こんにちは、ピッコです。
「もう泣いてもいいですか?」を紹介させていただきます。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
30話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 引き裂かれた静寂
しばらくして、イビィは閉まりきらないほどパンパンに膨らんだかばんを抱え、教授室の前へやって来た。
コンコン。
もしかしたらと思ってノックしてみたが、やはり返事はない。
「教授はいつも夕方にしかいらっしゃらないみたい」
他の教授たちは朝から英才院の中を忙しく歩き回っていたが、シアン教授の姿だけは一度も見かけなかった。
イビィは部屋に入り、かばんを下ろして机の前に座ると、体をかがめて一番下の棚にある本を取り出し、その中に隠してあった紙箱を取り出した。
最初に入れた日にはカラカラと音を立てていた箱も、今では両手で力を入れて持ち上げなければならないほど重くなっていた。
「よし。今日持ってきた分を入れれば、もう送れそう」
満足そうな表情で箱を抱きしめた、その瞬間――
バン!
乱暴に扉が開き、一団の学生たちが部屋へ押し入ってきた。
その先頭にいたイズリエラがイビィを指さして叫ぶ。
「そいつがあなたの物を盗んだの! 私がこの目で見たんだから!」
***
クライスの執務室は静まり返っていた。
報告のために訪れていた国務大臣は、クライスから最後の書類を受け取ると立ち上がった。
「会議は二日後だ。それまで少しは休めそうだな」
「陛下のおかげです。最近は書類の確認を早く済ませてくださするので、おかげで少し息をつく時間ができています」
「それならよかった。では、少し座っていくといい」
勧めるようでいて命令にも聞こえる言葉に、国務大臣は一瞬ためらった。
するとクライスは、くすりと笑みを浮かべた。
「私に何か話したいことがあるんだろう?」
「……」
「今日の書類なら、侍従に持たせても何の問題もない内容だった。それなのに君が自ら持ってきたということは、この書類を口実に私に――」
「……陛下には何も隠せませんね」
そう言いかけた国務大臣は、見抜かれたことを悟ったように短く息を吐くと、一礼してクライスの向かいに腰を下ろした。
「それで? 一日中こんなに悩んでまで、何を話したかったんだ?」
国務大臣は、公私をきちんとつける人物だった。
軽々しく言葉を口にすることもなく、クライスが深く信頼している相手でもある。
そんな彼が、これほどまでにためらい、思い悩んでいるとは――。
「僭越ながら、申し上げます」
彼は頭を下げたまま口を開いた。
「陛下は、英才院のあの子にあまりにも情をかけすぎではないかと、私は危惧しております」
胸の内にため込んでいた言葉を一気に吐き出した国務大臣は、ぎゅっと目を閉じた。
「……」
国務大臣の言葉に、クライスは何も答えなかった。
長い沈滅が流れた。
まるで永遠に口を開かないのではないかと思えるほど沈黙を守っていたクライスが、ようやく静かに口を開く。
「君、子どもはいるのか?」
「娘が一人、息子が二人おります」
「そうか。かわいいだろう」
「かわいい、ですか。長女はもう四十を過ぎていますし、息子たちも三十をとうに超えています」
照れくさそうに頭をかく国務大臣を見て、クライスは小さく笑った。
「それでも、育てるのは楽しかっただろう?」
「楽しくなかったと言えば嘘になります。特に長女が生まれた頃は、毎日が大変でしたが、それ以上に幸せでした」
当時を思い出したのか、国務大臣の表情はどこか懐かしさを帯びていた。
その口元には、あの頃の笑みが自然と浮かんでいた。
国務大臣の表情をしばらく見つめていたクライスは、静かに口を開いた。
