幼馴染が私を殺そうとしてきます

幼馴染が私を殺そうとしてきます【134話】ネタバレ




 

こんにちは、ピッコです。

「幼馴染が私を殺そうとしてきます」を紹介させていただきます。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

【幼馴染が私を殺そうとしてきます】まとめ こんにちは、ピッコです。 「幼馴染が私を殺そうとしてきます」を紹介させていただきます。 ネタバレ満載の紹...

 




 

134話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • 懐柔

レリアが望んでいたのは「平和」だった。

幼い頃のように、友だちと一緒にずっと平和に暮らせるなら……それが欲だとしても、願望としては当然だった。

話を聞くだけでは、彼女が損をすることなど何もないように思えた。

けれど――

『なぜ?』

疑問が湧いた。

グリピスはなぜここまでしようとしているのだろう?

明らかにレリアに独占欲を示し、異様なほど執着を見せたグリピスだった。

『でも、なぜ?』

ぼんやりしていたレリアの瞳に再び光が宿った。

グリピスの目的は何なのか。

レリアはその問いを抱きながら、真っ直ぐに彼を見つめた。

「…だから、あなたが得ようとしている利益って何?」

鋭い問いに、グリピスは少し黙り込んだ。

充分に揺さぶったのだから、簡単に納得すると思っていたが、そう甘くはなかった。

グリピスは彼女の肩と手を包んでいた手を離し、深くため息をついた。

手の甲を包んでいたぬくもりが離れると、レリアはなぜだか寂しさを感じる。

グリピスは罪悪感に苦しむような表情を作り出した。

一瞬、レリアの心に同情が芽生えそうになるほど、申し訳なさそうな顔だった。

グリピスは震える声で言った。

「……あの時は、僕が未熟だった。」

「………」

レリアはその言葉を信じるようで、信じていなかった。

本心だろうか?

何か裏があるようで、簡単には信じられなかった。

そういった気持ちを察したのか、グリピスは付け加えた。

「信じなくても仕方ない。だけど本当に、あの時からずっと後悔してた。」

「……」

「でも、あの時は本当にどうしようもなかった。あまりにも未熟で、他に方法が思いつかなくて……君に再会できて嬉しかったけど、一方で君のことが本当に好きで。ずっとそばにいたくて……」

「グリピス……」

「ごめん。本当に反省してる。もう君に負担をかけるつもりはないよ……本心なんだ。」

レリアはため息をついた。

グリピスは真剣に反省しているかのように、胸に手を当てて言った。

「命をかけて誓える。心から後悔してる。」

グリピスは、自分の手首を差し出してでも誓うような真剣な表情で語った。

まるで神に罪を告白する聖者のようだ。

「……わかった……」

レリアは仕方なくそう返事をした。

その言葉は、本当に誠意あるもののように思えたから。

実際、グリピスの言葉には偽りがなかった。

演技でも、嘘でもなく、彼はあの時のことを本気で後悔していた。

まるでオスカーにチャンスを奪われるようなことになるとは思っていなかった。

だからこそ、あんな手段を使わなければよかったと強く後悔していた。

けれど、後悔してももう遅かった。

重要なのはこれからだった。

グリピスには、二度と同じ過ちは繰り返すつもりはなかった。

「………」

グリピスは今もなお苦しげに、手のひらに顔を埋めてため息をついた。

レリアはどうしていいか分からず、ただその姿を見守った。

そんなレリアが、グリピスには愛おしく映った。

グリピスは思わずこぼれそうになる笑みをこらえた。

今もレリアの純粋な顔を見るだけで、思わず笑ってしまいそうになる。

『どうして、あんなにも「そんなこと思いつきもしなかった」って顔ができるんだろうな……』

4人の友人たちにとって、レオの存在は生きる意味であり目的だった。

それなのに生きているだけでなく、こんなにも魅力的で美しく、ただ息をしているだけで眩しいほどに、歯ぎしりするほどに愛らしく育ったなんて。

――これは、レリアのせいだった。だからこそ、彼はもう理性を保てそうにないと感じてしまうのは、あまりにも自己中心的ではないか?

