で長い間影響力を行使した人物だ。

エレナが大人しく挨拶をすると、レベッカ夫人は扇子で口元を覆って微笑む。

名だたる社交界の貴婦人たちを抜いて、大公家の公女が真っ先に挨拶をしたのだから、気分が良かったのだろう。

「これまで心だけで慕っていたのに、今日やっと奥様にお会い出来てとても嬉しいです」

エレナは社交界の名望ある貴婦人をどのように扱うべきかよく理解していた。

褒めるが度を越さないように。

老練な貴婦人たちは、自分に向けた称賛と賛辞が真実なのか、嘘なのか区分できる。

騒ぐよりも傾聴を。

口数が多いとミスが増えるものだ。

用心して対話をしていると、気になることを言うしかなく、そうすれば誤解の余地を残す可能性が高くならざるを得ない。

社交界デビューしたばかりの令嬢たちが、時日が経つほど評判が落ちる理由がそれだ。

何も知らずに慎重だったデビューの時とは違って、社交界に適応すれば、自分の声を出し始める。

中には良くない言葉もあり、それによって誤解が生じることも。

それを誰よりも知っているエレナは自らの話をするよりも教えを求め、それを学ぼうとする熱意を示した。

まして公女という地位を勘案すると、このように謙遜なエレナの姿勢は大きな点数を得るのに十分だ。

そして最後に最も重要な一つが残っている。

 



 

(貴婦人たちが私を見て、自分の若い時代を思い出させるべきよ)

名望の高い貴婦人の大半は30歳を遥かに超える。

帝国の平均婚姻年齢が20歳以前であることを勘案すれば、子を持つ場合が大半だ。

そうするうちに貴婦人たちはデビューしたばかりの令嬢たちの生き生きとした若さを知らず知らず羨ましがる。

彼女たちも真夜中の星のように、輝いていた時代があったからだ。

エレナは恥ずかしがり屋の霊愛を真似て貴婦人たちの郷愁を刺激した。

とても綺麗で、生き生きしていて、社交界を知っていく鹿のような瞳まで可愛く感じられるはずだから。

彼女たちの若い頃を自分に振り返らせるのは、貴婦人たちの印象を最も確実にする方法だ。

エレナの視線が片方で貴族たちと会話をしているリアブリックに向けられる。

(どうですか、リブ?この程度なら満足ですか?)

空中で視線が合うと、リアブリックは小さく頷く。

上手くできているという意味だ。

エレナも彼女にこれ見よがしに微笑む。

まるで彼女を安心させるように。

(私を信じて、リブ。そうしてこそ・・・)

首を向けたリアブリックが中年貴族と会話を交わしているのが見えた。

大公家の実力者同然の彼女だったので、周辺には常に貴族が溢れている。

(私に背中を見せるじゃないですか?)

エレナはその日だけを指折り数えて待っていた。

背中を見せた彼女を奈落の崖に突き落とす日を。

 



 

side リアブリック

リアブリックは遠くに立って、貴婦人たちを相手にするエレナをじっと見ていた。

気難しいことで定評のある貴婦人たちが、長く知り合った仲のように親しくエレナと会話を交わしている。

社交界の活動経歴がほとんどないことを勘案すれば、それは驚くべき適応力に違いなかった。

(完璧すぎる)

エレナの視線処理、手振り、老練な手法など、何一つ非の打ち所もなく完璧だった。

あえて彼女がこの場に来る必要があったのかと思えるほどに。

(どうしてかしら?安心しないといけないのに、なんで違和感があるのだろう?)

いつもこうだった。

ケチをつけようとしても巧妙に逃れる。

リアブリックの期待を適切に満たしながらも、失望させることはなかった。

まるで、ギリギリの綱渡りをしているかのように。

これだけ見ればエレナは自分の価値を十分に果たす人形だ。

そもそもリアブリックの基準に満たしていなかったら、皇太子妃選出式にベロニカの代わりに彼女を選ぶ考えさえしなかっただろう。

ところで、どうして今更おかしいと思ったのだろうか?

本当のベロニカ公女より、もっと公女らしく社交界に溶け込むあの姿を見ていると、しきりに異質感が頭から消えなかった。

リアブリックは公国でエレナに初めて会った時を思い出す。

エレナが公国を去るしかないよう窮地に追い込むことに成功した。

しかし、完全な成功と見ることはできない。

(エレナは両親を逃した)

それは始まりに過ぎなかった。

(直属の護衛騎士の選任もそう)

監視者の役割としてローレンツを付けておこうとしたリアブリックの計画は、思いもよらないヒュレルバードの選任で失敗した。

些細なように見えるが、結局リアブリックが望む結果を導き出すことに失敗したのだ。

それでもリアブリックがあまり気にしないのは、素直に従うエレナが自分の手のひらの中にいると信じたため。

だが、手のひらの中にいると思った瞬間、錯覚という落とし穴に陥ったのではないかという疑問が。

マダム・ド・プランローズの仕事だけでもそうだ。

当時は大したことなく乗り越えたが、今振り返ってみるとあの几帳面な女から先に侍女を紹介してくれると言うこと自体が何か変だった。

芸術品の買い付けも同様だ。

一見大公家の得になったように見えたが、結局時代が急変し莫大な損害を与えた。

過度な推測かもしれないが、それさえも狙ったのかという気さえする。

一つ二つと重ねていくと、リアブリックが抱いていた疑問がますます濃くなった。

(もしかして、本当は・・・)

目を細める。

(彼女が私を騙していたとしら?)

以前だったら、デタラメなうわ言だと思っていたはずだ。

しかし、今は違う。

リアブリックはエレナに対する判断をすべて頭の中から消した。

偏見でエレナを再び誤判する愚を犯す恐れがあるため。

「・・・」

リアブリックは貴婦人に囲まれて会話を続けるエレナをじっと見つめた。

その姿を目にし、頭で記憶しながらリアブリックは彼女に対する評価を修正していく。

(アンも引き締めないとね)

 



 

エレナの完璧すぎる行動に、ついにリアブリックが警戒を始めました!

ここからが本当の正念場ですね。

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