「英才院を再び開くと言い出したとき、君は最後まで反対していたな。そして、できる限り開院の日を先延ばしにしようとしていた」
「陛下、それは……」
「分かっている。君が私を案じてそうしたことは。まだ心の整理がついていない私が、イビィが生きていたらこのくらいの年頃だったであろう子どもたちを見て、耐えられなくなるのではないかと心配していたのだろう」
「その通りでございます」
「だが、今なら乗り越えられると思っていた。どれほど愚かな私でも、他の子どもに娘の面影を重ねるようなことはないと信じていた」
「……」
「君の心配は正しかった」
「陛下……」
クライスは淡々と、自らの過ちを認めた。
「英才院が、いや……私の後見人となったあの子が、私にあまりにも大きな影響を与えている」
「……」
国務大臣も、それはよく分かっていた。
英才院が再開された直後、皇帝の様子はまるで変わらなかった。
いや、むしろ以前よりも鋭く張り詰め、大臣たちは皇帝の前で英才院の話題を口にすることさえためらっていた。
だが、時が経つにつれてクライスは少しずつ変わっていった。
今にも誰かを切り捨てそうだった鋭さは薄れ、表情は以前より穏やかになった。
生気を失っていた瞳にも、再び光が宿り始めていた。
最初は、その理由が分からなかった。
しかし、セラフィナが頻繁に出入りするようになり、後見人についての話題が出るたびに、国務大臣は気づいた。
――死にかけていた皇帝の心を、ひとりの少女が救っていたのだ。
「最初は否定しようとしていた。自分でも信じられなかったのだ。私が下心を持ってあの子に近づく者たちを、どれほど嫌悪し、警戒してきたか、君もよく知っているだろう」
「もちろんでございます」
金を払って子どもを借りようとした者。
さらには、自分の娘を「イビィ」と名乗らせようと教え込む者までいた。
娘を失った皇帝が、自分の娘を盲目的にかわいがることを期待して――。
クライスの目には、そんな者たちは皆、人の弱みにつけ込む卑しい人間にしか映らなかった。
「彼らが何を望んでいるのかは分かっていた。だから笑っていたのだ。私が一人の子どもを少しかわいがったところで、何が変わるというのか。欲があるなら、たまに呼んで一緒に茶を飲む程度で終わる。そう思っていた。だが、そうではなかった」
「……」
「子どもを育てたことのある君なら分かるだろう。六歳の子どもが、君を見て『これが欲しい』と言えば――」
「その時、あなたはどうしましたか?」
「お恥ずかしい話ですが、欲しがるものは何でも買い与えてしまいました」
「私も同じだった。いや、あの子が欲しいと言わなくても、無理にでも買って渡してしまうようになっていた」
クライスは祭りの日のことを思い出した。
イビィは「欲しい」「食べたい」と一言も口にしなかった。
それでも彼は、あの子の視線が何に向いているのか、何に興味を示しているのかを見つけ出しては買い与えようと必死だった。
そうするのが当然だと思えたのだ。
子どもとは、こうして愛し、大切にするものなのだと……。
「私が買ってあげた物を気に入って笑う姿を見ると、この世界のすべてを与えても惜しくないと思えた。その子がこれからもずっと笑っていられるのなら」
「…………」
「あの子の望みを何でも聞いてやり、欲しい物があれば買い与える。このままでは、いつか君たちが恐れるようなことまでしてしまいそうだ。突然私の養女にして、権力も何もかも与えてしまうような……」
クライスは片手で顔を覆った。
イビィはそんなことを望んではいない。
それでも彼はそうしたいと思ってしまう。まるで、あの子に本来娘が手に入れるはずだったすべてを代わりに与えてやりたいと願うかのように。
「それはあの子のためにも良くない」