どうして親しい友人にそんなことができるのか、あどけない顔が愛おしくもあり、腹立たしくもあった。

かつて「レオ」だけのために生きてきた彼らにとって、レリアの無関心さはあまりにも残酷だった。

レリアを聖女にするというのは、非常に良い考えだった。

そう、必要なことだった。

もちろん、彼女を独占したい気持ちもあったが、こうなった以上、皆で分かち合うのも悪くはなかった。

神がすべての者に平等な愛を与えるように、彼女もそうすべきだった。

今さら誰か一人の妻になってしまうなんて、あまりにも不公平ではないか?

どうせレリアが大切なのは、あの4人にとっても同じだった。

だから思いついた計画だ。

誰もが独占はできないが、自分のそばに一番近くにいられるように。

これから時間はたっぷりあった。

少なくとも僕たち4人には、公平な機会の中で、公平なスタートラインに立つ資格があった。

その末に、レリアが誰を選ぶことになるかは分からないが。

グリピスは、罪悪感に苦しむような顔をしながらも、手を下ろした。

どこかで笑みをこらえているようなその表情は、実に巧妙だった。

まるで大きな罪を背負った人間のように。

彼はレリアのすぐ近くで、低い声でささやいた。

「僕が得る利益は何かって、聞いてたよね、レリア?」

「………」

「得るものがないわけないよ。君の平和も、幸せも。友だちも失わなくていい。……僕にとっても君も、君の友だちもみんな大切なんだ。」

グリピスの声は、本当に心からのように聞こえた。

レリアも、この部分に関しては疑わなかった。

「それに、シュペリオンの人たちも今では僕にとって家族みたいな存在さ。どれだけ優しくしてもらったことか……。」

確かにその家族たちは、グリピスを裏切り者のように扱っていたが、グリピスは心から彼らを大切に思っているようだった。

それに触れたレリアは、少しばかりほっとした気持ちになった。

家族たちも、グリピスに対する「誤解」を解けば、また彼を前のように、大切にしてくれるはずだ。

レリアは無意識のうちに、自分でも気づかぬままグリピスを受け入れていた。

そしてその反感は「誤解」だったのだと考えるようになっていた。

「それに、君を妻にしようとしたペルセウス皇帝も嫌いだ。君を苦しめた双子の皇子たちや、ユリア皇女のことも信じられない。彼らのもとへ君を送りたくなんかない。」

「………」

「君が不幸な結末を迎えるのを、僕は絶対に見ていられない。」

それは本心だった。

グリピスは、レリアがどれほど辛い幼少期を過ごしたかを知っているからこそ。

だから彼は、心から――か弱くていとおしいレリアを守ろうとしていた。

温かく抱きしめて、労わってあげたかった。

一緒にいたあの瞬間のように明るく笑っていたレリアを、一生ずっと笑顔にしてあげたかった。

だが、それでもし本当にレリアが不幸になる運命なら、その時は自分たちも一緒に不幸を背負うべきだと思っていた。

その不幸すら抱え込む覚悟があった。

もちろん、自分一人だけならとても耐えられなかっただろうが友達たちと一緒に、何の迷いもなく彼女の不幸を分かち合って癒していくのも、悪くないと思う。

いずれにせよ、友達たちが大切だというのは嘘ではなかった。

たとえ演技だったとしても。

いったんは皆で平和な雰囲気を演出する必要があった。

――レリアが安心できるように。

グリピスが再びレリアの手の甲に触れた。

その指先を通して伝わるぬくもりが、彼女のもとへと届いた。

「僕たちは君のために生きてきたんだ。だから一瞬でも、君への想いを捨てることなんてできない。」

「………」

「でも、僕たちが君をめぐって争えば、みんなが苦しむことになる。だからこの方法なら、僕たちが平和でいられると思ったんだ。」

「………」

「もし君が、僕たちの中の一人と結婚したら、残りの者たちはどうなると思う?」

レリアは答えることができなかった。

想像したこともない問いに、推測すらできなかった。

けれど、グリピスは、まるでその結果が目の前に浮かび上がってくるかのような確信に満ちた口調で語った。

まるで刃を突きつけられているかのように感じられた。

「確実に、僕たちの関係はそうなるだろう。ぎこちなくなって、複雑にこじれていく。互いに剣を突きつけ合って、もう二度と昔のように戻ることも、思い出すことさえできなくなる。ただ、重要だったという事実だけが残るんだ……」