最初は、貴族たちがぞんざいに捨てた書類を見つけ、腹が立って「資格があるのだから入学させろ」と言っただけだった。
だが、その一つの選択で、あの子の人生は大きく変わってしまった。
あの子は、一緒に暮らしていた人たちを残し、たった一人でここへ来た。
大人でさえ住む場所を変えるのは簡単ではない。それなのに幼い子どもが、保護者もいないまま暮らしていた場所を離れることになった。
それも、身分がふさわしくないという理由で追い立てられるように。
身寄りのない子どもが、周囲から疎まれながら、わずかな友人だけを頼りに一人で耐え抜いている。
しかも卒業までには、まだ何年も残っている。
「……あの子は、ここへ来て幸せだったのだろうか?」
「陛下、英才院への入学は、誰もが憧れる大きな名誉でございます」
「分かっている。だが、それは普通の、いや、貴族の子どもだからこそだ。後ろ盾もない孤児院育ちの子が、突然ここへ来ることが本当に良いことだったのか? 自分を快く思わない者ばかりの中へ、一人で来ることになったのに」
「…………」
国務大臣はそれ以上何も答えられなかった。
クライスは両手で乾いた顔をこすった。
「君がこれほど心配して、こうして私に直接意見するほどだ。皇帝がイビィに気をかけているという噂が広まるのも、時間の問題だな」
その点を懸念していた国務大臣は、沈黙で答えた。
「ここで終わりにしよう」
それが一番だった。
「イビィはもう、手に入れられるものはすべて手に入れた。良い師、良い友人もいる。ここまで一人でやってこられたのだから、これからもきっと大丈夫だ。これ以上、皇帝が関われば、あの子にとっては害になる」
クライスは、自分から外国語を学んでいたイビィの姿を思い浮かべた。
恐ろしいほど吸収が早かった。どこへ行っても「天才」と呼ばれるだろう。
だが、そこに「皇帝」という存在が絡めば、その才能は純粋に評価されなくなる。
イビィが努力して勝ち取った成果であっても、「皇帝の後ろ盾があったからだ」と言われるのは避けられない。
「ちょうど別の教授が、あの子の後見人になりたがっているそうだ。その人に任せれば問題ないだろう」
「……そうだな」
クライスは決心した。
「今回の試験が終わるまでは、私が後見人を務めよう」
試験が終われば、シアン・ローエン教授は再び遠方へ赴任し、そのまま戻ってくることはないだろう。
教授室の荷物も運び出され、英才院から「シアン」という教授の姿は二度と消えるはずだった。
イビィはしばらく心配し、寂しがるだろう。
だが、それも長くは続かない。
イビィにとってシアン教授は、知り合ってまだ日が浅い人物だ。
これから先、もっと多くの人と出会い、さまざまな経験を重ねれば、数えるほどしか会っていない英才院の教授のことなど、やがて自然に忘れていくはずだ。
「すぐに整理がつくことだ。これ以上心配する必要はない」
「…………」
彼の言葉を聞いた国務大臣は、何とも言えない複雑な表情で一礼すると、その場を下がった。
一人残されたクライスは、再び机の前に腰を下ろした。
「セラフィナに、シアン・ローエン教授を退任させる準備を進めるよう伝えなければ」
決めた以上は、できるだけ早く終わらせるのがいい。
そう思っていたはずなのに……。
クライスは机の上に置かれた外国語の本へ視線を向けた。
初めて学ぶ言語だから、今回の試験が心配だと言っていたイビィの声が思い浮かぶ。
だから――
「今日だけだ」
今日だけなら、イビィに会いに行っても構わないのではないか。
気がつけばクライスは立ち上がり、本を手に取っていた。
「行ってはいけない」と思いながらも――。
「人目につきにくい場所にある教室で助かった」
他の教授たちの研究室も同じ建物にあるが、彼らも外部への出張や授業で忙しく、顔を合わせる可能性は低い。
しかも今は試験期間だ。
学生たちはそれぞれ勉強に集中しているため、普段よりも人と出会う機会は少ないだろう。
英才院の区域へ入ったクライスは、自分の考えが正しかったと気づいた。
外出時ほどではないにせよ、英才院は普段よりずっと静かだった。
これなら教授室へ行き、イビィの様子だけ見てすぐ戻ることもできる。
しかし、自分の教授室がある建物へ近づいた瞬間、彼は異変を察した。
他の建物は勉強する学生たちで静かだったのに、一番奥にあり、本来なら最も静かなはずの建物の前だけ、多くの学生が集まっていた。
しかも、その集団は――。
「人目につきにくい場所にある教室で助かった」
他の教授たちの研究室も同じ建物にあるが、彼らも外部への出張や授業で忙しく、顔を合わせる可能性は低い。
しかも今は試験期間だ。
学生たちはそれぞれ勉強に集中しているため、普段よりも人と出会う機会は少ないだろう。
英才院の区域へ入ったクライスは、自分の考えが正しかったと気づいた。
外出時ほどではないにせよ、英才院は普段よりずっと静かだった。
これなら教授室へ行き、イビィの様子だけ見てすぐ戻ることもできる。
しかし、自分の教授室がある建物へ近づいた瞬間、彼は異変を察した。
他の建物は勉強する学生たちで静かだったのに、一番奥にあり、本来なら最も静かなはずの建物の前だけ、多くの学生が集まっていた。
しかも、その集団は――。
「何があったんだ?」
集まっていた学生たちは皆、興奮した様子でざわついていた。
どう見ても、建物の中で何かが起きているようだった。
「戻ったほうがいいか」
これだけ学生が集まっているなら、いったん引き返し、夕方にもう一度来たほうがよさそうだ。
クライスが踵を返しようとした、その時だった。
建物の中から飛び出してきた学生が一人、大声で叫んだ。
「誰か職員を呼んできてください! 教授でもいいです!」
その学生はクライスの姿を見ると、助かったという表情を浮かべ、すぐに駆け寄ってきた。
「教授ですよね!? あの建物の中で喧嘩が起きてるんです! 殴り合って、取っ組み合いになっていて……! 止めないと!」
喧嘩だ。
「だから学生たちが、こんなに集まっていたのか」
校則が厳しい英才院だ。ここで暴力沙汰を起こせば、特別な事情でもない限り、問題を起こした側には重い処分が下るのは間違いない。状況によっては退学になることさえある。
自分を呼び止めた学生以外にも、誰かが「問題が起きた」と知らせに行ったのだろうか。管理棟のほうから、数人の職員が急いで駆けつけてくるのが見えた。
「職員の人たちが来たな」
「先生!」
クライスが職員たちを指さすると、どうしたらいいのかわからず立ち尽くしていた学生たちは、一斉に職員のもとへ駆け寄った。
「何があったんですか? 誰と誰の間で問題が起きたのか、説明できる人はいますか?」
すると、クライスを呼び止めていた学生が大きな声で答えた。
「イズリエラが泥棒を捕まえたんです! この前、ブレスレットをなくした学生がいたんですけど……」
「そのブレスレットを持ち去った犯人を知っているって言って、みんなで探しに行こうってなったんです。それでついて来たら、この建物の教授室に入っていって、そこにいたイビィを泥棒呼ばわりして、『ブレスレットを返せ!』って叫び始めたんです。」
「……!」
学生の話を聞いた瞬間、立ち去ろうとしていたクライスの足が止まった。学生はさらに続けた。
「その時、イビィが箱を抱えていたんです。それを渡せって言われても、『絶対に渡さない』って拒んで……。それでイズリエラがイビィの頬を叩いたんです。その後、アイリーンが止めに入ったんですけど……」
次の瞬間、クライスは建物へ向かって駆け出した。
教授室の中は騒然としていた。