ギクリとする音さえ聞こえそうだった。

その言葉を聞いたレリアの表情が凍りついた。

グリピスは、いつものように穏やかな声に戻った。

「もちろんレリア、すべては君の選択であり、君の決断だよ。君に無理強いなんて絶対にしない。」

「………」

「でも、これより良い方法が他にあるだろうか?」

「…わからない。」

グリピスは優しげながらも断固とした口調だった。

あくまでレリアのためを思っているような言葉だった。

服の裾を握る手に力が入った。

グリピスはあくまで自分の選択と決定だと言うけれど――

『グリピスの言う通り、これ以上良い方法があるだろうか?』

どう考えても思い浮かばなかった。

レリアはしばらく呆然としたまま、グリピスを見つめた。

「でもあなた、神殿に来るの嫌がってたじゃない。なんで今さらここに来たの?」

「…それは、もちろん君のためだよ。」

「………」

「前にも言ったけど、君が聖女にさえなれば、すべてが平和になるはずだから。君のためなら何でも構わない。祖国に戻って家族の前でひざまずけと言われても、きっとできると思う。」

グリピスの言葉に、レリアはしっかりと口を閉じた。

彼女の知る限り、グリピスは自分を縛り付ける神殿を極度に嫌っていた。

もし彼が聖皇になれば、祖国では彼を利用して何かを企むだろう。

そんなグリピスが自ら神殿に足を踏み入れた。すべてはレリアのために。

レリアは、グリピスが自分のために大きな犠牲を払っていると感じた。

あれほど嫌っていた白い神殿の服を、まるで当然のように着ているグリピスが哀れに感じられた。

だけど……だけど、どうしてこんなに胸がざわついて落ち着かないのだろう。

もしかして罠じゃないか?

こんなに長所しかない選択肢が存在するはずがない。

グリピスの態度があまりにも優しくて、何一つ引っかかるところがない感じが、むしろ疑わしくて不安を感じさせた。

まるであまりにもよく噛み合っているのが、かえって不自然に感じられた。

そんな不安を見抜いたのか、グリピスが優しく尋ねた。

「他に気になることがあれば、いくらでも聞いていいよ。」

「……ただ、信じにくいの。そんなにいいことばかりあるなんて。」

その言葉に、グリピスは軽く笑みを浮かべた。

「うん、もちろん……君はちょっと面倒になるかもしれないけど。神を信じてもいないのに聖書を読んで礼拝して、祈らなきゃならないからね。」

本当にそれだけだろうか?

レリアは不安げな目でグリピスに尋ねた。

「……中立区域にはどれくらい滞在しなきゃいけないの?」

「うーん。1年に4ヶ月か5ヶ月ぐらいかな?」

レリアは顎を引き、手先をもじもじさせた。

もしグリピスの言葉が本当なら、残りの期間は領地に戻って滞在できるということになる。

次第にグリピスの言葉に同意する方向へ心が傾いていった。

しかし、決定的に最も重要な問題があった。

「でも……みんなを騙すことになるよ。私には神聖力なんて全然ないのに……。」

「………」

レリアが小さくつぶやくと、グリピスは微笑んだ。

ああ、乗り越えた。

グリピスは口元がほころびそうなのを必死に堪えた。

「そんなこと心配しないで。全部、僕がどうにかするから。」

「どうやって?」

グリピスは答えず、レリアの手をぎゅっと握って笑った。

そして彼女の手を自分の唇に引き寄せ、手の甲にキスをした。

グリピスは衝動的に、その時の出来事を思い出した。

かつてレリアが自分の部屋にやって来て、先に唇にキスをしてきたことを。

もちろんその後には、オスカーから攻撃を受けて騒ぎが起こったけれども……。

レリアが先にキスをしてきたことを思い出すと、背筋がゾクッとするほど痺れた。

これから神殿で共に過ごすことになれば、もっと余裕をもってまた経験できるだろう。

「レリア。」

「………」

「これからよろしくね。」

レリアは爽やかに笑うグリピスを見ながら、妙に胸がちくりとする感情を抑え込んだ。

 



 

 

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