髪は乱れ、服のボタンも外れたまま、怒りをあらわにしているイズリエラ。その向かいには、同じように乱れた姿のイズ…
アイリーンはイズリエラをにらみつけていた。しかし、その二人でさえ、イビィに比べればまだましな状態だった。
イビィはアイリーンの後ろで、あちこちがへこんだ紙箱を抱きしめたまま震えていた。髪は乱れ、制服のベストはボタンがすべて外れてはだけている。それ以上に痛々しかったのは、その顔だった。
小さな頬には真っ赤な手形がいくつもくっきりと残り、鼻と唇には血がにじんでいた。
「こいつが盗みを働いたんだから!」
もはや体裁などかなぐり捨てたイズリエラは、イビィを指さしながら叫んだ。
するとアイリーンは、自分の体でイビィをかばい、負けじと声を張り上げた。
「証拠もないのに何を言ってるの!? しかも大勢で押しかけて人を殴るなんて! あんたたち、みんな頭がおかしいの!?」
それでも収まる気配のないイズリエラよりも、さらに大きな声が響いた。
さらに大声で怒鳴ると、イズリエラと一緒に来ていた学生たちはびくっとして後ずさった。
「あなたたち、英才院の校則で他の学生に暴力を振るったらどうなるか知ってるのに、こんなことをしたの!? しかも五人がかりで、たった一人の七歳の子に!」
叫んでいたアイリーンの目は赤くなっていた。悲しみではない。怒りを抑えきれなかったのだ。
イズリエラはいきなりイビィのところへ来て、「それを渡せ」と無理やり迫った。そしてイビィが抱えている箱を見ると、「そこに隠したんだ」と決めつけて奪おうとした。イビィは全身で箱を抱きしめて抵抗した。
結局、イビィから箱を奪えなかったイズリエラは怒りを抑えきれず、イビィの頬を叩いた。そのせいで鼻血まで出てしまった。
その直後に駆けつけたアイリーンがイズリエラの髪をつかんで引き離し、イビィから引き離したのだった。
アイリーンの言葉に、イズリエラはさらに声を荒らげた。
イズリエラは強気な態度で言い返した。
「それは相手が英才院の学生だった場合の話でしょ? こいつは盗みをしたのよ。だったら退学よ! そうなれば殴ろうが何だろうが関係ないじゃない。英才院の学生じゃなくなれば、ただの下民なんだから!」
「ふざけないで!」
「あなたこそよく考えて行動しなさい! 盗人をかばい続けたら、あなたまで一緒に処罰されるわよ!」
イズリエラは興奮して叫ぶと、周囲を取り囲む学生たちにも向かって声を張り上げた。
「みんな見たでしょ!? 見てるわよね!? イビィが抱えているあの箱! 盗んだ物は全部あの中に入ってるに決まってるんだから!」
その時、アイリーンの後ろに隠れていたイビィが首を横に振った。
「違うよ! 私は盗んでない!」
「嘘つき! だったら、その箱を見せてみなさい!」
イズリエラにそう迫られ、イビィは胸に抱えた箱をさらに強く抱きしめた。
その様子を見たイズリエラは――。
イズリエラは「やっぱり」というような顔を浮かべ、一方のアイリーンは今にも怒りで爆発しそうな表情になった。
-
クライスの決意と後見人の辞退:
皇帝クライスは国務大臣から「イビィへ情をかけすぎている」と指摘され、自身の盲目的な愛があの子の才能を純粋に評価させず害になることを認め、今回の試験を最後に後見人を辞退し、シアン教授を退任させる決意をした。
-
理不尽な泥棒の濡れ衣と暴力:
シアン教授の部屋で大切な紙箱を抱えていたイビィは、イズリエラら5人の学生にブレスレットを盗んだと決めつけられて強襲され、箱の引き渡しを拒んだために顔を何度も叩かれ血を流す怪我を負った。
-
アイリーンの奮闘とクライスの疾走:
身分を盾に暴論を吐くイズリエラから、アイリーンが必死にイビィをかばって取っ組み合いの喧嘩になるなか、騒ぎを聞きつけイビィの危機を察したクライスは激昂し、急ぎ建物へと駆け出した。